「はたらく」の反対語と同義語を3つあげてみるミニエクササイズ!?:塩瀬隆之先生にお逢いしました!

 先だって、あるところで、インクルーシブデザインなどの領域で、著名な活動をなさっている塩瀬隆之先生とお話しする機会を得ました。
 塩瀬先生は、京都大学総合博物館の准教授をつとめられておりますが、現在は一時的に、経済産業省に出向し、産業に資する人材施策の立案などをなさっている、異色のキャリアの持ち主です。
(先生は、多種多様な研究領域の方々と、様々なワークショップや教材を開発なさっています。下に先生の活動の一貫のURLをあげておきます)

 塩瀬先生とは、経済産業省のある会合で、ご一緒させていただき、いつかゆっくりと時間をとってお話をしましょう、ということで、今回の機会が実現しました。このたびは、ありがとうございました(感謝!)。

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 塩瀬先生の精力的な活動、それにまつわるお話は、どれも非常に興味深いものでしたが、個人的に、特に興味をもったのは、「はたらく」ということに関する先生のワークショップでした。

View21の塩瀬先生の記事(こちらに紹介されています)
http://berd.benesse.jp/up_images/magazine/02toku_025.pdf

 それは「はたらく」という言葉の「反対語」を3つと「似たイメージ」を3つ、書き出してみる、というものです。
 ぜひ、皆さんも塩瀬先生の「問い」に答えてみて下さい。

 ちなみに、僕は「はたらく」の反対語は

 「寝ている」
 「閉じ込められる」
 「沈黙している」

 でした。

 逆に僕にとっての「はたらく」に似たイメージは

 「考える」
 「つなげる」
 「生みだす」

 でした。皆さんはいかがでしょうか?

 塩瀬先生によりますと、人によっては、「はたらく」の「反対語」と「似たイメージ」が、場合によって両方ネガティブワードになってしまう方もいらっしゃるんだとか。
 つまり例をあげるならば「働くの反対語」に「何もしない」といれて、似たイメージに「つまらない」といれるということですね。
 ちなみに、もっとも多いのは「反対語」が「さぼる」「遊ぶ」「休む」。似たイメージは「稼ぐ」「動く」「頑張る」だとか。興味深いことですね。

 このワークの面白いところは、非常にシンプルな問いにもかかわらず、その人のもっている「はたらく」のイメージ、すなわち、「労働観」や「社会観」が透けて見えるところなのかな、と思います。もし時間が許されるのならば、例えば

・なぜそのワードを選んだのか?
・その選択にはどんな要因・過去の出来事が影響しているのか?

 という風に「深掘っていけば」、なかなかディープな語りにつながるのかな、という印象を持ちます。
 皆さんは、どんなワードを「はたらく」の「反対語」「似たイメージ」にあげましたか?

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 塩瀬先生とは、夏くらいをめどに「何か面白いこと」でご一緒できるといいですね、とお話していました。きっと、実現すると僕は思っています。そんな「近い将来」が今から楽しみです。

 そして人生は続く

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参考.
宇宙箱舟ワークショップ
http://www.usss.kyoto-u.ac.jp/hakobune/

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追伸.
3月27日、「活躍する組織人の探究 大学から企業へのトランジション」が、東京大学出版会より刊行されました。大学のキャリア教育、就職・採用関係者におすすめの内容です。高等教育研究と企業の人材開発研究をつなごうとする「無茶?・無謀」な知的試みです(笑)。まだまだ残された課題は多いですが、どうぞご笑覧下さい。