研究計画の作り方

 開発研究の研究計画をつくるときには、下記の項目について、それぞれ、ひとつの答えをだすとよい。

 WHO   誰が
 WHEN  いつ
 WHERE どこで
 WHOM 誰に対して
 WHY どんな目的で
 WITH WHAT FUNCTION どんな機能を使って
 WHAT どんなことを行うこと

 を可能にするシステムをつくるのか?

 それは、

 WHAT NAME どんなキャッチーな名前で
 HOW UNIQUE どんな点がユニークで
 HOW FEASIBLE 実現可能性

 はあるのか?

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 重要なことは「一切曖昧な答えをしない」ということである。あれもこれも、盛ってはいけない。ひとつの項目につき、「ひとつの答え」というのがポイントである。

 たとえば、WHOMの部分で「教師や生徒」と2つの主体を答えると、もう広すぎる。ひとつにするべきだ。

 というのは、それぞれの項目に2つの答えをだしてしまうと、システム全体としては、2の階乗の「曖昧さ」をもつものになってしまう。浮気性になってはいけない。勝負はピンポイントでよい。焦点を絞るべきである。

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「なんだか、それじゃ、味気ないな」と思う人もでてくるかもしれない。「これは、オレのやりたかったことと比べると、あまりにチンケすぎる」と。

 でも、「あなたが人生をかけて取り組む課題」と「今ひとつの研究で取り組める課題」をごたまぜにしてはいけない。

 One paper, One conclusion

 である。ひとつの研究で、一つ以上の事柄を対象にすると、それは論文とは言えなくなる可能性が高い。

 研究計画づくりとは、多くの「可能性」を捨て去ることでもある。
 しかし、無駄をそぎ落とし、完成した計画には、やはり「可能性」が眠っている。