指導教官の前では

 佐伯胖先生(元東大教授・僕の学部時代の指導教官です)の主催なさっている青山学院大学の研究会で、最近自分が取り組んでいる研究を発表しました。

 かつての指導教官の前で発表するっつーのは、いやー、緊張しますね。ガラにもなく。

 100名、200名の前で講演するときにアガルことは、ほぼ今はありません。でも、たった一人でも、指導教官に研究内容を発表するのは、少しビクビクします。

 僕の話した内容が面白かったかどうかはわかりません。

 でも、佐伯先生は僕の発表を聞いて「寝なかった」し、いくつか内容をメモをしていらっしゃったようなので、それだけで僕的には満足です(佐伯先生はつまらん発表をすると、おやすみ3秒で「すやすや寝てしまうこと」で有名)。

 嗚呼、ホッとしたよ・・・。

 その後、いろいろと議論しました。とりあえず、僕が普段主張していることは、100%間違ってる方向ということはないのではないかな、と実感しました。「企業人材育成」「なりきりEnglish!」「Workplace Learning実態調査」も、「ほほー、なるほど」とおっしゃっていた。

 あと、教師教育、教員養成系は、今岐路にたっていますね。そして組織論に接続しようとしている。この話ではずいぶん盛り上がりました。

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 たまには、こうやって「自分のあり方」を確認するのもよいですね。貴重なことです。

 いったん職業研究者になったら、なかなか、「あさっての方向」に研究が進んでいっても、誰も指摘してはくれないからね。「最近、あいつ、どうしちゃったの?、なんかオモシロクないよね」で終わる。

 研究者は「最後は一人」なのです。「研究者はコミュニティだなんだ」と言っても、「最後は一人」です。個として評価され、「ピン」としてたてるかが、問われます。
 上司のせいにも、時代のせいにも、会社のトップのせいにもできないのです。職を辞すまで、「あなた」が問われ続けます。だから、こういう機会は貴重です。

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 ともかく、最後になりますが、研究会をアレンジしていただいた苅宿先生には感謝しております。ありがとうございました。

 そして人生は続く。