誰でもできる著作権契約

 昨日、ある大学の先生に教えてもらった、「誰でもできる著作権契約」というサイトは、なかなかお役立ちだと思った。文化庁の制作による。

 このページでは、講演依頼や原稿依頼をするときに利用できる著作権契約書類を、必要な事項を入力するだけでプリントアウトできる。

誰でもできる著作権契約
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/keiyaku_intro/index.html

 まぁ、要するに「依頼のときに合意した内容以上のことはできませんよ。Webサーバにアップロードしたりすることは、最初から依頼に含めておかないと、覆水盆に返らずなんだよ」ということにつきる。が、意外にこうしたことは忘れられがちである。

 仕事柄、講演依頼や原稿依頼などをしたり、受けたりすることが多いが、このページで指摘されているポイントに留意していたら、「必要事項を何度も問い合わせたり」、「あとになって担当者と何度もメールをかわして合意を形成する必要はないのにな」と思う。

 昨今は、大学も権利に非常に敏感である。つい先日も、権利に関する書類が全学に配布されていた。特に、本来、大学や社会が手にするべき「知財」を独占されること、これを犯されることは、大学として許すわけにはいかない。

 しかし、一般にどこかで、「権利には鈍感でこそ大学、大学人」と思われているフシがある。ゆえに、結構、コンフリクトがおこる。

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 こういうことを「ナァナァ」ですましてはいけない。権利を主張するべきところは主張する、そういう毅然とした態度が必要だ、と個人的には思う。

 権利は、黙ってユビを加えていても、どこかの「いいひと」が与えてくれるものではない。権利とは、主張したところにしか付与されない。

 そうした権利意識、毅然たる態度が、長い目でみれば結果として、大学や学問の社会的価値向上につながると、ぼくは信じている。

 そして、さらに長期的な視野にたてば、同研究分野の活性化につながり、駆け出しの大学院生や若手研究者たちが「手にすることのできる権利」をさらに増やすことにつながるだと思う。

 「ナァナァ」は一番いかん。
 それはすべての可能性をスポイルする。

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追伸.
 5時起床、7時前学校到着・・・。今日はこれから11件のミーティングをこなさなければならない。このところやや体調不良である。最後まで持ちこたえられるか不安なので、リポビタンDを買ってきた。効くかな、栄養ドリンクで・・・。

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追伸2.
 今週のAERAで出口汪さんという予備校の先生が、「論理エンジン」という手法を開発していることを知った。どんなものか、大変興味があるのだけれど、どなたかご存じの方はいらっしゃらないだろうか・・・。

 なんで興味があるかっていうと、MEET(東京大学 大学総合教育研究センター マイクロソフト先進教育環境寄付研究部門)での共同研究、「文章読み書き支援機能つきノート」の共同研究、「文章作成支援機能付きblog」の共同研究に参加しているから(前者は望月君がリーダー、後者は舘野君がリーダー)。論理エンジンか、ムムム。

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