スクリーンから目線をあげるムーブメント!? : よいアイデアはラップトップからは生まれない!?

 僕たちは、どこからアイデアが生まれてくるかなんて、わからない。でも「ラップトップから生まれないこと」くらいは、わかっている。
(We don't know where we get our ideas from. we do know that we do not get them from our laptops)

Cleese, J.

 激しく「自戒」をこめて申し上げますが、僕を含め「スクリーンの虜」になっている方の割合が増えているように思います。

 電車の中でも、下にうつむき、ラップトップを開け、スマホを用いる。ヘタをすれば、トイレの中でも、うつむき、用を足し。おそらく、デジタルツールを全く用いていないのは「寝たあと」くらいなのではないでしょうか。

 個人的印象ですが、電車の中でめっきりと本を読んでいる人を見かけることが少なくなりました。マンガなどを読んでいる人は、たまに見かけますが、特に雑誌、単行本などは、かなり少ない印象です。皆、下にうつむいて、スクリーンを見ている。

 しかし、こんな状況だからこそ、最近よく「目線をあげることの大切さ(Look up!)」を思います。
「スクリーンの虜」になるのではなく、こういう時代だからこそ、「目線をあげるムーブメント(Look up movement)」を起こさなければならないような気もします。先ほどの言葉「ラップトップから、よいアイデアは生まれない」は、敢えて議論を極にふった名言ですが、目線をあげることの重要性を述べているようにも思います。

 たとえば、デジタル絶食(数日間デジタルを断つこと)もいいでしょうし、野外にでることもいいでしょう。キャンプなどをして、ひとり読書にふけることも、そのひとつです。
 とりあえずは、スクリーンから離れて、モノを思ったり、考えたり、行動する時間が必要であるようにも思います。

 仕事柄、デジタルから距離をおくというのは、現代社会を生きる人々にとって、特に知的生産にかかわる人にとって、なかなか難しいことのように思います。しかし、限られた時間、数時間ー数日であれば、それも不可能ではないのかもしれません。

 というわけで、近いうちに僕は、言い出しっぺとして、「Look up movement」を挙行することにします(笑)。どんな変化が精神面、身体面に生まれてくるかが、楽しみです。また、その結果はご報告します!

 Look up from your screen!
 そして人生は続く

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追伸.
3月27日、「活躍する組織人の探究 大学から企業へのトランジション」が、東京大学出版会より刊行されました。大学のキャリア教育、就職・採用関係者におすすめの内容です。高等教育研究と企業の人材開発研究をつなごうとする「無茶?・無謀」な知的試みです(笑)。まだまだ残された課題は多いですが、どうぞご笑覧下さい。