オレとアイツは同期!?

 昨日、ある編集者の方と雑談していたら、こんな話がでた。

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 最近、「同期」という言葉の使い方が変わっているみたいですよ。20年前くらい前には、「あいつはオレと同期だ」というと、「同じ会社で入社年次が同じ人」を指しました。

 でも、ここ数年、若い人のしゃべっている用法を聞いていると、「違っている会社でも、入社年次が同じ人」を「同期」とよぶのです。こういう状況は、出版業界だけかもしれませんけれど。

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 これにはいくつかの理由が考えられる。

 かつて20年前には、若者は大量採用された。つまり、いわゆる「同期」はたくさんいた。しかし、ここ1年から2年の特異な現象をのぞいて、最近まで長い間、会社は採用を手控えてきた。つまり、これまでどおり「同期」という言葉を使うと、「同期はいない」ことになる。だから、「同期」という言葉の指し示すところが、拡大して用いられるようになった。

 あるいは、こんな説明もあるかもしれない。

 最近の若い人は「同じ会社に勤めているか、いなか」はどうでもよい。つまり集団への所属意識が低い。同じ時代の空気、同じ時代の「風」を浴びた人を「同期」とよぶ。

 いずれも真偽のほどはわからないし、上記のような現象が、どの業界にも広がっている事実なのかもわからない。だけれども、これを頼りにいろいろと考えていくオモシロイなぁ、と思う。

 あなたにとって、「同期」って誰?
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追伸.
「誰も行きたくないカラオケ」の話は、なぜか、編集者にウケがよい。このエントリーを読んだ編集者の方から、何人か個人的にメールをもらった。「それ、そのまま本になりますね」と必ず言われる。

誰も行きたくないカラオケ
http://www.nakahara-lab.net/blog/2007/12/post_1096.html