「決戦は金曜日」・・・ユニチャームさんの成功事例共有会

「決戦は金曜日」・・・あなたは、このワンワードを耳にして、いったい、何を思い浮かべますか?

 小生の場合は、、、
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 でございました(笑)。
 ドリカムは、中学校、高校時代に、僕の同年代の人がもっとも耳にしたアーティストの一人でしょう。ちなみに、どうでもいいことですが、ドリカムの吉田美和さんは北海道出身ですね。寒いとこから、内地にきたのね、あなたも。なぜか、わたくしは、親近感がわいてしまうのです。

 閑話休題。

 ところが、「決戦は金曜日」というワンワードが「全く違う意味」に聞こえる会社があるのだそうです。先日、ダイヤモンド社の永田部長、菊池さん、熊本大学の北村先生と打ち合わせをしたときに、永田部長が紹介してくれたのが、ユニチャームさんの、この事例です。日経MJに掲載されていたそうです。少し長いですが、引用してみましょう。

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 ユニチャームには、「決戦は金曜日」という合い言葉がある。金曜日は営業活動を休み、全担当者が販売情報や売り場陳列の成功体験を共有する日だ。翌週の行動のすべてを決め、成果を最大限に発揮させるのが目的だ。

 4月2日午前9時、東京都港区の本社。27階の一室に首都圏の営業担当が集まり、全国⑱拠点をテレビ会議で結んだ。(中略)(決戦の金曜日で)最も重要なのが、各拠点からつのった商談の成功事例の発表。単なる商品の並べ方だけでなく、どういう過程で上司や仲間に問題点を相談して解決し、いかにバイヤーに食い込み、売り場獲得につなげたのか、裏の裏まで子細に伝える。
 会議終了後は、5名から6名のチームでさらに話し合い、翌週の月曜から木曜までの行動予定を細かく決定。

(中略)

 国内事業では、子ども用紙おむつや生理用品で培ったノウハウを、成長途上である大人用やペットシートなど他の分野へ、いかに移植できるかという「成功体験の共有」が今後のキーワードである。

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 この事例、僕は、「組織学習(Organizational learning)」という概念、あるいは「組織リフレクション(Organizational reflection)」という概念を説明する好事例だな、と思いました。

 印象深かったことは2点です。
 ひとつめは、この種の「成功体験の共有会」でよく起こるのは「成功した"結果"を共有すること」であるのに対して、ユニチャームさんでは、「どういう過程で上司や仲間に問題点を相談して解決し、いかにバイヤーに食い込み、売り場獲得につなげたのか」という「プロセス」を、いわば「ストーリー」のようにして共有していることです。

 実際の私たちの仕事には、必ず「ストーリー」があります。
 ある状況において、自分は、どう判断して、仲間はどのような反応をしめし、上司はどのように判断をくだし、それがどのような結果を生み出したのか。そうしたストーリーを編み、共有することで、同じような状況にたった場合の判断の準拠基準が生まれるのではないか、と思いました。

 ふたつめは、「会議終了後は、5名から6名のチームでさらに話し合い、翌週の月曜から木曜までの行動予定を決める」ことです。この種の「成功体験の共有会」は、とかく「成功体験を聞いて終わる会」になりがちです。しかし、提示された情報をしっかりと受け止め、リフレクションし、さらにそれをアクションにつなげる、というアイデアがすばらしく感じました。

「アクションなきリフレクション」はどこか虚ろに響きます。しかし、「リフレクションなきアクション」は、海図を持たずに大海原に旅立つようなものです。「アクションにつながるリフレクション」、「リフレクションにつなげるアクション」がとても大切なことのように思えます。
 今日は、某大学で、これから講演なのですが、この話も少し織り交ぜてお話ししようかな、と思っています。

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 嗚呼、「速く走ること」が求められる時代です。ともすれば「深く考えること」は、それとは拮抗する物事とみなされ、ないがしろにされがちです。

 しかし、その時代を生き抜く人間のひとりとして、本当に大事なことは、

 速く走る・・・ために、深く考えること

 なのではないかな、と思ったりもするのです。

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 明日は、金曜日。
 そう、「決戦の金曜日」です。
 あなたには、「決戦の金曜日」がありますか?