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東京大学大学院 学際情報学府にて
中原の研究指導をご希望の方へ

2007年度博士課程入試は終了しました!1名の合格者(外部進学者)がでました。
おめでとうございました。

2007年度修士課程入試は終了しました!2名の合格者(外部進学者)がでました。
おめでとうございました。

 2006年修士課程入試は終了しました!2名の合格者(外部進学者)がでました。
おめでとうございました。


  中原は「東京大学 大学総合教育研究センター」に所属しながら、「東京大学大学院 学際情報学府」の教員を学内兼任しています。毎年2名程度の修士大学院生を募集しています。博士課程については毎年1名から2名程度です。

 下記は、中原に研究指導をご希望の方々に、中原の研究について理解して頂くため執筆しました。ぜひ、ご覧下さい。

      
 どんな学問を専攻してますか?
 

 僕の専攻は、教育学です。詳細な専攻分野は、教育工学(Educational technology)という研究領域になります。

 教育工学とは、教育の現場で使用される様々なアーティファクトを開発・評価しつつ、学習支援の原理を探求する学問です。ここでいう、アーティファクトとは、物理的形状をもったもの、ソフトウェアだけでなく、ルール、制度、方法、ワークショップなどを含みます。

 僕は、これまで、まさにこれらの学問の<狭間>で、それらの間を往還しながら、研究を進めてきました。教育現場の問題解決に資する様々なモノを開発したり、「学びの場」がどのように構成されているのか、を明らかにしてきました。

  学習を理解する(科学)、モノをつくる(工学)、学習効果を測定する(科学)

  この往還活動が、僕の研究のスタイルということになります。

  こちらもご覧ください。

 東京大学大学院 情報学環の教員紹介

  
 中原さんは、どういう研究をしていますか?
 

 教育工学の知見に基づき、「学習効果の高い教育環境」を設計・開発したり、調査・評価する研究です。近年は、特に「大人の学びを科学する」を合い言葉に、企業・組織の人材育成・学習、高等教育や教師教育のあり方を追求する研究が増えています。

 研究は「つくる系」と「明らかにする系」の2つの種類に分かれます。

 「つくる系」とは、教育現場の問題やニーズを見定め、それに応じたソリューションを考え、手を動かしてモノをつくり、キチンと評価をする研究です。

 一方、「明らかにする系」とは、ある特定の「学びの場」が、なぜ、機能しているのか、何の要因が学習に影響を与えているのか、を明らかにする研究です。

 こうした一連の活動を、教育工学の研究方法論にのっとって行うことをめざしています。何かをつくる、何かを明らかにするためなら、方法論は問いません。定量的調査、定性的調査(フィールドワーク)なども、適宜、行っています。

 いずれにしても、科学的根拠をもった実証的な研究(scientific field-based research)を志向しています。

  
 えっとー、もうちょっと、具体的にはどんなことを?
 

 僕自身は、近年は、下記の研究に取り組んできました(全研究プロジェクトリストはこちら)。

なりきりEnglish:
  企業人材育成用モバイル英語リスニング教材の開発。東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座のフェローとしての研究となります。こちらの詳細は、こちらのパワーポイントをご覧下さい。なお、2007年3月の「人材教育」に特集が組まれていますので、そちらをご覧下さい。

人材育成の理論体系化:
  企業人材育成に対する教育工学研究のための理論レビュー。こちらに関しては、こんな論文を執筆したりしています。「企業内人材育成入門」(ダイアモンド社)が刊行されました。どうぞ、そちらをご覧下さい。

ワークプレイスラーニング調査
 企業のワークプレイスにおける社会ネットワーク、実践共同体のあり方と、経験学習・キャリアの関係を調査しています。本書の研究成果は、「人を育てる組織のデザイン(仮称・ダイヤモンド社刊)」として出版される予定です。

 その他、下記のような研究に関与しています。

MEET講座のプロジェクト
  東京大学 大学総合教育研究センター内に設置されたマイクロソフト寄附研究部門の研究フェローとして、同講座内の研究に関与しています。「大学の教室のリデザイン!」これがMEET講座のミッションです。MEET講座のWebページはこちらです。

 あと、これは研究ではありませんが、中原は東京大学学内の「教育の情報化」をディレクションしています。TREEプロジェクトという全学のプロジェクトをコーディネートしています。

TREEプロジェクト
  TREE (Todai Redesigning Educational Environment:東京大学 教育環境リデザインプロジェクト)は、「東京大学の教育環境の改善」に取り組む全学的なプロジェクトです。こちらでは、UT OCWTODAI TV、東大ポッドキャスティングなどの全学の教育メディアを開発しています。

 それ以外の過去の研究(協調学習研究など)については、こちらをご覧下さい。

  
 こんな人が来てくれると嬉しいです!
 

1)研究方法論をみっちり自学自習したいと願う学生
2)共同作業/共同研究が好きな学生
3)高いバイタリティのある学生
4)学生同士でお互いに高めあい/助け合いのできる学生
5)実証的な研究をしたいと願う学生

 1)はそのままの意味です。研究に必要な様々なスキルを自学自習することを厭わない方々が受験して下さると嬉しいです。何事も「型」が重要です。

 2)に関して、教育工学の研究は共同研究が非常に多くなります。
 
 3)学問を修めるためには、それなりの努力が必要です。

 4)一生の財産になりますよ。

 5)「開発研究」「調査研究」のいずれにしても、具体的に「手を動かしたり」「足を動かすこと」が重要です。フットワークが軽い学生さんに入学して頂けると嬉しいです。中原は「Field-based research」を志向しています。

  
 どのような研究指導をしますか?
 

 研究指導としては、下記があります。

  1) ゼミナール(各人の研究発表・最新の英語文献購読)
  2) 共同研究1(修士・博士課程における自分の研究の遂行)
  3) 共同研究2(中原が行っている共同研究への参加)
  4) 進路指導(定期的に行います)
  5) 補完教育プログラム

 1)のゼミナールは、毎週1度火曜日午後5時から8時で実施しています。

 2)とは、学生の皆さんが個人の研究テーマをお持ちになって修士論文や博士論文を執筆なさるパターンです。その場合でも中原との共同研究として実施して頂きます。そのプロセスで、様々なことを総合的に学んで下さい。

  3)は、中原が興味をもって探求する研究課題に、参加なさる場合です。大きな研究プロジェクトの中で、ひとつの知的作業に従事して頂きます。プロジェクトには様々な方々が参加しているでしょう。そうした共同研究者の中で、徒弟的に研究に必要なセンスや技術を身につけることができます。そこでの貢献をもとに、修士論文や博士論文を執筆することも可能です。

  5)は、ALT@UTに所属する助教の先生、客員准教授の先生方による、自主的な勉強会です。統計、教材開発、質的研究法など、様々な方法論を集中的に学ぶことができます。

これらの詳細については、出願前でしたら、お答えすることができます。

  
 オフィシャルの研究指導以外に学ぶチャンスはありますか?
 

あります。中原が開催する自主的な研究会、シンポジウム等に優先的に参加できます。むしろ、それらには積極的に参加してください。

自主的な研究会やシンポジウムについてはこちらをご覧下さい。

  
 中原研究室の大学院生は、何を研究していますか?
 

中原研究室は、学びの総合デパートです。英語教育、認知科学、教師教育・・・など、学生が興味をもっている研究分野は、非常に多岐にわたります。共通するのは、「学び」に関連しているということです。詳細は、中原研究室のメンバーリストをご覧ください。

  
 ここに書いてあることは、絶対ですね?
 

絶対ではありません。変わる可能性があります。

 これは皆さんに研究のことをお伝えするために執筆致しました。 状況に応じて変わる可能性もありますので、ご了承下さい。

  
 ぜひ、お逢いしたいのですが・・・
 

出願前でしたら可能です。 まで直接アポイントをお取り下さい。もしあまりにも返事がない場合は、スパムフィルタなどでひっかかっている可能性がございますので、中原研究室 03-5841-2015までご連絡下さい。

中原の研究室はこちらです

  
 自学自習のためのリソース
 

下記は、自学自習のリソースとしておすすめいたします。

【雑誌】

日本教育工学雑誌

 中原がメインで活動している学会。現在、会員数は2200名程度。教育学系の中では、最も大きな学会のひとつである。研究者だけでなく、現場の教員も多い。中原が研究指導する大学院生の方に関しては、必ず参加していただきます。

Journal of Learning Sciences

 中原がよく呼んでいる英雑誌。ちょっと難しいかも知れない。

 

【書籍】

教育工学

中原淳(編著)・荒木淳子・北村士朗・長岡健・橋本諭(著)(2006). 企業内人材育成入門. ダイアモンド社, 東京 (ISBN : 4478440557)

 企業内の人材育成担当者向けにかかれた本なので、事例はすべて企業になっています。しかし、学習に関する諸理論をいっきに俯瞰することができるはずです。

赤堀侃司(2002) 教育工学への招待―教育の問題解決の方法論. ジャストシステム, 徳島

 教育工学の研究の流れを平易に解説してある。


S. M. ロス著・向後千春訳(2002)教育工学をはじめよう - 研究テーマの選び方から論文の書き方まで. 北大路出版, 京都

 これから教育工学を研究しようとする初学者にとっては、非常にためになる本。研究とは何かがわかる。

鈴木克明(2002) 教材設計マニュアル. 北大路書房, 京都

 インストラクショナルデザインの本は無数に存在しているが、その中で、もっとも、教材づくりの基本についてもっとも平易に解説している。独学を支援するための教材をいかにつくるか、についてよくわかる。

美馬のゆり・山内祐平(2005) 未来の学びをデザインする. 東京大学出版会, 東京
  学習は学校だけで起こっているのではない。学びの場は、様々な場所に広がっている。学習環境をいかにデザインするか、という問いに答えようとする。鈴木のインストラクショナルデザインの本とあわせて読むとよい。2つのデザインの違いがよくわかる。

 

学習科学(認知過程研究)


米国学術研究推進会議 (2002) 授業を変える. 北大路書房, 京都

  邦題は「授業を変える」だが、決して「学校」を対象にした本ではない。もともとのタイトルは「How people learn(人はいかに学ぶか)」である。米国の学習科学研究者たちが集まってつくった、もっともスタンダードで網羅的なテキスト。

三宅なほみ(1997) インターネットの子どもたち. 岩波書店, 東京

 日本にCSCLを伝えた最初の著書。

佐伯胖(1989) コンピュータと教育. 岩波書店, 東京

 コンピュータを教育現場で使う意味、そもそも「わかる」とは何かについて考えることのできる良著。

佐伯胖(1997) 新・コンピュータと教育. 岩波書店, 東京

 前者の続編。CSCL、学びの共同体など、重要な概念が目白押し。

稲垣 佳世子・鈴木宏昭・亀田達也(2002) 認知過程研究―知識の獲得とその利用. 放送大学教育振興会, 東京

三宅なほみ・白水始(2004) 学習科学とテクノロジ. 放送大学出版振興会, 東京

波多野誼余夫・大浦容子・大島純(2004) 学習科学. 放送大学教育振興会, 東京

波多野誼余夫・永野重史・大浦容子(2002) 教授学習過程論. 放送大学教育振興会, 東京

秋田喜代美(2006) 授業研究と談話分析. 放送大学教育振興会, 東京

 上記5冊は放送大学のテキスト教材です。放送を視聴しながら、自学自習できますので、とてもオススメです。

 

教育諸科学

佐藤学(1996) 教育方法学. 岩波書店, 東京

 教育方法学を体系的にまとめた良著。

苅谷 剛彦 (著), 清水 睦美 (著), 志水 宏吉 (著), 諸田 裕子 (著)(2002) 調査報告「学力低下」の実態 岩波ブックレット. 岩波書店, 東京

岩永 雅也 (編集), 稲垣 恭子 (編集)(2003) 教育社会学 放送大学出版会

 現代の教育問題、教育の現状を知る上で、教育社会学は非常に貴重な視座を提供してくれる。

 

デザイン/HCI

D. A. Norman(著)・野島久雄(訳)(1990)誰のためのデザイン?−認知科学者のデザイン原論. 新曜社, 東京

佐々木正人(1994)アフォーダンス-新しい認知の理論. 岩波科学ライブラリー, 東京

   

教育心理学


鹿毛雅治・奈須正裕(1997) 学ぶこと 教えること. 金子書房, 東京

 「学ぶ」と「教える」というテーマから、教育心理学の知見を整理している。初学者にとって、非常にとっつきやすい内容となっている。単に教育心理学の研究知見を羅列するのではなく、「学ぶ」と「教える」を支援するための知見にしぼって解説を行っているので、より実践的である。

高垣マユミ(2005) 授業デザインの最前線―理論と実践をつなぐ知のコラボレーション. 北大路書房, 京都

 

経営学・知識創造理論

野中郁次郎・竹内弘高(1996) 知識創造企業. 東洋経済新報社, 東京

 知識経営のすべては、ここからはじまったという書籍。SECIモデルという日本発の知識経営モデルを提唱したことが大変有名。

 

量的評価手法

 量的評価手法については、ひとつだけ言えることは「アンケートをつくり、統計ソフトを動かしながら、実際にやらないと、おそらくわからない」。すべてをわかる必要はない。ただ全くわからないのはあとで非常に苦労する。わからなくても落胆しないこと、また苦手意識をもたないこと。

田中敏・山際勇一郎(1992) ユーザーのための教育・心理統計と実験計画法―方法の理解から論文の書き方まで. 教育出版, 東京

 一見非常にとっつきにくく感じるが、結局、一番わかりやすい本。まずはこれを読むことをオススメする。数式の部分は、もし苦手であれば読み飛ばしてしまってかまわない。この本では、統計の基礎的な概念を習得するとともに、「要するに、その分析がどのようなときに使えるのか」がわかればよい。

田中敏(1996) 実践心理データ解析―問題の発想・データ処理・論文の作成. 新曜社, 東京

 例題に従って、カイ自乗検定、分散分析、因子分析、重回帰分析までを学ぶことができる。特に分散分析の部分は、かなりわかりやすい。

森敏昭・吉田寿夫(1990) 心理学のためのデータ解析テクニカルブック. 北大路書房, 京都  

 実験計画から統計検定まで、非常にわかりやすく解説している。

三浦麻子(2005-2006) AI研究における評価のための実践的Tips 第1回から第5回. 人工知能学会誌, 

 上記の論文も非常によくまとまっている。上記2冊の本を読んだあとで、まとめて読んでみてください。CiNiiで検索すると、PDFをダウンロードすることができます。

 

質的評価手法

佐藤郁哉(1992) フィールドワーク. 新曜社, 東京

  

NAKAHARA,Jun
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