ピクサー映画 「Cars(カーズ)」を見た!

 機内でピクサー映画の「カーズ(Cars)」を見た。車がまるで「人間」のように生活をするファンタジーの世界のお話。

ピクサー映画「Cars(カーズ)」
http://www.pixar.com/jp/feature/cars/

 カーレース界に新星のようにあらわれ、その実力から、あっという間にトップレースに躍り出たライトニングマックイーン。

 しかし、彼には致命的な泣き所がある。カーレースはピットとのチームワークが重要であるのにもかかわらず、自己中心的な性格ゆえに、チームワークを維持できない(研究だってそうだ)。

 マックイーンは、カリフォルニアで開催される最終レースに参加することになる。カーレース場めざし、一路、ハイウェイを西へ進路をとる。

 しかし、ひょんなトラブルから、ルート66沿いのさびれた街、ラジエタースプリングスに迷い込むことになる。

 カリフォルニアドリームを支えた栄光のルート66。かつて、多くのアメリカ人が、ここを通り、新天地をめざした。

 しかし、そのルート66も、よりダイレクトに目的地につくことのできるハイウェイ43が完成したことにより、誰も見向きにしない道路になってしまう。マックイーンの迷い込んだ、ラジエタースプリングスの凋落は、ここからはじまった。

 やがてマックイーンは、ラジエタースプリングスの住人たちとの交流を深め、次第に彼らからチームワーク、人とかかわることの重要性を学んでいく・・・。

 ラジエタースプリングスを後にして、カリフォルニアに向かうマックイーン。そして、最後のレースがはじまった。

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 あらすじは、だいたいこんなところだと思う。話はちょっとややこしいけれど、ピクサースタジオのアニメーションであるので、子どもでも楽しめると思う。

 映画の中で、ひとつ印象的なシーンがあった。

 ラジエタースプリングスの住人が、マックイーンに語りかけるシーン。

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ハイウェイ43とルート66。曲がりくねるルート66の10分を節約するために、ハイウェイができた。

昔は違った。今のように地形を切り裂くように道をつくろうとしたのではない。地形に沿うように道をつくった。

そして、昔の自動車は、後の楽しみのためにひたすら早く走るのではなく、楽しみながら走っていた。

昔は違った。

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 「早い、安い、美味い」

 これは某ファーストフードチェーンのキャッチコピー。「安いこと」よりも、「美味いこと」よりも、「早いこと」が何よりも優先される社会にわたしたちは生きている。

 そして、一度、ハイウェイに慣れた人間は、下道のスピード感覚には戻れない。いや、戻ろうとしても、それに慣れること自体が、さらなるフラストレーションを生む。やっぱり戻れない。

 このアニメーションは、子ども向けなんだろうけど、この言葉だけは、子どもに対して語りかけられたものではない気がした。