あなたの仕事の「はじめての瞬間」!?:はじめての注射、はじめての学会発表!?

 先だって、日頃からお世話になっている歯医者さん(サウジ歯科)で治療をしていた際、先生と「はじめての瞬間」についての話になりました。

 僕は、前歯の一本が「永久歯がもともとなくて乳歯しかない」という状況なのですが、その日は、40年ちかく使用してきた乳歯が

「もう、いーかげん、お役目終えて、えーですかいの?(泣)」

 という状況になり、いよいよ、抜かなくてはならなくなったのです(泣)。

 「抜歯」をされながら、40年ちかくも人生をともにしてきた乳歯の苦労を慮りつつ、さりとて抜歯の瞬間はめちゃくちゃ緊張するので、ついつい自ら緊張をほぐすために、思いついた問いが、下記の問いでした。

「先生は、はじめて抜歯したときの瞬間を覚えていらっしゃいますか?」

 先生は一瞬手を止められましたが、

「そりゃ、覚えていますよ。指導医の先生から患者さんをあてがわれてね。抜歯のときは、手が震えましたね」

 とおっしゃっていました。

 続けて、

「抜歯のときもそうですが、はじめて麻酔の注射をするときが最も覚えていますね。はじめて人の身体に傷をつける瞬間なのです。
学生同士、お互いにやるのですが、僕は2番目の順番だったんですよ。そしたら、めちゃくちゃ痛くて。患者さんの痛みがわかると、自分もうまくならなくてはな、と思いました」

 とも。
 面白いですね。どんな人にも、どんな仕事にも「はじめての
瞬間」ってあるよね。そういうの集めると、面白そうですね。

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 アタリマエダのクラッカーですが(死語)、どんな人も、仕事をはじめた瞬間は「ノービス」です。僕の主治医の先生は「はじめて麻酔をする瞬間」のお話をなさっておりましたが、皆さんはいかがでしょうか?

 ちなみに、僕は研究者ですけれども、もっとも思い浮かぶ「はじめての瞬間」というのは「はじめての学会発表」です。

 僕の時代は、パワーポイントとかのプレゼンではなくて、OHPシートだったのですが、発表している最中にあまりの緊張に、OHPシートをすべて床にぶちまかしてしまいそうになってしまいそうになったことを、よく覚えています。

 あと、院生時代は、よく会場から、ヘンチクリンな意地悪な質問を受けましたね。あれ、何だったんだろうね? うまく受けて返せばいいのに、真に受けて爆死していました。
 ま、今から考えれば、ロクでもない発表したんだろうねぇ・・・。まぁ、今でもロクでもないけどね(笑)。

 どんな仕事にも「はじめての瞬間」があります。
 さて、あなたはどんな「はじめての瞬間」を覚えていらっしゃいますか?

 そして人生は続く