横森理香 「地味めしダイエット」

 カミサンに勧められるがままに、横森理香さんの「地味めしダイエット」を読みました。

  

 働きづめに働き、ストレスのため大食・大酒を繰り返していた彼女は、当初、巷に溢れる様々なダイエット方法、サプリメント、エステなどをすべて試したそうです。しかし、どれも長続きせず、失敗してしまった。

 結局、彼女が到達した境地は、「シンプルで、ロハスな食事」を根気よく続け、健康を取り戻す、という方法でした。一見、地味ではあるけれど、そういう食事を続けることができるように、「自分の生き方を根本から変えていく」ことが重要だ、と彼女は説きます。

 本文中にでてくるマクロビオティックあたりの記述は科学的なエビデンスがなさそうに見えるし、お買いものの場所として、高級スーパーマーケットの「紀伊国屋」「ナチュラルハウス」を連発するあたりは、世の中の主婦の反感を買いそうではあるけれど、彼女の主張は全く同感です。

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 痩せるということは、対処療法的にスポクラにいくだとか、タブレットを飲むだとか、そういう短期的な方法では、なかなか実現されないと僕は思うのです。仮に一時期うまくいったとしても、必ずリバウンドすると思うのですね。
 痩せるということは、「痩せる状態が維持できるように、自分の生き方そのものを変えること」なのです。

 かつて・・・とはいっても、6年ほど前のことですが、禁煙と結婚で僕は一時は90キロまで太ったことがあります。いわゆる、ナインティーズだね(笑)。そこから、努力して、60キロ中盤まで半年かけて痩せました。で、今も、それをずっとキープしています。

 今は、別に無理はしていません。一時期の急性的なダイエットの段階を終え、現在の体重を安定的に維持しています。

 そして、このダイエットで僕自身が学んだことは、彼女の言いたいことと符合するのですね。
 ダイエットとは、それまでの自分とは、違ったものの考え方、違った生活のリズム、違った価値観をつくらない限り、なかなか痩せることは難しいと思うのです。さらに言うならば、そうして築いた新しい自分が、「他者のまなざし」にさらされ、賞賛を浴びない限り、なかなかダイエットは成功しません。

 僕に言わせれば、横森さんがダイエットに成功できているのは、この本を出版し、かつ、世の中から程度の評価を受けたからだと思うのですね。他者からの評価を受けて、その評価にあうように自分を変革するっていうメンタリティは、ありがちだと思う。あとには引けなくなる、とも言うかもしれないけど。

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 話は変わりますが、ここ数ヶ月、思うところがあります。

 僕はダイエットには成功しているのですが、自分が「健康ではないこと」を、最近自覚しつつあります。彼女の言葉でいうならば、僕は「仕事に飲まれ」、気づかぬうちに健康を失いつつある人間のひとりであるようにも思うのです。

 常に緊張していて眠りは浅いですし、肩も腰もモビルスーツのように硬い(モビルスーツ着たことないけど)。ふだんから胃は痛いですし、目はどんどんと悪くなっています。体調が優れないことも、結構多い。あと、最近では、あまりの雑事の多さに「物忘れ」がひどくなってきました(ボケ?)。

 このところ、複数の整体師から、このまま行けば「将来は腰が曲がります」「骨格がゆがんでいます」という警告を受けました。言いたいこといいやがって(笑)。
 僕は恐がりなので、人間ドックなどの検査には、年に2回行っています。でも、そんなに検査をしなければ安心できないことに、少し病的なものを感じていることも事実です。

 そろそろ、生活を根本から見直す必要があるのかもしれません。生活だけではなく、仕事のあり方、価値観、すべてを見直さなければ、人はなかなか変わりません。

 キャリア論の用語に、「キャリアドリフト」「キャリアアンカー」という言葉がありますね。「キャリアアンカー」も「キャリアドリフト」も病とは関係ない概念なんだけど(笑)、仕事のあり方を見直すという意味では、僕にとっては、今が「キャリアアンカー」、つまりは「節目」なのかもしれません。なんだかその割には、そんなに「よい仕事」ができていないことに焦燥感を感じているのも事実なのですが・・・。まぁ、今が「いい機会」なのかなぁ。

 ちょっと最後は湿っぽい話題になってしまいました・・・ごめんなさい・・・。

 まぁ、でも、こういう悩みを持っている人は、僕以外にも数多くいると思います。我が家でも、カミサンはかなり気をつかっていろいろ配慮してくれていて、最近は、新たな日々をエンジョイしつつあります。
 シンプルではあるけれど、オシャレかつリッチにという「横森理香風の生活改善」ではなかったとしても、まずは一番身近な「めし」から見直すというのは、悪いことではないとは思うのですね。まずはできるところからね。

 まぁ、長い視野にたってエンジョイしようと思います、楽しまなければね。