「"おや?"っこひろば」に出かけてみた!:子どもが「ハッ」とする空間!?

 週末は、日本科学未来館に出来たばかりのキッズルーム「"おや?"っこひろば」にでかけてきました。

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 こちらは、京都大学の塩瀬隆之先生が、監修メンバーに入られた作品!?で、以前からご案内をいただいていたのですが(ありがとうございます)、都合があわず、伺うことが難しい状況でした(泣)。しかし、昨日は、家族総出で(4人!)伺うことができました。

「"おや?"っこひろば」
https://www.miraikan.jst.go.jp/exhibition/kids/

 こちらの空間は、子どもが、自ら、様々なものごとに、ハッとするような「仕掛け」や「ブツ」がちりばめられている食うカネ、親は、子どもが「ハッ」とするまで、「おしん」?のように耐え忍んで見守ることが大切なのだそうです。

 TAKUZO、KENZOともに、すぐに空間に馴染み、45分フルで遊んでいました。TAKUZO曰く、もっとも面白かったのは「ごろごろのしば=ごろごろできる人工芝」と「コロンコロンのかべ」だそうです。帰る頃には、かなり名残惜しそうでした。塩瀬先生、素敵な空間をありがとうございました。

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 今週は、我が人生マックスに「多忙」です。
 土曜日までフルスロットルが続きますが、たぶん、間違いなく、来週の今頃には「シオシオのパー」になっていることうけ合いです(泣)。しかし、それでも走るのです。

 そして人生は続く

投稿者 jun : 2014年6月30日 07:37


もし「自分の研究」が、ある日、突然「なくなってしまった」としたら!? : 誰にどんな価値を届けるのか?というデリバラブル発想のこと

 先だって、神戸大学の金井壽宏先生に、某授業にお越し頂き、セッションをご一緒させていただく機会を得ました。ご出講いただいた内容は「提供価値・支援という観点から人材開発の仕事をとらえなおす」という内容で、僕自身も、大変勉強になりました。お忙しいところ、お時間をいただき、金井先生には心より感謝いたします。ありがとうございました。

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 さて「提供価値」といいますと、人事・人材開発の世界には、Doalble(ドゥアブル)、Deliverable(デリバラブル)という言葉があります(よく聞く言葉なのでオリジナルがわからないのですが、金井壽宏先生の近著「過剰管理の処方箋」にも引用されている言葉です)。

 ワンワードで述べてしまえば、

 Doable(ドゥアブル)とは「今、あなたがやっていること」(行動項目)

 一方、

 Deliverable(デリバラブル)とは「あなたがやっていることで、誰かに何らかの価値提供を行えたか」ということ」(提供価値)

 ということになります。

 これら「2つの視座」は、似ているようで全く異なります。
「Doable(ドゥアブル)視点」では「今やっていること」をひたすらリスト化すればいいのに対して、「Deliverable(デリバラブル)視点」では、それが「誰の何の役にたっているか、どんなお届け物をしているか」を考えなくてはなりません。

 金井先生は、授業で、大学教員を例にして、このことの違いを説明なさっていました。
 曰く、大学教員は「Doable(ドゥアブル)視点」では、まことに数多い行動項目をあげる職種のひとつであるということです。

 「授業をやっています」
 「論文書いてます」
 「書類書いてます」
 「調査やっています」
 「委員会にでています」
 「審議会にでています」
   ・
   ・
   ・

 これらが「ドゥアブル視点」、すなわち「行動項目」です。
 しかし、一方、デリバラブル視点にたつと・・・「おれは、すごいデリバラブル人材だもんねー」と自信を持てる人も数多くいるでしょうけれど、口籠もってしまう人も少なくないことが予想されます。
 いろいろやっている、それぞれの雑事が、いったい、「誰の何の役にたっているのか」、それらが「誰に付加価値をお届けしているのか」ということになると、まことに心許ないものがあるのは、僕だけ?でしょうか。

 たしかに論文は書いた・・・でも、誰が、これ読むんだろう?
 たしかに書類は書いた・・・でも、これで誰が喜ぶんだろう?
 たしかに委員会には出た・・・しかし、これで何が変わるんだろう?
   ・
   ・
   ・
  あべし(泣)

  ▼

 このように、ドゥアブルとデリバラブルという言葉は、自分の仕事のあり方に、時に「深い内省」をもたらしてくれる概念のひとつです。
「四六時中、デリバラブル視点にたっている」と、ちょっとブルーになってしまうところもあるのですが、時には、折りに触れて、人は「デリバラブル視点」で、自分の仕事や周囲を見直すことも、大切なことかもしれません。
 なぜなら、人は、日常の雑事にまみれているあいだに、ほおっておけば、おのずから「ドゥアブル視点」に陥っていくからです。

 わたしは、こんなにやっている
 わたしは、こんなに働いている
 わたしは、こんなに動いている

 日常の雑事にまみれている間に、ついつい、こうした行動項目をあげつらい、披露したくなるものです。「わたしはこんなにやっている」。「こんなにやっているのに」「こんなに働いているのに」

 しかし、そこで見落とされるのは、

 それで誰に付加価値をお届けしているのか?
 であり
 それで何が変わるのか?

 ということです。そして、そのために、どのような工夫をしてきたか?ということです。
 人生はまことに短い。
 その一瞬一瞬で、誰に何をもたらしてきたのか、がデリバラブル発想です。

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 そういえば、かつて、ある著名で尊敬できる方に、こんなことを言われたことがあります。

 中原君のやっている研究が、ある日、突然「なくなった」として、
 誰か「困る人」いますか? 「残念がる人」いますか?
 世の中、それで、変わりますか?

 今となっては、これらが「デリバラブル視点」の問いであったのかと思います。
「仮定法」を用いた「悪魔的な問い」を若い研究者にこれでもかと投げつけ、叱咤激励してくださったことは、心より感謝です。が、僕はこれらの問いにひとつも答えることができませんでした。
 研究分野には様々な領域があり、すべての研究分野でデリバラブルな問いが意味があるとは思えませんが(今、誰かに届かなくても、いつか届く日があるということもありえるでしょう。また基礎的な研究とか、理論研究とか、そもそもこれがあてはまらない分野は多いと思います!あしからず!)、僕のように、「ヒトにまつわる研究分野」で、かつ、「現場ー実践ー研究を往還するような研究者」にとっては、かなり痛い問いではないでしょうか。

 しかし、もう少しで小生も40歳、「人生の正午」を迎える頃になっても、先達からいただいた、これらの「問い」に対して「困る人はいます!」「残念がる人はいます!」と答えることが「全くできない」ところが「痛い」のですが、研究者人生を終える頃には、1ミクロン(ミクロンかい!)くらいの自信で、「は、は、は、、はい、、、なんつって・・・調子にのってすみません!」と答えることができるようになりたいな、と感じます。嗚呼。

 そして人生は続く

投稿者 jun : 2014年6月27日 06:26


イノベーション人材とは「キンキンに尖った一匹狼的人材」ではない!?

 早いもので夏学期の授業・ゼミも、あと、数回を残すばかりになってしまいました。
 爆速中原研(某組織のスローガンのパクリ)では、毎回の研究発表も佳境にはいっており、中原研究室の大学院生の間には、「清々しく、どこまでも続く、疲労感」が漂っている!?ように思います、、、まことにお疲れさまです。

 昨日の大学院ゼミでは、M1の田中聡さんが「イノベーションの実行」に関する英語実証論文を紹介してくれました。Baer(2012)Academy of Management Journal 2012. 55(5)です。
 結論に非常に納得感があり、かつ、分析手法もシンプルで、非常に共感できる論文でした。論文を紹介してくれた田中さんに心より感謝します。お疲れさまです、ありがとう。

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 一般に、イノベーションを生み出していくプロセスでは「アイデアの創出」と「アイデアの実行」という2つのプロセスが認められ、そして、ともすれば、これらは「負の関係」にあります。

 要するに「キンキンに尖った素晴らしいアイデアを生み出すこと」と「そうしたアイデアが実行されること」とは別だということです。そして、ともすれば「アイデア」がキンキンに尖っているだけに、組織内で反発や反感を招き、せっかくの新しいアイデアが実行されない、ということがありえるということです。

 換言するならば、

 キンキンに尖った素晴らしいアイデアは
 「キンキンに尖っているからこそ」
 組織内で支持を得られないということです。

 そんなことを実行したら、我が社の既存ビジネスはどうなるんだ?
 そんなことを、そもそも、できるわけがない!

 と「口角泡飛ばすオッサン」が、必ず、じゃじゃじゃーんと、どこからともなく登場してくる?ということです。

 イノベーション創出に関するこうしたトレードオフはよく知られている事実であり、だからこそ、1990年以降は、イノベーション研究において、アイデアの実行にかかわる政治的なプロセス(要するに、根回し。あのー、部長、うちの部門の若いもんが、ちょっとしたアイデアを思いついちゃったんですけどね、ちょっと、今度の会議で発表しますから、事前にお耳にいれときますよ的プロセス)が、重要だと言う認識が広まることになります(Kanter 1988)。

 こうした問題に関して、この論文は、実証的にこの関係を明らかにしました。何をやったかというと、要するに、

「アイデアの創出」と「アイデアの実行」の負の関係を調整する変数(調整変数)として、個人のモティベーション要因(実行道具性)、個人のネットワーキングスキル、個人の把持するネットワークが存在することを検証した

 ということです。
 日本語使え、わかんねーよ(笑)。

 その道のプロ(誰?)に便所スリッパでスコーンとやられることを覚悟して、これを「ワンセンテンスで超訳」にすると(詳細を知りたい方は原典を読んでください!)、

「すげーアイデア」を思いついちゃった人は、ふつー、アイデアを実行しようと思わないでしょ。だって、正論吐いたり、新しいことを言ったら、組織の中で、袋だたきにされるから。てめー、何、スカしたアイデア披露してんだよ、ヴォケ。
じゃあ、そういう状態を緩和するのは何かっていうと、「すげーアイデアを思いついちゃった人」が「アイデアを実行した方が、いろいろえーことおこるかもと予感をもてること」と、「アイデアを実行することに協力・支援してくれる人がいてくれる」ってことなんですよ。

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 この「発見事実」から、少し、飛躍妄想して考えると、こんなこともいえるのかな、と思います。
 我が国では、よく、「創造性あふれる個人がいない」だの「イノベーション人材が不足している」だの、言われますが、それは違うんじゃないの、と。

「創造性あふれる個人がいない」んじゃなくて、創造性あふれる個人が「報われる制度・組織」になっていない。あるいは「創造性あふれる個人」が、えい、やってみよう!と思える協力者を周囲に探せていない

「イノベーション人材がいない」んじゃなくて、イノベーション人材が「袋だたき」にあうような状況鳴っている。あるいは「イノベーション人材」が「孤立」していて、えい、やってみよう!と思える協力者を周囲に探せていない

 ということです。

 後者に関して言えば、

「クリエィティビティを発揮できる個人」とは「キンキンに尖った一匹狼的人材」ではなく、「キンキンのアイデア」生み出し、かつ、それらを面白がり、協力してくれるような人的ネットワークを持っている人という人、ということになりますね。メタフォリカルにいうならば、イノベーションとは、人々の間にあるのです。

 妄想豊かにすれば、そんなこともいえるのかな、と。

 また、別の角度から妄想豊かに述べるのであれば、

 新商品・サービスの開発をめざして、いくら、「ほにゃららワークショップ」や、「ちょめちょめセッション」をやって、新しいアイデアを創出したとしても、それが、個人にどのようなメリットをもたらすのか、そして、どのような支援者が獲得できるのかということに配慮されていないのならば、せっかく生み出したアイデアは実行されない

 ということです。
「アイデアの創出」と「アイデアの実行」は別の事項、負の関係にあるのですから。

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 今日は、「イノベーション人材」!?について書きました。
 大学院での授業、ゼミは、さらに感動のフィナーレ?に近づいていきます。中原研に今年から入った浜屋さん(M1)、田中さん(M1)、高崎さん(D1)は、慣れない中、大変だと思いますが、どうか引き続き素晴らしい発表を生み出してくれるものと信じています。

 そして人生は続く

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追伸.
 拙著「駆け出しマネジャーの成長論」好評発売中です。この本は、「実務担当者がいかにしてマネジャーになっていくのか」を扱った一般向けの新書です。昨日、日経新聞でちょこっとPRが載りましたので、再掲させていただきます。どうぞご笑覧ください。

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投稿者 jun : 2014年6月26日 08:12


「時代にあったOJT」を再創造する!?

 6月・・・新入社員の方々は、職場に配属され、OJTを受けながら、仕事に邁進しておられる頃でしょうか。
 そんな折(!?)、博報堂で新入社員の人材開発を担当なさっている白井剛司さん(博報堂 人材開発戦略室マネジメントプラニングディレクター)が、同社での「新入社員のOJT」について連載を開始なさったそうです(白井さん、おめでとうございます!)。

人が育ちにくい時代に新入社員を大きく伸ばすOJT
http://www.nikkeibp.co.jp/article/hco/20140530/400197/

 同記事にありますように、かつて、僕も、同社のOJTをリノベーションする議論に、短い間でしたが、かかわらせて頂いた経緯があります。

 こちらの記事は非常に簡潔に、同社のOJTについてまとめられておりますが、詳細版ということであれば(!?)、書籍にもまとめられております。おすすめの一冊です。巻末に、僕も解説を書かせていただきました。

 6月、、、自社のOJTが行き詰まっているな?と感じられたら、ぜひ手にとってみられるとよいかもしれません。

 そして人生は続く

投稿者 jun : 2014年6月25日 06:43


「社長になる」ということ、そこから見える「風景」!?

 先だって、ある企業(数千人規模の企業)の社長Tさんに、自らのキャリアプロセスを振り返りながら、お話を伺う機会を得ました。

 この機会は、Hさんがファシリテータになり、T社長に自分のキャリアを振り返ってもらいつつ、「経営者になる(To Become a Excutive)」ということがどういうことかを、次世代を担う若手管理職に考えてもらう会でした(このような場に参加させて頂く機会を与えて下さったHさんには、非常に感謝しております。ありがとうございました)。

  ▼

 T社長のお話は、どれも興味深いものでしたが、後でお話を伺っていて
、特に印象的だったのは、下記のひと言です。

「(社長になるにあたって前社長からの)引き継ぎは、2時間ですよ。社長になったばっかりのときは、まったくわかんないですよ。これは、これでとか、あれは、あれでとか(前社長からの)説明を(2時間で)受けて、あとは、おまえなら大丈夫だよ、じゃあな、で終わり。
(中略)
結局、ナンバー2(No.2)っていいんですよ。最後は、社長どうしましょうって(意思決定を)ぶん投げられるし、そんなんでいて、権限もある程度はあるから、この件、ああ、わたし、決めときましたって言えるし」

 ICレコーダーを持っていたわけではないので、一字一句同じではないですが、T社長のお話の中で、もっとも印象的だったのは、このひと言でした。

 近刊・拙著「駆け出しマネジャーの成長論」で、僕は、「駆けだしたばかりのマネジャー」の見る風景が、「実務担当者のみる風景」とはいかに落差があるかを書いたつもりです。

 しかし、この物語には、まだまだ、まだまだ「その先」がありました。そう、「マネジャーの見る風景」と「シニアマネジャーの見る風景」、そして「経営者 / 社長の見る風景」は、おそらく、相当の落差があるということです。

 Tさんのお話は、「社長の見る風景」という言葉は使いませんが、その風景の「すさまじさ」を示唆します。「最後は、社長どうしましょう?」と言える「ナンバー2」は、おそらく「社長の見る風景」とは相当に異なっているのでしょう。

「社長の見る風景」が何かは、今の僕にはまだわかりません。
 しかし、この風景を明らかにすることに、近い将来、チャレンジすることになるんだろうな、と朧気ながら、しかし、はっきりと感じていました。

 我が人生・・・
 あの山を登れば、海が見えると思ってきたのに
 あの山を登れば、未だ、次の山しか見えません。

 そして人生は続く

投稿者 jun : 2014年6月24日 08:27


「インタラクション酔い」で「頭がモワンモワンしたこと」ありますか?

 今日は「インタラクション」と「眠り」の小話!?。

 僕は、仕事柄、まことに幸せなことに、多くの方々の前でお話をしたり(講演)、ワークショップなどをさせていただく機会があります(ファシリテーション)が、特に後者のように「参加者同士の相互作用が多い会合」などに居合わせ、多くの方々の意見や考えを拝聴した日などは、その日の夜、9割の確率で、なかなか、寝付けなくなります。
 
 とはいえ、結局は、寝るのよ(笑)。「結局は寝る」のですが、そこに至るプロセス、すなわち「寝付き」は悪くなる。
 ふだんでしたら、「おやすみ三秒のびた君状態」の僕が、その日の様々な人々の発言を、あーだこーだ、うだうだ考えていたりして、しばらく眠れなくなるのです。

 喩えていうのであれば、

「相互作用(インタラクション)酔い?」

 というのでしょうか。一定量を超えるインタラクションの場に、自分が居合わせると、僕の場合はそうなってしまいます。脳が活性化するというのか、どうにも痺れているというのか、頭がモワンモワンして(なんだ、その状態)、どうも眠れなくなる(笑)。

 こうしたことは、僕だけなのかな、と思っていて、先だって、スキルと心あるファシリテータの方にお話したら、その方も「自分もそうだ」とおっしゃっていたので、まぁ、N=2で「真」なのかもしれないな?と思いました。一般性はどの程度あるのか、知りませんが。

 というわけで、最近、そんな日々ー多くの方々から見聞きする相互作用は、とびきり面白いのですが、寝不足な日が続いています。僕の場合、「寝不足である」ということは、「Learningfulな日々を過ごせている」という意味になりますので、よいメルクマール(指標)なのかもしれませんが。

 週のしょっぱなから、しょーもない話題でした。
 そして今週は続く!

投稿者 jun : 2014年6月23日 06:40


そもそも「人は前のめりアクション志向」だからこそ、リフレクション!? : プロジェクトアドベンチャーにおける「Processing」

 玉川大学学術研究所・心の教育実践センターの難波克己先生には、毎年「ラーニングイノベーション論」にご登壇いただき、「経験学習(Experiential Learning)」に関するワークショップを、実践いただいております(ありがとうございます、感謝です!)。
 今年も、近々お邪魔するので、先生から参考文献にご指定いただいた本に目を通していました。

pinnacle.png

 難波先生のご専門になさるアドベンチャー教育(プロジェクト・アドベンチャー)の思想的背景は、先ほど申しましたように、Experiential Learning(経験学習)の理論群に位置付きます。


玉川大学学術研究所・心の教育実践センター

http://tap.tamagawa.ac.jp/

 そして、そうであるならばアタリマエのことなのですが、その世界でも、振り返り(リフレクション:Reflection)は、学習の契機として重要視されています。

 しかし、まことに興味深いのは、この領域においては、リフレクションが「Processing」と呼ばれていることです。なぜかはよくわかりません。でも、実際、書籍には「Processingとはリフレクションのようなものだ」と書いてあります(不思議)。

 このように用いられている言葉は違うのですけれども、示唆にとむと思われるのは、「Processing(リフレクション)の大切さ」については強調しすぎてもしすぎることはないくらいに書かれていることです。
 もともと、ひとは「Action-Orientedな存在」であるということを引き受けたうえで、このように不確実で不透明な時代にあっては「立ち止まって、じっくり考え、舵取りをなすこと」の大切さを論じています。

 面白いなと感じたのは、下記のQuizです。

「アクションとリフレクション(Processing)のどっちが好き?」

 と聴いたら、あなたはどっちを選ぶ、というショートクイズです。
 答えは下記の図。

 PicFrame_reflection.jpg

 見ておわかりのように、

「学習者は、リフレクション(Processing)よりは、アクションの方が好きと答えちゃう」(一番上の図)

 と述べ、

「ファシリテータの方も、アクションをファシリテーションする方が、リフレクション(Processing)をファシリテーションするよりも、好きだ」(真ん中の図)

 と述べます。

 しかし、最下段「Experiential Learningの観点から重要なのは?」という観点でいきますと、分布が変わります。
 中央がもっとも多く、リフレクションもアクションも、均等?に分布するのですね(一番舌の段の図です)。興味深い問いかけです。

 ▼

 難波先生とは1年ぶりになり、すっかりご無沙汰しております。Learningful Action(学びに満ちたアクション)に加えて、Processingなひとときを過ごせることを愉しみにしています。

 そして人生は続く

投稿者 jun : 2014年6月20日 07:00


中原研究室ブログ(NAKAHARA-LAB.NET)改造計画、始動!?

 このブログ(NAKAHARA-LAB.NET)のデザインをそろそろ変更したいな、と思っています。ただ、それはかなり困難を極める作業になることが予想され・・・はやいもので15年間放置してきました(嗚呼)。

 といいますのも、htmlで書いていた時代の「残滓的記事」と、Movable Type(ブログ化)したあとの記事が「混在」しており、それいったい、どうすんの?的な状況になっています。少なくとも、僕には、それがわかりません。15年間、場当たり的な増改築を繰り返し、もう手のつけられない状況になっています。
 
 これまでは、コンピュータに「めちゃつよ」の研究室OBの脇本さんに「おすがり」をして、何とかかんとか維持してきましたが、それも、そろそろ限界になってきました(脇本さん、すみません)。

 あと気になっているのは、Mobileやタブレットの存在です。
 現在、セッション数に対するメディア割合は、

 普通のPC       58.39%
 モバイル(スマホ)  36.45%
 タブレット     5.16%

 です。
 もう40%の人がモバイルでご覧頂いているのにもかかわらず、あまり対応ができていません(現在、Movable Type version 6.0.3で運用し、テンプレートを使って、スマホ用画面をだしています)。

 というわけで、何とかプロジェクトをスタートさせようと思っているのですが、この際だから、皆さんからご意見をお寄せ頂きたいなと思っています。
 ここをこうしてくれたら、もっと見やすくなるのに、というアイデアがあれば、ぜひ、Facebookの僕の個人ページやTwitterなどにご意見をお寄せ下さい。チームでご提案?してくださってもありがたいです(笑)ご提案に際しては何にも差し上げられませんが(笑)
 最初から申し上げておきますが、リソースも限られておりますので、すべてを満足することはできません。が、なるべく、反映できればと思っております。
 内容面についてのコメント、「ふざけたことばかりかきやがって」とか「適当なこと書くんじゃない」というお叱りはどうかご容赦下さい(笑)。たぶん、内容は、ブログ改造計画を実行しても、1ミリも変わらないことが予想されます。相変わらず、20分で適当なことをいい散らかす予定です。

 どうぞよろしく御願いいたします。
 そして人生は続く

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追伸.
 ちなみに、たまたまひらいたGoogle Analyticによりますと、僕のブログは、

18歳から24歳 27.50%
25歳から34歳 33.50%
35歳から44歳 15.50%
45歳から54歳 12.50%
55歳から64歳 5.50%
65歳以上   5.50%

 の方にお読み頂いているようです。ありがとうございます。
 男女比は、

女性 45.85%
男性 54.15%

 だそうです。へぇ。。。

常連様 45.1%
ご新規の方 54.9%

 だそうで、平均滞在時間は53秒、ひとつのアクセスにつき1.26ページをご覧頂いているそうです(このあたり改善ポイント?:Webマーケに詳しい方)。ありがとうございます。

 29.52%の方々が、ソーシャルメディアからおこしになっており、ソーシャルメディアのうちFacebookが68.83%、Twitterが26.89%だそうです。面白いねぇ。

 そろそろ時間です。
 現実の世界に戻ります!

 

投稿者 jun : 2014年6月19日 06:43


「ヒト・モノ・カネ、3つの資源」とは言うけれど!?

 経営という観点から見たばあい、俗によく「ヒト・モノ・カネ」と3つの「資源」をとり上げますけれど、これらの資源のうち、「ヒト」だけは、「他の資源とは異なる性格」をもっているようにも思えます。

 ▼

 第一の特質は、「ヒトのパフォーマンス」というものは、自らが置かれている「社会的コンテキスト」によって、大きく異なる、ということです。

 あるところで優秀だった人が、必ずしも、他の組織や部門で優秀であるわけではない。ある場所では、うまくいっていた人が、コンテキストが異なれば、なかなか成果を達成することができない。「個人の資質」を否定するわけでは1ミリもないのですが、社会では、往々にして、そういうことがおこります。

 昨日も書きましたが、ざっくりとアタリマエのことをいうと「ヒトのパフォーマンス」というのは、結局、「個人の資質」と「社会的コンテキスト」のかけ算(交互作用)なのです。

 第二に、ヒトがもうひとつ大きく異なることは、「振れ幅の大きさ」ということです。このことは、先だっての講義で、一橋大学の守島先生がご指摘になっておられました。
 カネとかには、基本的には「振れ幅」はありません。ま、正確にいうと、あるっちゃあるんだろうけど、国内にいる限り10円は10円です。
 しかし、ヒトはやろう!と思ってとりくむ仕事」と、「やる気がシオシオのパー状態でとりくむ仕事」のあいだには、恐ろしいほどの「開き」、すなわち「振れ幅」があります。

 第一の要素とかけあわせて考えるならば、自らが置かれている社会的コンテキストに応じて、振れ幅は大きくかわります。
 「自ら置かれているコンテキストに合致して、働きがいを感じて、ガシガシ働いてくれるときのパフォーマンス」と、「塩漬けになって、ひんまがって、よじれて途中で枯れてる!?ときのパフォーマンス」は、アタリマエですが「雲泥の差」があるということです。
 
 第三に、ヒトが大きく異なるのは「ヒトは意味にセンシティブな存在」であるということです。カネとかモノには「意味は必要ないかもしれません」かもしれない。
「なぜなんですか?」と、あなたに「問いかけてくる」カネやモノはありません。しかし、ヒトには、働くことや活動することの背景に、「意味」や「目的」といったものが必要であることが多いものです。

 「これをやって何になるんだろう?」
 「この仕事に何の意味があるんだろう?」

 もちろんヒトは「意味だけで生きている」わけではありません。もちろんヒトは「意味」だけで腹がふくれるわけではないけれど、でも、意味には敏感です。
 ヒトは「意味のないもの」に熱心に継続的に取り組んでいけるほど、「辛抱強い存在」ではないのかもしれません。

  ▼

 今日は敢えて、ヒトというものを、やや「戯画化」して描き出してみました。極端に描いたので、つっこみどころ満載なのはわかっていますが、20分で書くブログなのでおゆるしを。

 結論として僕が言いたいことは、ヒトとは「単純な資源」ではない、ということです。「資源」として見なしたい方がいればそうしてもいいけど、それは「扱いやすい資源」ではないし、他の資源とは、少し異なる。
 そんなに簡単に「右から左に動かすこと」はできないし、状況も意味も整理しなくてはならない。しかし、その「振れ幅」は大きい。ヒトが「やるぞ!」と心の底から思ったときのパフォーマンスや、「ひらめいた!」とビビビときたときのクリエィティビティは、ものすごいものがあります。

 この事実をもって、「だからヒトなんてあてにならない、だから投資しない、考慮してもしょーがない」と考えるのか、それとも、「ヒトのポジティブな振れ幅を信じる」のかは、それこそ「ヒト」によりますか?

 そして人生は続く

投稿者 jun : 2014年6月18日 05:00


競合他社の優秀な人材をかっぱらうポーチング戦略!? : 「掟破りの逆サソリ」と「人材開発が死語になる日」

 先だって、某授業にて、一橋大学の守島基博先生とご出講いただき、お話をいただきました。守島先生には、おおよそ1年に1度、戦略的人材マネジメントに関するご講義をたまわっております。お忙しいところ本当にありがとうございます。心より感謝しております。

 授業の合間に、守島先生と少しお話をさせていただき、非常に興味深い言葉に出会いました。それが「Poaching(ポーチング)」です。

 Poachとは、もともと「密猟・盗用する」という意味ですが、これが人材業界で用いられると、「競合他社の優秀な人材を、ばばーんと、かっぱらう」という意味になります。
 守島先生によりますと、米国の一部企業では、この「Poaching(ポーチング)」が人材マネジメント上の「戦略」として派手に用いられており、そうした会社では「人材開発が死語になりつつある」ということでした。まことに興味深いお話です。

 わたしたちは、他社の従業員を大胆不敵にどうどうと「ひっこぬく」というのは、なんか「やってはいけないこと」、「禁断の果実を食べてしまうような禁忌」「長州力 vs 藤波辰巳 掟破りの逆サソリ」!?のように感じるところもある方も多いかもしれません。しかし、それは、「組織と自分の関係」を「コミュニティへの所属」のようなものとして見立てているからでしょう。
 一方、組織と自分の関係を「契約」である、とみなす社会においては、「契約条件さえ合えば、密漁しようが、盗用しようが、条件があっているんだからOK」ということになります。ロジカルに考えれば、何も悪いことはしていません。なぜなら「条件があっている」のだから。

 ポーチングに関して、いろいろデータベースを使って調べてみましたが、特に動きの速い「IT業界」などでは、その動きが激しいようです。
 しかし一方で「ポーチング」が手法として一段落した今にいたっては、「ポーチングした人材が思ったよりも成果をだせない」「たしかに優秀な人材だったはずなのに、自社では成果をだせない」「ポーチングした人材が、さらにポーチングされ、定着しない」などの問題も起こっているようです。このあたりは、ある個人の「優秀さ」というものが「個人の資質」だけによって規定されているものではないからです。「優秀さ」とは「個人の資質」と「個人がおかれている社会的コンテキスト」から構成されているものだと考えられます。当然、「社会的コンテキスト」が違えば、「優秀さ」を発揮できるとは限りません。

 また、結局、「ポーチングに応じる人材」というのは、「あなた」のポーチング(誘い)「だけ」に応じる人材ではありません。「誰のポーチング」であっても応じる人材である可能性が高い人材でもあるのです。つまり、ポーチングを人材マネジメントの手法としてメインにすえるということは、「(あなたの)ポーチングに応じる人材」は、「(誰かに)ポーチングされやすい人材」であるというアイロニーをまずは受け入れなければなりません。
 そして、定着の問題の背後には、小生が「経営学習論」で論じた「組織再社会化」と「学習棄却」の問題がありえるのかもしれません。

 このように、ポーチングは、なかなか興味深い話題です。しかし、一連の思考の中で、真っ先に僕が強く思ったことは、

「すでにできあがった優秀な人材をひっこぬけばいい、というのなら、全く経験のない人は、どこで経験を積んで、能力やスキルをあげたらいいんですか?」

 ということです。

 こうした人材マネジメントの手法が大胆不敵にババーンと行われるようになると、特に「経験の浅い若年者」への雇用機会が抑制されます。だって、「優秀な人材をポーチングすること」が横行してくれば、誰も、「経験の浅い若年者=育てなければならない人」を雇用したりしません。

 そして、「仕事に必要な能力は、仕事につくことでしか伸びない」のであれば、そうした若年層が仕事の機会に恵まれないことは、どんなに意欲があっても「仕事に必要な能力を伸ばすことができないこと」、すなわち、「雇用抑制」を意味します。「会社」という目から見れば、それでよしなのかもしれませんが、「社会の功利」という観点からすると、それは望ましいことではありません。

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 今日は「ポーチング」について少し書いてみました。
 個人的には、こうしたことが人材マネジメント上の手法としてメインになっていくのは、かの国らしいな、と思いましたが、一方、我が国においても、それが対岸の火事ではありません。すでに業界・業種によっては、そうした人の動きが本格化しているところもあります。また、採用の局面などでは、他社が選抜し、内定をだした人材を「ひっこぬく」人材サービス=つまり採用コストをゼロにする?人材サービスも、登場しているようですね。全く対岸の火事ではありません。

 また「ポーチング」はたしかに一見魅力的なものですが決して「魔法の杖のような手法」ではなく、様々な問題ももたらします。
 組織的には「ポーチングした人材が思ったよりも成果をだせない」「ポーチングした人材が、さらにポーチングされ、定着しない」といった問題がでる可能性がありますし(人材というのは、右から左にうつせば、成果がだせるものではありません)、先ほどお話ししたように、社会的功利の観点からすると、様々な「雇用の歪み」をもたらします。
 そうした点でいくと、たぶん「人材開発研究は、相当、かたちをかえるだろうな」と思う一方で、個人的には、「世の中、このベクトルには進んで欲しくないな」と思いました。
 
 そして人生は続く

投稿者 jun : 2014年6月17日 06:54


「リフレクション学」スペシャルワークショップを開催!? : ユトレヒト大学・コルトハーヘン名誉教授をお招きして

【お知らせ:ワークショップ参加申し込みの停止について】

本日6月16日・午前7時に

「リフレクション学」スペシャルワークショップ
 ユトレヒト大学・コルトハーヘン名誉教授をお招きして
 2014年11月1日(土)・2日(日)両日

 の参加募集を中原研究室メルマガにて開始させて頂きました(下記はメルマガの一部です)。ですが、あいにく同日午前8時29分で、お席の方が完売となってしまいましたので、やむなく募集を停止させて頂きます。まことに恐縮ですが、どうぞご容赦ください。

 本ワークショップに関しては、すでにキャンセル待ちのご要望を多数いただいております。しかし本ワークショップはもともと「キャンセル待ちを受け付けていない」ため、ご希望に沿うことができません。まことに恐縮ですが、申し訳ございません。

 ですが、現在お申込み頂いた方から3日以内にお振り込みがない場合、お申込みの枠が空く場合がございます。まことに勝手ながら、メルマガをご購読の方は、大変お手数をおかけしてしまうのですが、2〜3日後に再度申し込みページをチェックして頂ければ幸いです。

 なお、メルマガをご購読頂いていない方は、今回は応募者多数につき、ブログ等での申し込みがはじまる前にすべてのお席が埋まっておりました。まことに恐縮ですが、事情をご賢察のうえ、なにとぞお許し下さい。

今後も、中原の関与するイベントは、下記の中原研究室メルマガから応募を開始させて頂く場合が増えてくると思われます。どうぞこれを機会に、ご登録いただいてない方は、ご登録のご検討のほどをお願いします。中原研究室メルマガは、不定期3ヶ月に1回程度、アカデミックな研究会・イベント等の情報をお贈りさせて頂きます。現在、6500名弱の方にご登録いただいます。


NAKAHARA-LAB.NETメルマガ(中原研究室メルマガ)
http://www.nakahara-lab.net/mailmagazine.htm

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「リフレクション学」スペシャルワークショップ
 私たちは、何をどこまで、振り返り、何を生み出すのか?

 NAKAHARA-LAB.NET(中原淳研究室メルマガ)

 人を育てること / 人に教えることにおいて専門性
 キャリアを発揮したい方々へ!

 ユトレヒト大学・コルトハーヘン名誉教授をお招きして
 2014年11月1日(土)・2日(日)両日
 2014年12月13日(土)フォローアップセッション(任意参加)
 株式会社内田洋行 東京ユビキタス協創広場B1F
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 みなさん、ご無沙汰しております、中原 淳です。
 このたび、11月1日(土)ー2日(日)に、海外から素晴らしいお客様
をお招きして、2日間にわたるスペシャルワークショップを開催させてい
ただくことになりました。

 今回のイベントのテーマは

「リフレクション学」スペシャルワークショップ
 私たちは、何をどこまで、振り返り、何を生み出すのか?

 です。

 オランダ・ユトレヒト大学より、リフレクションに関する世界的な
研究者のおひとりである、フレット・コルトハーヘン名誉教授をお招
きして、

 ・リフレクションとは何か?
 ・何について、どこまで振り返るのか?
 ・リフレクションを促すためには、どのように行えばいいのか?
 ・リフレクションの結果、何を生み出すのか?

ということに関連するワークショップを開催します(通訳有ですご安心を!)。

フレット・コルトハーヘン教授のWebページ
http://www.korthagen.nl/

 一般に、リフレクション(振り返り・内省)は、教師教育の世界だけでなく、
医療・ビジネスマネジャー・建築家などの知識専門職の「育成の原理」として、
1990年代より注目を浴びている概念です。

 しかしね(笑)
 同時になかなか「曲者」なのが、この「リフレクション」!
 わかっているようで、わからないけど、これってOK?

 ずっと以前からやってきたことのように思えるが、違う気もする。
 つかんだと思ったら、するすると手からすべりおちる?
といったかたちで、現場でリフレクションを実践・実装する段になって、
不安を感じたり、わからくなったりすることも少なくありません。

また、リフレクションという概念だけが欧米からの輸入で独り歩きして
しまい、形式的に実践が組織化され、「形骸化」の危機に瀕するところ
も少なくはありません。

 今回のワークショップでは、リアリスティックアプローチと
よばれるかたちで、世界の育成の現場で、リフレクションをコアに
しながら実践を積み重ねてこられた、フレット・コルトハーヘン教授
をお招きし、

「参加者自らが、自分自身のあり方をリフレクションしつつ、
リフレクションとは何か?について学ぶことのできるワークショップ」

を開催します。

リフレクションに関する学術的なレクチャーではありません。
ワークショップ形式で、リフレクションについて学ぶことのできる場
をつくります。参加者の方々には、おひとりおひとり、もれなく
リフレクションしていただく必要があります。

今回のイベントは、リアリスティックアプローチにいち早く注目され、
「教師教育学」などの翻訳書を刊行なさってきた教師教育学研究会
のみなさま(代表:武田信子 武蔵大学教授)、そして、革新的な
教育環境の実現に向けた調査研究を行ってきた内田洋行総合教育研究所の
みなさま、そして、僕が代表理事をつとめる経営学習研究所の共同企画・
共催企画として実施させていただきます。

対象者は「人を育てること / 人に教えることにおいて専門性・キャリアを
発揮したい方々へ!」です!
教師教育は言うに及ばず、医療関係者、看護関係者の方々、そして
企業の人事担当者、人材開発担当者、トレーナーのみなさまなど、
志のある方々にご参加頂ければと思っております。またとない機会に
なりますので、どうかご参加をご検討くださいますよう、お願い
いたします。


「勝手に!?リフレクション学ワークショップ実行委員会」を代表して
 中原 淳(経営学習研究所)

 ーーー

■共催
 勝手に!?リフレクション学ワークショップ実行委員会
 経営学習研究所 Process Design Lab
 http://www.mallweb.jp
  (中原淳・吉村春美・町支大祐・脇本健弘・松浦李恵)
 教師教育学研究会
  http://www.teachereducation-jp.org/
  (坂田哲人・山辺恵理子)
 内田洋行教育総合研究所
  http://ueric.uchida.co.jp/
  (平野智紀)

■日時
 2014年11月1日(土)午前9時00分 - 午後6時00分まで
 2014年11月2日(日)午前10時00分 - 午後3時00分まで
 両日ともに参加できること(見学不可)
 ※上記の時間は予定です

 2014年12月13日(土)フォローアップセッション@東京大学
 任意参加のセッションをご用意しています。こちらは任意参加です!
(コルトハーヘン先生の「リフレクション」を踏まえ、何を生み出せる
のか、参加者一同、議論できれば面白いかなと思っています)
 詳細については、決まり次第ご連絡いたします

■ 会場
 株式会社内田洋行 東京ユビキタス協創広場 CANVAS B1F / 1F
 http://www.uchida.co.jp/company/showroom/canvas.html
 JR・東京メトロ八丁堀駅または東京メトロ茅場町駅下車 徒歩5分
 近隣に内田洋行様の別ビルもありますのでお間違いのないよう
 にお願いいたします。

■参加費
 お一人様35000円を申し受けます。
 過去の経営学習研究所のイベントと比較いたしますと
 高額な負担にはなりますが、講師謝礼 / 通訳代 / ランチ×2
 / TA代などの諸費表を重ね合わせていくと、やむを得ません。
 どうかあしからずご了承ください!

■想定される対象者
 「人を育てること / 人に教えることにおいて専門性・キャリアを
 発揮したい方々へ!」
 教師教育、看護教育、医療教育、大学FD、企業の人材開発担当者
 企業人事企画担当者、トレーナー、トレーナ育成担当者
 限定50名まで

■参加条件
下記の諸条件をよくお読みの上、参加申し込みください。
申し込みと同時に、諸条件についてはご承諾いただいて
いるとみなします。

0.本ワークショップは、参加者の方々おひとりおひとりが
自ら場に参加し、リフレクションします。リフレクションの
あとには、議論を行ったりもします。これらの双方向のやりとりを
ふくむ学習活動に、積極的にご参加頂けることをお約束下さい。

1.本ワークショップの様子は、予告・許諾なく、写真・
ビデオ撮影・ストリーミング配信する可能性があります。
写真・動画は、経営学習研究所、ないしは、本事業の企画者
が関与するWebサイト等の広報手段、講演資料、書籍等に許諾
なく用いられる場合があります。マスメディアによる取材に対
しても、許諾なく提供することがあります。

2.本イベントに関しましては,基本キャンセルは受け付けておりません.
いったん払い込まれた参加費は返却できません。

3.本イベントは先着順となります.そのため,募集人数に達した段階
で応募を停止させていただきます。あしからずご了承下さい。

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投稿者 jun : 2014年6月16日 14:00


自らコトを起こして、人と学ぶ!? : 「リフレクション学ワークショップ」と「Playful Summer Fes.」

 今日は予告を2つです。

 ひとつめ。

 以前、このブログでは、「リフレクション学」にまつわる2日間のワークショップを開催します、とお伝えしました。

「リフレクション学!?」の2日間ワークショップを開催します!:フレッド・コルトハーヘン名誉教授をお招きして!
http://www.nakahara-lab.net/blog/2014/04/2_4.html

 このワークショップは、11月1日(土曜日)・2日(日曜日)、2日間にわたって、リアリスティックアプローチで著名なオランダのフレッド・コルトハーヘン名誉教授(ユトレヒト大学)をお招きして開催されます。

・リフレクションとは何か?
・自分のリフレクションの癖とは何か?
・リフレクションをどのように行えばいいのか?

 など、ペアやグループで「自らリフレクションを実践しながら、リフレクションを学ぶことができる」予定です。

 そして、この公募が週明け6月16日からはじまります。こうした機会は、非常に限られておりますので、どうぞご興味のある方は、お早めにお申し込み下さい。公募は、最後にご案内のメルマガから先行します。
 大丈夫、このメルマガは、イベントの情報を不定期にしか流しません。愉しく怪しいイベントの情報は流れますが、「怪しい壺」のご案内はしませんので、ご安心を!

NAKAHARA-LABメルマガ(中原研究室メルマガ)
http://www.nakahara-lab.net/mailmagazine.htm

 ▼

 ふたつめ。
 フェスのお知らせです(笑)

 7月19日(土曜日)、牧村真帆さん・上田信行先生(同志社女子大学)・中原が主催者となって、「Playful Learning」に関するパーティ?的ワークショップ?(もうどっちでもいいですが)、名づけて「Playful Summer Fes.」を、HUB TOKYOで開催します。HUB TOKYOは、目黒・渋谷・恵比寿地域にある起業家コミュニティ兼コワーキングスペースです。同志社女子大学の学生さんたちご一行様も、関西から駆けつけます。

 このイベントでは、

 Playful × Learning ×「○○」=(        )
 
 の方程式にかかわる、様々なクリエータ、実践者の方々をお招きして、興味深いお話をショートトークで伺います。
 こちらの募集は、あと1週間くらいで始まる予定です。公募は、やはりメルマガから先行してはじまります。どうぞご参加をご検討いただけますと幸いです。

NAKAHARA-LABメルマガ(中原研究室メルマガ)
http://www.nakahara-lab.net/mailmagazine.htm

 ▼

 その他、アカデミックなところでは(こちらは本当にガチ・英語文献を読みあい、議論する)、中原研OBの関根さんが企画して「OJTに関する研究会」を、そして、中原研M1の浜屋さんが「男性の育児と仕事に関する研究会」を11月15日(土曜日)、東大にて、中原研M1の田中聡さんが「変容的学習に関する研究会」を近々開催する予定です。

 現段階で応募が開始されているのは、中原研OBの関根さんが「OJTに関する研究会」です。英語文献の読みあい+議論ですので、それなりの準備は必要ですが、よろしければ、どうぞご参加下さい。

OJT研究会(2014年7月4日(金)9時~18時)
http://learn-well.com/blogsekine/2014/06/ojt_4.html#more

 自らコトを起こして、人と学ぶ!
 そして人生は続く
 

投稿者 jun : 2014年6月13日 06:36


「指導教員になったつもりで論文指導ゲーム!?」をやってみた:大学院授業で実証論文を読み解く!?

 大学院の僕の授業「経営学習論」では、週に一本、英文ジャーナルの実証研究を読んで、議論する、という授業をやっています。僕の授業は、どの授業も僕がレクチャーをするのは、全部でおそらく20分くらい。その他は、プレゼン+議論で構成されています。

 大学院の授業なので「ハイレベル?な議論をしている」と書きたいのですが、なかなか時間も限られていて、いつも、尻切れ?気味に終わるのが、やや残念に思っていました(大学院レベルのこの手の授業は、2時間ぶっつづけの授業にするとか、週に2回授業があるとすごく楽だな、といつも思っています)。一方で、この授業の想定レベルは「大学院レベルの初学者」、すなわち「学問の入口」ですので、そんなものなのかな、とも思ってきました。

 ただ、先だって、本田由紀先生(社会学)と、ある件で、お話を伺う機会があり、そこで、本田先生の学部での授業について、いろいろご教示頂きました(貴重なお時間をありがとうございます!)。
 先生の授業では、学部生にリーディングリストをお渡しになり、文献を授業までに目を通してくるようにいい、授業中、議論をなさっているとのことでした。学生の一方が「論文を批評」し、他の学生が、それをディフェンスする、という議論であると伺っています。
 
 そういうのは面白いな、と思って、ちょっと、昨日は、自分の授業でも、単に議論をさせるのではなく、少しだけ工夫をしてみることにしました。
 
 それが「指導教員になったつもりゲーム」です(笑)。
 いつものように単純に議論をするのではなくて、この論文の著者の「指導教員」になったつもりで(トップジャーナルの著者の指導教員とは、まことにおこがましいのですが・・・)、

1.論文の良い点をまずは褒めてあげる(1ほめ)
2.その上で、論文の弱点を指摘する(3けなし)
3.弱点を克服する「代案」を提案する(代案提示)

 という単純なゲームです。
 いわば、「論文指導」という局面を授業に取り込み、ゲーミフィケーションしてみたとも言えるかもしれません。

 大学院生には、禁止項目として

「論文をけなしまくる」のはなし。

 まずはいったん褒めて(1ほめ)、その上で、建設的な批判をする(3けなし)(笑)。基本は「1ほめ、3けなし」ですよ、と。なぜなら、「あなたは指導教員」だから。学生のモティベーションをあげながら、クオリティをあげなければなりません。「こてんぱんに叩かれ、くそみそ言われるだけ言われて、発憤て、目を輝かせる学生」は、僕の経験上、ひとりもいません。

 あと、

「ちゃぶ台返し=オラオラオラーと論文の枠組みをぶちこわして、悦に至るような指導」

 はなし!
 なぜなら「あなたは、これまで指導してきたら」(笑)。論文の枠組みをつくることに、これまでコミットしてきたはずなので、それをちゃぶ台返しするのはなし。

 あと、

「人類の課題の無茶ブリ=そもそも、そんなデータをとれないよ、という無茶な方法の押しつけ」

 は禁止! なぜなら、もう論文はできているから(笑)。

 とつげました。
 要するに「品のある指導」をしなさい、と(笑)。あくまで、今、行うことは「一歩先行くお手伝い!」ですよ、とお願いしました。

 そこで、特に大切なのは「建設的批判」に基づく「代案提案」です。
 そこでは「論文のロジックを補強してあげる」「より精緻な研究方法・分析方法を提案してあげる」「今からでも可能な実験デザインを提案してあげる」ということにしました。

 ▼

 結果は、(小生の力量不足で!泣)アイオープナーな議論とまでは・・・いかなかったのですが、いつもよりは、少しだけ前向きな議論ができたのかな???と思っています。

「プロフェッサー田中さん、いかがですか?」
「プロフェッサー浜屋さん、コメントをお願いします」
「プロフェッサー高崎さん、何が改稿のポイントですか?」

 と指名すると(笑)、皆さん、「プロフェッサーになったつもり」?で論文指導をなさっていました。ただ、意外にも「論文をほめること」と「代案を提示すること」というのは、なかなか、まだ難しいのかな、という印象がありました。

 まぁ、また少し試行錯誤して、少し慣れてきたら、違うゲーミフィケーション場面も試してみようかな、と思っています。

 そして人生は続く!

 ーーー

【Translation】Title : Comment as if you were a supervisor!

In graduate school, I have a course named "Management Learning" in which every graduate student reads a professional research paper, published in a top journal, and discusses it with other students. I provide only 20min lecture. Discussion is the main learning activity.
 
 One week ago, I hit upon a good idea to improve my course by using a game style. It is a game which I call "Comment as if you were a supervisor".
 In this game we don't have simple discussion. I thought it would be better and fun if we could make some comments on the paper as if we were academic supervisors.

 Procedure is as follows.

1.At first, we have to read the paper, find good points and praise the author.

2.After that, we have to find more than three weak points (leap of logic, insufficient data and so on) in the paper.

3.At last, as if we were academic supervisors, we have to give some alternative ideas to the author to improve the paper.

 How simple this game is ! We could call it "Academic gamification" because we have introduced a sense of game into the academic activity.

The most important thing is for the students to make some constructive alternative ideas. Otherwise they will point out and criticize the bad points.
For example, if the logic of the paper is not strong, we have to reinforce the logic as if we were academic supervisors. If the author of the paper doesn't have good research methodology, we can propose the appropriate methodology.

 ▼

 As a result, although we haven't had eye-opening discussion(!), we could discuss more constructively than before.

I asked the student:

Professor Tanaka, What do you think?
Professor Hamaya, Please comment
Professor Takasaki, What is a point to improve this paper?

 Each student answered as if they were academic supervisors. I think it is difficult for students to find and appraise good points and to make alternative ideas constructively.
However this game has just got started. I think they're going to get accustomed to it and to have fruitful discussion in some weeks.

 Life goes on!

投稿者 jun : 2014年6月12日 06:37


【お】大人になってもたいして変わらん!?:靴下ポイポイは、30年たっても、靴下ポイポイ!?

 何が出自で、いつ、どこから、誰がはじめたのか、全く知りませんが、遅まきながら「#アホ男子死亡カルタ」というものを知りました。自分の息子の奇っ怪な行動を、全国の母親?が綴ったカルタのようです、、、たぶん。

#アホ男子死亡カルタ まとめサイト
http://togetter.com/li/398997

【あ】朝送り出すだけで重労働
【か】買った傘は一日もたない
【き】「今日何してた?」「忘れた!」
【き】基本、話を聞いてない
(まとめより引用)

 読んでいて、「全くトホホな小学2年生:TAKUZO」の日常を思い「うちの子どもだけじゃなかった」とホッとする一方、「なんで、男ってこうなだろう」「でも、俺もそうだったな」と切ない?気持ちになりました(笑)。いつになったら、治るのかな、と。

 でも、一方で、今年で39歳、「人生の正午」を迎える「今の自分」を考えると、

「きっと、30年たっても、ほとんど治んないだろうな」

 と暗澹たる気持ちを禁じ得ませんでした(笑)。
 靴下ポイポイは、30年たっても、靴下ポイポイ。引き出しあけっぱなし人間は、30年たっても、引き出しあけっぱなし。嗚呼・・・・

 そう、

【お】大人になってもたいして変わらん

 のです。

  ▼

 嗚呼、今日は疲れました、そして全く元気がありません(ごめんなさい、朝っぱらから)。次から次へと、いろんなリクエストが、360度、様々な方面から押し寄せます。こなしても、こなしても、次から、次へと、これでもか、これでもか、と。

 ブログでは、毎日、クリエィティブなことを書きたいのですけれども、どうしても、そんな気分になれない日もあります。できれば、誰かをエンパワーメントするようなお話を語りたいのですけど、僕がエンパワーメントされたい日もあります。

 そうそう、0歳、KENZOは、生後193日目にして、はじめての発熱になりました。カミさんが、大変苦労して、看病しています。カミサン、大変だよね、手伝えなくてごめんなさい。

 仕事にいってきます。
 そして人生は続く

投稿者 jun : 2014年6月11日 08:31


「学生でも、社会人でもない宙ぶらりん時期」の研究:内定時期というトランジション!?

 学生ではあるけれど、今までとは少し違う
 社会人ではないけれど、全く違うとも言い切れない

 就職活動を終えた「内定時期」というものは、いわば「どっちつかず」の時期でもあり、「学生の終焉」と「社会人の開始」の中空に存在する「境界」の時期でもあります。

 しかし、この時期というものは、実は、「キャリア論の観点からなされる就職研究」「経営学的観点からなされる社会化研究」と比べて、学術研究の知見が圧倒的に限られている領域でもあります。
「全くない」というわけではないのですが、わかっていることはそう多くないのです。

 今年、中原研究室では、いくつかの共同研究プロジェクトが走っていますが、そのひとつ「トランジション研究会」では、2010年に大学3年生だった方の追跡調査を通じて、その間に生じた移行を探究しています(東京大学と電通育英会と京都大学の共同研究です)。
 トランジション研究会のメンバーは、吉村ゼミ長を筆頭に、舘野さん、高崎さん、保田さん、濱屋さん、田中さん、中原です。
「探究の中心的領域」のひとつにあげられるのが、この「内定時期」です。だって、ブルーオーシャンだから(笑)。

 たとえば、ある人が組織に新たに参入するときには、リアリティショック(こんなハズじゃなかったという幻滅体験)とよばれる「ネガティブな心理的変化」を経験します。

 一般に「内定時期のフォロー施策」というものは、こうしたリアリティショックを軽減することも視野にいれ、様々な施策を考えるところもあるのですが、メンバーからの現段階の分析結果によると、リアリティショックの低下は、内定時期の様々な施策とはあまり関係はないということがわかってきました。

 つまり、リアリティショックは、どんな施策を実行しようが生じてしまう、ということです。であるならば、むしろ、それが起こったとき、かつ、過剰であった場合の対処の方が問題となります。

「たかがそんなことか」と思われるかもしれませんが、研究というものは、そういうものです(どうも、研究をすれば、常にアイオープナーなすごい現実が見えてくると思われる傾向がありますが、そんなことはありません)。ひとつひとつ実証データを積み重ねて、ようやく現象の実像がおぼろげながらに、わかってくるものなのです。その分析さえ、自分が思い描いていたとおりに、パパーンと綺麗に仮説が検証されることは、そうですね・・・感覚的には、100個仮説があって、1個くらいでしょうか。ていうか、ほとんどないね(泣)。
 そういうトランジション中におこるひとつひとつの出来事について、実証的に研究していくことこそが、このプロジェクトの目的です。

 現段階は、それぞれの出来事・要因をしらみつぶしに分析しているところで、まだまだ、自信をもって、お出しできるようなものはないのですが、メンバー一同、少しずつ、こうした研究を進めたいと思っています。

 ちなみに内定時期に関しては、経営学習研究所・理事の田中潤理事が、興味深い公開研究会を企画してくださっています。2014年7月6日(日)14時から17時までです。

「内定時期をどのようにデザインするか、どのように生活するか」というテーマで、様々な話題が展開されるようです。非常に興味深いですね。こちらの方も、どうぞお楽しみに! すでに応募がはじまっておられるようですが、くれぐれもお早めに!


経営学習研究所sMALLラボ 「内定時期というトランジションを考える」

http://goo.gl/3YIkaI

 そして人生は続く

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追伸.
 雑誌「週刊東洋経済」(6月14日発売)に、先だって刊行させていただいた「活躍する組織人の探究 大学から起業へのトランジション」(東京大学出版会)の書評が掲載されました。福山大学の中沢孝夫先生からの御書評です。心より感謝いたします。ありがとうございました。

katsuyakusuru.JPG

活躍する組織人の探究(東京大学出版会)
http://ow.ly/xOqLx

投稿者 jun : 2014年6月10日 08:27


店内どこでも「落書き」できる「クリエィティブなカフェ」に行ってきた!

「店内にあるもの全てにらくがきできるカフェバー」という不思議な?場所に昨日は出かけてきました。ぺんてる株式会社が、銀座に期間限定でオープンさせた「GINZA RAKUGAKI Café & Bar」です(2014年6月2日ー7月27日まで)。

店内にあるもの全てにらくがきできるカフェバー『GINZA RAKUGAKI Café & Bar by Pentel』 2014年6月2日(月)より銀座に期間限定OPEN
http://www.pentel.co.jp/news/3642/

「店内にあるもの全て」といっても、いやいや、本当に自由にペンで落書きができるのです。テーブル、床、カーテン、トイレ、本当にどこでも(笑)。

写真 1.JPG

 何か「おきて」を破っているような気がして、そして「禁断のこと」をしているような気がして、最初はおそるおそるなのですが、少したつと、ガンガンと落書きしてしまうから不思議です。みな、幼い頃から、親に一度は言われたことがあるのではないでしょうか。

「ペンで、壁や家具に落書きしたらダメ!」

 それを、今、破っている感覚! 
 嗚呼、クリエィティブ!

写真 2.JPG

 調子にのって、最後には、僕も落書きがとまらなくなりました。誰も落書きしていない場所ー観葉植物の鉢を見つけて、早速落書きです。かなり「悦」です。ストレスもぶっとびました。

「全くあなたの自由にしていいよ」を言われたときに起こる「心理的機制」とは、まことに面白いものです。最初は「おそるおそる」です。「自由にしていいよ」と言われると、一瞬まごつく。しかし、次第にだんだんと、自己を解放し、最後にはピカソ化する(笑)。このカフェでは、そうした心理的機制をぜひご体験ください。

写真 3.JPG

 結局、家族で1時間くらい落書きしまくってかえってきました。何度、帰ろうとうながしても、TAKUZOは、帰りたがりませんでした。
 おすすめの場所です。子どもから大人まで愉しめるのではないでしょうか。特に、最近、アイデアに煮詰まっている?アナタ? ぶっとんで落書きしまくっていたら、よいアイデアも生まれるかもしれませんよ?(笑)。
 あっ、ちなみに、かなり混んでいるようなので、予約をなさった方がいいと思います。先だっての週末は予約なしでは、入れないお客さんもいらっしゃいました。

 そして人生は続く

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【Translation】
Would you like the freedom to do graffiti anywhere?! : GINZA RAKUGAKI Café & Bar by Pentel

Yesterday, we (my family) went to the café where every customer can do graffiti on the wall, furniture and all things in the shop. The café named "GINZA RAKUGAKI Café & Bar by Pentel" is open only from 2nd June to 12th July in Ginza, Tokyo. As to "all things in the shop", you can write and draw pictures on anything such as tables, walls, curtains and the toilet.

 At first I felt as if I was breaking the general rule and as if I was committing a crime, and so I did graffiti very nervously. However, gradually I got accustomed to it and I painted some bold images fearlessly. I think that everyone was told by his/her mother when he/she was a child,
"Don't draw on the wall with pens!"
In this cafe, you can do graffiti on anything. I felt as if I was breaking my mother's rule! How creative!

 Gradually I got carried away and I could not stop doing graffiti. I found a brown vase which no one had drawn on and I did graffiti on it! It was my canvas! How free!
I was really interested in the psychological mechanism which I felt when I was told "You can do as you like!" At first I felt a little bit nervous and embarrassed. However, as the time past, I opened myself and at last, I did graffiti as if I were Picasso! You can feel this same psychological mechanism in this creative café.

  ▼

 At last, my family spent one hour doing graffiti. I told TAKUZO(my son) to come back home again and again, but he refused.
I recommend "GINZA RAKUGAKI Café & Bar by Pentel" to all people from infants to elderly people. Especially the person who has been bogged down in his / her research can enjoy it.
"GINZA RAKUGAKI Café" has been crowded in the weekend. Please make a seat reservation in advance.

Life goes on...

投稿者 jun : 2014年6月 9日 07:00


フォトパネルづくりを愉しんできた!? : 市ヶ谷のドットDNP、訪問記

 1日2記事アップというのは、小生、決して「暇」なわけではないのですが、明日は土曜日・休日ということで、どなたかかお出かけになる方がいらっしゃったら、それもいいかな、と思い、敢えて投稿いたします(笑)。

 つい先だって、市ヶ谷にあるDNP(大日本印刷株式会社)さんのショールーム?+ワークショップスペースである「ドットDNP」にお邪魔しました。

140602_collage_DNP20140602b.jpg

ドットDNP
http://www.dnp.co.jp/dotdnp/

 ここは印刷や写真に関する、いくつかのアクティビティを体験できるスペースで、我が家は、寝相アートをやってみたり、プリクラ的写真をとってみたり、なかなか愉しく過ごすことができました。

 もっともお得だな、と思ったのは、自分の好きな写真をもっていくと、6ツ切りワイドサイズに印刷してもらい、フォトパネルをつくれるコーナーでした(300円)。我が家は、白黒写真をもっていき、大きく引き延ばし、フォトパネルをつくりました。やろうと思えば自分ちでもできるけど、スチレンボード飼ってきたり、うまく切ったりするのにコツがいたりで、なかなかやりませんよね。簡単につくれて、なかなかかっこえーわ。
 6月1日は写真の日ということで、フォトパネル作成イベントとして、7日までやっておられるようです。

写真の日 フォトパネル作成イベント!
http://www.dnp.co.jp/CGI/dotdnp/event/reservation/detail.cgi?seq=0000279

 今週末は、どうやらお天気模様は、関東は、もひとつのようですね。そんな日には、こんな屋外の場所もいいな、ということです。

(ちなみに、2Fにはイベントスペースなどもありました。どんな活動をやっておられるのか、興味津々ですね。以前やった写真のワークショップや、雑誌づくりのワークショップなどを、こういう場所でやれると面白いですね)

【fʌ'n】第三回「写真撮影講座! 学びの魅力を伝えよう!」が終わった!
http://www.nakahara-lab.net/blog/2012/03/fn_1.html

「自分のキャリアを「小さな雑誌」にする実験的ワークショップを開催しました!
http://www.nakahara-lab.net/blog/2013/12/post_2152.html

 そして人生は続く。

投稿者 jun : 2014年6月 6日 08:20


人材開発で人を探してるんですけど、どこかに、いい人がいませんか!?

 僕のような仕事をしておりますと、よく人事・経営者の方から、こんな声をかけられることがあります。

「当社では、人材開発担当者を募集しているのですが、なかなか適任者に出会えません。先生のお知り合いで、どなたか、いい方、おりませんか?」

「うちの大学で、FD・SD(ざっくりいえば大学職員の職能開発)に関する公募をするのですが、どこかに、これぞと思う、いい方がいませんか?」

 僕は、特に人材紹介が得意なわけではないので、

「そうですねぇ、いい人、見つかるとよいですね」
「いい人がいたら、僕に教えて下さいよ」

 としか、なかなかお答えすることができないのですが(もちろん思いつけばご助言させていただきます)、こうしたことが、短い期間に何度か続くと、「はて、どうして、こんなにニーズがあるのに、人がいない」という事態になっているのかな、と思うときがあります。

 マクロに見ると、ニーズが増えているのか減っているのか、僕にはさっぱりわかりませんが(笑)、面白いもので、そういう瞬間は、割合続くことが多いものです。
おそらく、市場としては「激烈ニッチ」なので、そこだけ人材が、ポッカリと不足しているのかもしれません。ほんとのところは知りませんけれども(笑)。

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 もし仮に人材不足が起きているという仮説が「是」だとするならば、人材開発系の人材が不足する理由は、いくつかあるようにも感じます。

 最も大きい理由は、人材開発に関する知識やスキルを体系的に獲得できる機関が不足していること。
 そして、もし、そうした場所を仮に出たとしても、現行の一般的な会社のジョブローテーションの仕組みの中では、適切な実務経験を積みつづけることが難しいこと、ではないかな、と思います。

 加えて、昨今でいうならば、人材開発の世界は、経営のグローバル化にともない、今後10年で、急速にグローバル化していくことが予想されます。

 今でさえ外国の現地法人とのテレカンが入ったり、参加者が外国人だったりする場合も少なくなくなっているのではないでしょうか。
 場合によっては、TeachingやFacilitationも英語ということがありえます。こうした外国語での人材開発経験ということになると、急速にパイが限られてきます。

 たとえば、今仮に、こんな公募があるとしましょう。
 人材開発に関する知識を有する資格をもっていること、また、外国人を含む人材開発経験を3年以上有すること。

 これが用件になった場合(ここまで露骨なのはないかもしれませんが)、なかなか適任者を探すのは難しくないでしょうか。上記で話しているのは、そういうことです。

 もうひとつだけ感じるのは、人材開発という仕事は、「自分に必ずや突き刺さってくるブーメランを投げる仕事」でもあります。

 なにせ、大の大人に「学べ」「成果をだせ」というのですから。「で、そういうからには、オマエは学んでるんだろうな、成果はだしてるんだろうな」と当然ブーメランはかえってきます。必ず相手は、一挙一動を見ています。そして、値踏みしています。

 そのことを、自分事として引き受け、覚悟を決め、成果をだし、しかも学び続けることは、そもそも難しい、ということも原因のひとつにあるのかもしれません。それは覚悟のいる仕事なのです(もし腹がすわらないままやれば、これほど、発話するメッセージが空虚に響くことはないでしょう?)。

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「人生の正午」を目前にひかえ、最近、いろいろなことを思います。

 もう少し先になりそうですが、僕の次の仕事は、こうした人材供給の「仕組み作り」「モデルづくり」なのかな、とおぼろげながらに考えています。

 具体的に、今、何がどうあるわけではないのですが、自分に与えられた所与の条件を、何とかかんとか、組み合わせ、やりくりしながら、「次の仕事」に取り組んでいきたいと思っています。

 そして人生は続く

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【Translation】Do you know an good person who specializes in human resource development?

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My research (Management Learning) has been closely related to human resource development. Sometimes, some top executives who I have met have asked me to introduce a good person who specializes in human resource development.

They said:

"We are looking for a skillful human resource development professional. However, we cannot find one. Do you know any suitable person?"

If I I happen to know an appropriate person, of course, I'm going to share the information with them. But, such cases are so rare. Always I have only to say:

"I wish I could...I hope you can find such a person."

I have been receiving such requests in recent months. Although the demand for experienced HRD people is increasing, there is a short supply. I have wondered why we could not find skillful and experienced professionals.

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I think there are some reasons why this situation has happened. One of the most crucial reasons is insufficiency of academic educational institutions. Especially in Japan, there are few graduate schools where people can learn to become HRD professionals.

As the second barrier, in Japan, there has been a unique employment practice - what we call "job rotation" - in the company. I think this employment system is one of the inhibitors.
In Japanese companies, employees are supposed to experience as many kinds of jobs as possible. And throughout this rotation, they are promoted to upper positions. But they lack specific skills to become professionals.
In this employment practice, if skillful and experienced professionals are hired, they will be assigned another job in some years. So they cannot continue the same job.

In addition to these reasons, English has been the last and toughest barrier. Recently, the HRD professionals have had to use English to work more than before and Japanese companies expand their business to overseas and hire multi national people.

Using TV conference systems, they have to communicate to other professionals who are working in other branches of the same company. Of course, they use English as the common language. There are very few professionals who not only have the skills and experience but also the ability to speak English sufficiently.

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As you can see above, there are lot of barriers to hire HRD professionals. I have made an effort to improve this situation as much as possible.

Life goes on...

投稿者 jun : 2014年6月 6日 06:38


「孤独な職業選択」の果てにあるもの!? : 数字の背後にストーリーを妄想する

 今年から「研究室の研究(中原研究室の有志が任意で参加する研究室内の共同研究)」として、新たなトランジション研究を行っています。

 2010年に大学3年生だった方を追跡した縦断調査で、2010年と2014年の2地点でデータの取得を行い、その間に生じた移行を探究しています。電通育英会・京都大学との共同研究です。

 まだまだデータは分析のまっ最中ですが、このわずか3年程度の「移行プロセス」においては、様々な「出来事」が個人を襲います。
「就職活動」「内定」「採用」「配属」「社会化」そして「進学」。人生の大きな岐路になりうるようなイベントが、わずか3年のあいだに立て続けに起こるのです。
 データを見つめていると、ふと、その移行において、多くの人々が経験したであろう出来事を、「白昼夢」のように「想像」してしまいます。

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 嗚呼、この人達は、就職に関して、親からは、あまり支援されることはなく、さらに親は就職先に満足していないんだなぁ。

 そうか、この人達は、内定者フォローを十分受けたんだな。自分の会社には誇りをもっていたんだな。

 嗚呼、この人たちは就職活動の中で、いろんなことを学んだんだな。その経験が、きっと仕事の中に生きているんだろうな。

 嗚呼、この人達は、大学時代にあまり友人関係を築くことができなかったんだな。会社でつとめはじめて人間関係で悩んで、辞めたんだな。

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 悪い癖なのかもしれませんが、ついつい「数字」の背景に、「個々人のストーリー」を想像(妄想!?)してしまうのです。

 それにしても、つくづく思うのは、「個人の努力や資質」に換言されがちな就活・就職といったイベントが、実は、「社会的に決定されている」という事実です。
 もちろん「個人の努力や資質」を否定するわけでは断じてないですが、一見「個人的な選択」と思われているものが、実は、どういう社会環境で学び、どういう人間関係の中にあるかで、決定されていることに気づかされます。
 端的に述べるのであれば、やはり「孤独」なのは進路選択・職業選択において、問題を生みやすいのです。アタリマエといえば、アタリマエのことなのですが。

 これから分析は佳境を迎えます。データは膨大かつ複雑で、その解明には、まだまだ時間がかかるでしょう。これから数ヶ月をめどにして、いくつかの仮説を検証して、アウトプットに近づけていきたいと思っています。

 そして人生は続く。

投稿者 jun : 2014年6月 5日 13:58


研究会で学ぶ

 東京大学・中原研では、オフィシャルなゼミナール、授業の他に、研究会活動が、時折、組織されます。時々、僕が声をかけることもありますが、大学院生が自分自身で声をかける場合も多々あります。

「ゼミ」や「授業」を「オフィシャルで日常的な学習機会」とするならば、研究会は「アンオフィシャルで非日常の学びの機会」です。

 研究会には、中原が研究指導している大学院生はおろか、OB・OG、他大学の大学院生の方々、企業につとめる方々などが、自由意思で参加し、論文を相互に購読し、ディスカッションを深めます。
 そこには「ラーニングバー」的な「おもてなし」はありません(とはいえ、雰囲気は悪くはないですよ、当然ですが)。むしろ、淡々と文献を読み込み、みなで議論したり、意見しあいます。

「参加を誰にも強制されない会」ですが、逆に、参加するには、「一定の時間を英語文献の購読に責任をもってあたる覚悟」、そして「議論を行える時間を確保すること」が必要です。

 また、いろいろな研究会が立ち上がりそうです。
 今、中原研OBの関根さんと中原で企画しているのは、OJT研究に関する組織論の英語文献を読み合う研究会、そのままベタに「OJT研究会」です。
 もうひとつは保田さん(D1)や舘野さん(OB)らが、どうやら、リーダーシップに関する研究会を企画しておられるようです。風の噂を耳にしました(笑)。

 文献を読むのも楽しみなのですが、そうした研究会にひとりの参加者として参加し、多くの方々にお会いできるのも楽しみです。

 そして人生は続く

投稿者 jun : 2014年6月 4日 09:05


教えることをMOOCで学ぼう!? : 「インタラクティブ・ティーチング」(東京大学MOOC講座)のFacebookページができた!

これから教える、今教える
「学びの場」を変えたい、すべての人へ

 東京大学大学総合教育研究センターが11月から一般に無料公開するMOOC講座「インタラクティブ・ティーチング」のFacebookページができました。

interactive_teacning_fb2.png

インタラクティブティーチング Facebookページ
https://www.facebook.com/interactiveteaching.jp

東京大学プレスリリース:「大学教員養成講座」の一部をMOOCで無償公開
http://www.u-tokyo.ac.jp/public/public01_260327_j.html

 僕が所属する部門のスタッフ、特に栗田佳代子先生、小原優貴さん、川瀬和也さん、山辺恵理子さん、吉野絵美子さんらが中心となって、これらの講座の開発を進めておられます(お疲れさまです&ありがとうございます)。

 できたてホヤホヤの、このFacebookページでは、11月のオープンにイタルまで、阿鼻叫喚?の開発プロセスをご覧頂けると思います。スタッフ一同、スタジオの手配、台本の作成、編集など、非常に大忙しです。MOOCなど、それまで全く経験のないスタッフが、まさに「学び」ながら、MOOC講座を開発しています。まことにお疲れさまです。

 僕は、この講座では、トークセッションとよばれるモジュールに登場します。
 トークセッションでは、一流の研究者の方で、かつ、大学の教壇に立たれている方、初等中等教育の現場でインタラクティブティーチングを実践なさっている方、企業や組織で人材開発にあたっている方などを「ゲスト」にお招きし、中原と、ゆるく、しかし、それでいて、ダバダーと香ばしい香りのただよう?トークをしていきます。
(本日は本田由紀先生との対談の収録です。お忙しいところ貴重なお時間を本当にありがとうございます!)

 インタラクティブ・ティーチングは、11月スタートです。8月あたりからは、gaccoにて講座登録もできるようになる予定です。皆様からの応援のお言葉をいただけたとしたら嬉しいことですし、もし興味のあう方がいらったら、ご登録をお願いできますれば幸いです。
 また、Facebookでの「いいね!」「シェア」、TwitterでのRTなど、この情報の拡散に、どうぞ御協力のほどお願いいたします。

 これから教える、今教える
 「学びの場」を変えたい、すべての人へ

 多くの方々に、このプログラムを「お届けできること」を願っています。

 そして人生は続く

投稿者 jun : 2014年6月 3日 09:01


【拡散お願い】大学生研究フォーラム2014の参加募集が始まりました!:1粒で2度?おいしいカンファレンス!?

img2013.jpg 

7月27日(日)・28日に、京都大学で、毎年恒例の「大学生研究フォーラム」「高校教員のためのシンポジウム」が開催されます(京都大学/東京大学/電通育英会共催)。

 今年の焦点は

「変貌する大学の入口と出口」

 です。

大学を媒介にして、「高校ー大学ー企業」のトランジション(移行)に関する様々な議論を、会場ふくめて行っていきたいと思います。高校大学連携、大学生のキャリア、大学・企業の接続など、わずか1日ー2日で、最先端の情報をキャッチあっぷすることができます。
 
 どこかで聴いたことのあるような、しかし、それでいて世界初?(いったもんがち?)の「ジグソーカンファレンス」という仕掛けで、皆さんでの議論を行います。

 スピーカーの方々も、各領域のトップランナーの方々です。募集はすでにはじまっております。今年は、高校枠・大学枠・企業枠などがもうけられているため、非常に早く席がうまる可能性があります。

 お申し込みはどうぞ、お早めにお願いいたします。
 夏の京都でお会いしましょう!

大学生研究フォーラム2014お申し込みページ
http://www.dentsu-ikueikai.or.jp/forum/2014.html

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鈴木 寛(すずき かん)氏
東京大学 公共政策大学院 教授、
慶應義塾大学 政策メディア研究科兼総合政策学部 教授

日本の政治家、社会学者。1986年通商産業省に入省。参議院議員(2期)、文部科学副大臣を歴任した。超党派スポーツ振興議連幹事長、東京オリンピック・パラリンピック招致議連事務局長、日本ユネスコ委員など。

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三宅 なほみ(みやけ なほみ)氏
東京大学大学院 大学総合教育研究センター 教授

専門は認知科学、学習科学。対話など協調的な過程によって理解が深化する仕組みを解明し、その知見を教育現場に活用。一人一人が賢くなれる協調的な学習活動のデザインから実践・評価までを実践的に研究している。

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椋本 洋(むくもと ひろし)氏
立命館大学 理工学部 非常勤講師

2002年大阪府立住吉高校校長を退職。2002年立命館大学教授に就任。2012年定年退職。その間、立命館大学高大連携推進室副室長、接続教育センター長、大学コンソーシアム京都高大連携室室長を歴任。

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杉田 一真(すぎた かずま)氏
産業能率大学 経営学部 准教授

慶應義塾大学総合政策学部および同大学法学部法律学科を卒業後、同大学法学研究科修士課程を修了。戦略系コンサルティング企業を経て、2008年4月、嘉悦大学経営学部専任講師に就任。2013年4月より現職。

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川﨑 友嗣(かわさき ともつぐ)氏
関西大学 社会学部 教授

早稲田大学大学院文学研究科修了。日本労働研究機構研究員を経て、1997年関西大学社会学部助教授、2003年より現職。専門は職業心理学、キャリア心理学。生涯にわたるキャリア発達とその支援という枠組みで研究している。

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田澤 実(たざわ みのる)氏
法政大学 キャリアデザイン学部 准教授

2007年 中央大学大学院文学研究科心理学専攻博士後期課程単位取得退学。博士(心理学)。法政大学キャリアデザイン学部 助教、専任講師を経て、2013年より現職。

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本間 浩輔(ほんま こうすけ)氏
ヤフー株式会社 執行役員 ピープル・デベロップメント統括本部長

1968年生まれ。早大卒業後、野村総合研究所に入社。2000年スポーツナビゲーション株式会社を創業。同社のヤフーグループ入りにより、2002年ヤフーに入社。スポーツ企画部長、人事本部長を経て現職。

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美濃 啓貴(みの ひろたか)氏
株式会社インテリジェンス HITO※本部 本部長

中央大学経済学部卒、中央大学大学院戦略経営研究科修了、99年に新卒でインテリジェンス入社、人材紹介事業の現場に約10年携わった後、DODA編集長、HITO総研設立などを経て、2013年1月より現職。
※Humanity, Intelligence & Talent for Organizations

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山田 和人(やまだ かずと)氏
同志社大学 文学研究科 博士課程後期過程 教授

PBL推進支援センター長、専門は日本近世芸能・演劇の研究(文楽・歌舞伎・からくり等)、著書に『古浄瑠璃の研究と資料』、編著『豊竹座浄瑠璃集三』他多数。

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山内 祐平(やまうち ゆうへい)氏
東京大学大学院 情報学環 准教授

大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程中退後、茨城大学人文学部助教授を経て現職。博士(人間科学)。情報化社会における学習環境のデザインについてプロジェクト型の研究を展開している。

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山田 礼子(やまだ れいこ)氏
同志社大学 社会学部 教授、教育支援機構 副機構長、
学習支援・教育開発センター長

研究領域 比較高等教育、初年次教育、『学士課程教育の質保証へむけて:学生調査と初年次教育から見えてきたもの』2012年 東信堂(単著)、その他著書、論文多数

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鳥居 朋子(とりい ともこ)氏
立命館大学 教育開発推進機構 教授

名古屋大学大学院教育学研究科博士後期課程満期退学。博士(教育学)。2009年より現職。高等教育マネジメント研究の視点から、教学IRの開発および学生の学びの実態に基づく教育改善の方法を追求している。

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勝又 あずさ(かつまた あずさ)氏
成城大学 共通教育研究センター 特別任用准教授

1986年ソニー株式会社入社 商品PR、人材育成を経て2010年より成城大学にてキャリアデザイン科目を担当。学生達と企画した授業が経済産業省「社会人基礎力を育成する授業30選」に入選。慶應義塾大学政策・メディア研究科修士課程。

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角 めぐみ(すみ めぐみ)氏
NPO法人ハナラボ 代表理事

東京女子大学、武蔵野美術大学卒。武蔵野美術大学非常勤講師。「女子学生ための就活応援サイトハナジョブ」運営。「社会課題を解決を通して女子学生のリーダーシップを育む」NPO法人ハナラボ主宰。

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溝上 慎一(みぞかみ しんいち)氏
京都大学 高等教育研究開発推進センター 教授

1996年京都大学高等教育教授システム開発センター助手、2003年同准教授を経て2014年より現職。自己形成論、青年心理学、学生の学びを中心としたFDと大学生研究を行っている。

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成田 秀夫(なりた ひでお)氏
学校法人河合塾 教育研究開発本部 開発研究職・講師

河合塾現代文講師の傍ら、大学生向けの「日本語表現講座」や「レポート作成・プレゼン講座」を開発し、大学でも教鞭をとっている。07年より経済産業省の提唱する社会人基礎力の育成と評価手法の研究開発に携わる。

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三浦 隆志(みうら たかし)氏
岡山県立玉島商業高等学校 校長

1958年生まれ。岡山操山高等学校進路指導課長、勝山高等学校教頭・副校長を経て、今年度から現職。高校生のキャリア形成、コミュニケーションによる承認構造の仕組みを研究課題にしている。

投稿者 jun : 2014年6月 2日 08:56