あそび

 僕の研究領域で、開発研究を志す人は、「あそび好き」であった方が得だと思う。

 「あそび」といっても、「泥だらけになってパンツまでしみちゃった・・・ママに叱られるかも」というような「あそび」ではない。もちろん「おねーちゃんと、チョメチョメをチョメチョメしてガハハハ」というような「あそび」でもない。もちろん、「なーさん、最近、どうしてお店にきてくれへんのん、いけずー」というような「あそび」でもない。

 いうなれば、「今、一番何がオモシロイのか」「何が人々を魅了してやまないのか」「そして、これから何がオモシロくなるのか」を把握するために、時には書を捨てて街にでることをいう。

 あそべた方が得な理由はひとつ。

 自分の研究が「重箱のすみをつつきすぎて穴をあけちゃうような研究のための研究」とか「えー、そんなシステムつくって、誰がウレシイねん、誰がオトクを感じんねん」というものになってしまうのを避けるためである。

 もちろん、街にでたあとは書に戻らなければならない。遊んでばっかりいるのは、単なる「遊び人の金さん」である。要するに、「遊び」と「研究」の往復ができることがよいと思う。

 まして、「一日中、メールが、メールが」といっていたりするのは、書からも離れ、はたまた遊びからも離れている。そういうのは、多くの場合、「忙しさ」に酔っているだけである。自戒をこめていうが、そういうのは多くの場合、「仕事のやり方の効率が悪く、見直した方がいいだけの話し」であることが多い。しょーもない。

 よく学べ、よく遊べ

 一言でいうと簡単だ。かくいう僕も、いつも片方だけになってしまう(遊びの方かな・・・悲しい)。

 短い言葉ほど、実行するのはとっても難しい。