スポーツ指導者は「自ら成長したい」と思わない限り「よい指導」はできない!?

 せんだってガンバ大阪でサッカー選手の指導、サッカーコーチの指導にあたっておられる上野山信行さんに取材をさせていただきました。
 上野山さんは、宮本恒靖選手、稲本潤一選手など、ヨーロッパや世界で活躍をおさめた選手を数多く指導なさった日本有数の名コーチです。

 このたび、その対談の映像ファイル「第二段」が公開されました。
 ビデオの内容を書き起こしたテキストファイルがございますので、どうかご笑覧ください。
(今回の対談ビデオ・テキストの作成には、マナビラボの山辺さん、松尾君、お手伝いいただいた井上さん、そしてダブル取材となった西川さんに尽力頂きました。心より感謝いたします!)

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【NEW : 対談第2弾】「目標」を明確化していなければ「反省」も生まれない:上野山信行さん×中原淳対談
http://manabilab.jp/article/1665

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【対談第1弾】考え方が変われば、プレーが変わる:対話を通して思考を促す:上野山信行さん×中原淳対談
http://manabilab.jp/article/1660

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 今回公開した第二段ビデオでは、前半部が、第一弾のつづきで、

 「コーチは、サッカー選手に良質の問いをなげかけることで、選手の技術を向上させていく」

 という話題が話されています。

 「怒号」ではなく「質問」を投げかけてくるコーチに、最初は子どもは戸惑うかもしれません。そのことをおそらく表現なさっていると思われる、

最初はしんどいですよ。子どもは答えを持っていませんからね。成長中で、まだサッカーもよく知らない子ですからね。

 という言葉がとても印象的でした。
 しかし、そこは「忍耐」の見せ所でもあります。

 自分がどのようなプレーをしたのか?(WHAT?)
 何がよくて何が悪かったのか?(SO WHAT?)
 これからどうするのか?(NOW WHAT?)

 第一弾のお話と重ね合わせ得ますと、コーチの質問に従い、上記のようなリフレクションのサイクルをまわし、子ども自身が自分の言葉で、自分のプレーを振り返り、そのことを言葉にすることができるようになることが、とても重要であるということになります。

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 後半は「サッカーの指導者の指導」についてお話しを映しております。

 上野山さんは、サッカーコーチを育てるためには、とにもかくにも「目標の共有」が大切であるといいます。そのうえで、コーチ自身も「自ら成長したい」という願いを持たない限り、指導者にはなれないと断言します。

 ワンセンテンスで申し上げますと、

 成長したいって思わないコーチは、指導はできない

 ということになります。

 その上で重要なことは、「コーチ自らが徹底的なフィードバックを受けること」です。
 サッカー選手の指導者を育成するためには、指導者が子どもに指導をしているなかで、上野山さんが彼らにフィードバックを返しながら、育てていきます。

 対談ビデオを公開しているマナビラボのサイトには、文字興しされたページもございますので、どうぞご笑覧ください。

 最後に、このたび貴重なお時間をたまわり、素敵なお話しをいただいた上野山信行さんに心より感謝をいたします。本当にありがとうございました。

 そして人生はつづく