矢沢永吉

 「情熱大陸」を見た。

 今年、原点にかえる意味で、ライブハウスでの全国ツアーを行う矢沢永吉をとりあげていた。歯に衣をきせないストレートな物言い、全身からあふれる自信、そして余裕。とても56歳とは思えないエネルギーを感じた。

 いやぁ、この人はキャラがたってる。僕は別にYAZAWAの熱狂的なファンではないし、彼の歌は一曲もしらないけど、彼のパフォーマンスには、久しぶりにドキドキするものを感じた。

 番組の途中、印象的だったシーン。

 27年前、20代最後の年に持論を語っていた自分のインタビュー映像を見せられ、彼はこういう。

プロデューサーとしてみたときに、こいつは絶対サクセスすると思いますよ。だって、コイツ、少しもブレがないもん。

 そんな彼でも、売れない時期は不安で不安で仕方がなかっという。とにかく、「いつかビックになってやる」という思いを胸に、ライブハウスで歌う毎日が続いた。

 若い頃、曙光すら見えぬ自分の未来に、不安を感じない若者はいない。だけれども、そんなとき、ブレないでいられる人は、そう多いわけではない。

 そういう奴が勝つんだ、結局は。