断片化・モザイク化するミドルの時間

 きっと今が夏学期の「ハイピーク」なのかもしれません。大学教員のみなさま、いかがでしょうか。僕は、何とかサバイブしています。はひー。

 かつて、ミンツバーグは、マネジャーに関する参与観察研究で、マネジャーの仕事時間が「断片化(Fragment)」していることを明らかにしましたが、今のわたしの時間は「ガラスの花瓶を36階のビルから落とした?」かのような、「コッパミジンコ」です。
 もっともっと忙しいビジネスパーソンの方々も多々いらっしゃるでしょうから、「コッパミジンコ」くらいで済んでいるのは、「ありがたき幸せ」なのかもしれません。「おれの時間は、ナノレベルにはじけてるぜ!」とおっしゃるミドルのみなさま、お疲れさまです。

 また、かつてマネジャー研究では「断片化した時間」には、全くレベルの異なる雑事が押し寄せることも明らかにしています。たとえば、前の10分では、5カ年のビジョンについて考えていたのに、次の10分では、部下の遅刻の謝罪を受けている、といった具合に。
 今の僕の時間も、「様々な異なるレベルの問い」がほぼ数分ごとに押し寄せます。その様相は、まさに「モザイク」「カオス」「ドロドロ血」?です。
 しかし、もっともっと、強烈な時間を過ごしていらっしゃるミドルの方々も多々いらっしゃるでしょうね。本当にお疲れさまです。

 しかしながら、こうした自分の時間の「断片化」っぷり、「モザイク」っぷりを、ある意味で、客観的に眺められるというのは、まだまだ大丈夫なのかもしれませんね。ま、こんなブログを書き続けているのは、暇人という烙印を押されても、仕方がないのかもしれません。

 それにしても、現在の大学教員の時間が、どのようになっているかは、また新たな研究領域として面白いようにも感じます。たぶん、人、世代、領域ごとによって全く異なるのでしょうけれども。おそらく、世代間のギャップ、大学間のギャップが相当あるような気がします。

 ま、ひとつずつ、ひとつずつね。
 そして人生は続く。
 
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 7月6日(土)開催予定のイベント

「対話をうみだす"実践知"を、トップランナーから学ぶ」 : 子どもの対話 vs 大人の対話  小学校教諭・菊池省三先生  プロファシリテータ・加藤雅則さん をお招きして
http://www.nakahara-lab.net/blog/2013/05/_vs.html

 ですが、本日、参加許諾メールをお送りさせて頂きました。申し込まれた方で、まだ通知を受け取っていないという方がいらっしゃいましたら、恐れ入りますが、下記のフォームから「お問い合わせ」をいただければと思います。

お問い合わせフォーム
http://ow.ly/lKIPc

 ご参加頂いた皆様に、愉しんで頂けるよう、舘野さんをはじめとして、関係者一同、さらに企画を練っていきたいと思っています。
 
 どうぞおたのしみに!