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組織の「バリュー」をいかに伝えるか?

「組織のバリュー」をいかに伝えて、「組織構成員の行動」を変容させうるか?

 先日、こんな話を、あるコンサルタントの方としました。

 バリューというのは、わかりにくいね、要するに「組織がかかげる行動規範、価値観、戦略」といったものでしょうか。そういうものをどのように組織メンバーが共有するか、というのが現代的課題なのだそうです。

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 教育や学習の観点からすれば、「バリュー」だろうがなんだろうが、要するに「AとはBである」という「知識」です。

「知識を伝える」という、いわゆる「Knowledge Transmission view」の立場にたてば、問われることは「バリューを効率的に正確に伝達するか」ということになりますね。

 この場合、バリューを様々なメディアで配信したり、朝礼や各種のイベントのときに折に触れて唱和したり、たとえば「手帳」に印刷して常に携行させる、などの方策が試みられるんでしょう。要するにバリューへの接触頻度、オポチュニティを増やすことによって、伝達の効率性を向上させるということです。

 このようにすれば、確かにバリューは「伝達」できるかのように思います。でも、よく考えてみると、「伝えればOK」かというと、
そうじゃない。バリューは、「組織構成員の行動変容」にむすびくことが重要なのです。「伝えられても、行動が変わらなければ何の意味もない」。

 そう考えるならば、話が全く変わってきますね。じゃあ、「組織構成員の行動変容」にむすびつくようなバリュー共有の手法を考えなくてはならない。

 先ほどの味方が「Knowledge Transmission view」だとすれば、こちらは「Behavior Transformation View」と言えるかもしれません。

 それにはきっと様々な有効な手段があるんだろうと思うんです。でも、僕たちが話し合ったときに、「これは有効だよねー」と言っていたひとつの手段が、「バリューを伝える」というアプローチではなく、「バリューをみんなでつくる」という方向への舵の切り方ですね。いわゆる「構成主義」的な、といいましょうか、そういう方向でものを考える。

 つまり、組織の価値観や行動規範、戦略といったものの構築作業に、なるべく多くの人々を「参加」させる。バリューのステイクホルダーたちには、なるべく最初から「関与」を求め、そのことによりコミットメントを引き出す、というアプローチですね。そうすれば、「組織のバリュー」といった「本来伝達の難しいもの」が、共有できるんじゃないか。

「バリュー」が、どこか遠くでつくられた「尊いけれど、自分には全く関係ないご託宣」とうつるのではなく、「他ならぬ自分たちがつくった、自分たちの行動規範」となる可能性があがるのではないか、ということですね。どうでしょうかね?

 具体的な手法は様々に考えられると思うんです。

 大規模なストーリーテリングといってもいいでしょうし、シナリオプランニングといってもよい。要するに、どんな手法でもいいんですけど問われることは「バリュー構築にいかに人を効率的に巻き込み、参加させうるか」ということです。

 これね、今日は会社を念頭において話しましたけど、学校などの非営利組織とかにも、今求められているのかもしれませんね。

 学校の「特色」「戦略」「価値観」に、多くの人々をいかにインボルブさせ、デイリーなオペレーションを変容させうるか。こうしたことも、とてもオモシロイ研究課題であるように思います。

  

投稿者 jun : 2007年06月17日 07:00

コメント

このようなことが研究課題にもなるのですね・・・。
まさに今自分が日々取り組んでいる仕事がそういうものなので、それが研究にもなるとは目からウロコです。
でも、今、様々な組織でも求められていることなのですね。

投稿者 shimada : 2007年06月17日 11:33

会社もそうですが、組織には人の出入りが結構ありますし、既に"バリュー"とか"カルチャー"とか"心得"といった類のものが出来上がっていることが多いと思います。また、全員参加ができるシステムができるかどうかや、仮に全員に近い人が参加できたとして、参加者の動機付けなどの問題もありますし難しそうではありますね。。逆に設立間もなくValue もできておらず人数も少ない会社ではかなり有効だと思います。

今インターンをしている会社には"Value" と呼ばれるものが数項目あります。おそらくそれをメンバーに浸透させて行動に影響を与えるためだと思うのですが、Weekly meeting でマネージャーが毎週数名を指名して、仕事の中で経験した、または思ったValue に関連することを話させています。なのでちょうど僕も企業文化や価値観の共有や行動の変化について考えていたところでした。

既存の"Value"と個人の経験を関連付けて話させるというのは、伝達と構成主義的なものとの真ん中くらい(伝達よりかな?)って感じでしょうか。ただ伝えるよりは効果がある気がしますがどうでしょう? でもこのやり方も組織によってはなじまないかも。例えば前の会社だったらメンバーが冷めて引きそう。カルチャーを伝えて行動を変容させるためにカルチャーを考慮しないといけない。難しいです。

僕だったらどうするか。。。正直まだわからないです。

投稿者 ただし : 2007年06月18日 01:29

そうですね、「たいていの組織は既にvalueがある」のですよね。そうすると、「既存のvalue」に「新規のvalue」をincorporateするか、という話になりそうですね。

なかはらじゅん

投稿者 なかはらじゅん : 2007年06月21日 08:07