教員免許更新制の導入
本日朝日新聞14面には教員免許更新制度のニュースが掲載されている。
それによると、教員免許の更新制導入を柱とする答申を、中央教育審議会が文部科学大臣に提出したとのこと。導入はもっともはやくて2008年度になるらしい。
現在は、終身有効の免許に10年の期限を設けて、更新時に30時間の講習を受けさせる。その上で、教員の資質を持ち得ているか、評価するとのことである。
評価の結果修了と認められない場合は、免許は一時失効するらしい。こうした改革の背景には「国民の教員に対する信頼の低下」がある、とのことである。
もし、この答申通りに免許制度が改革されたとすると、更新時に受講する講習の内容、および、その評価基準の妥当性が、極めて重要になる。これまで終身であった免許を、一時的であれ「失効」させるほどの重大な評価なのだから、適当では困る。
かつ、その評価とは「国民の教員に対する信頼」を向上させるものでなければならないし、「教員の資質」の維持につながるものでなければならない。
そうだとすると、
「教員の資質」とは何だろう?
かつ、「教員の資質を、講習で、どのように評価するのか?」
という疑問が当然わいてくる。
僕は教師教育の専門家ではないので、上記に対して自信をもって答えることはできない。ただ、なんとなく、もし、この30時間の研修を教育工学の研究者として設計せよ、と言われたとしたら、かなり頭を抱えるのではないかなぁと思う。
学習目標を設定出来ぬものは、教えられない。学習目標の設定で、大変な困難を経験することが容易に予想出来る。
いずれにしても、仮に2008年からはじまるとすると、準備にはあまり時間がない。
事態の推移を見守りたい。
追伸.
本来、扱う知識ドメインが指数関数的に増え、かつ、国民の信頼が揺らいでいる医者に免許更新制度が導入されず、教師にのみ適用されようとしている理由は、考えてみるとオモシロイと思う。
投稿者 jun : 2006年07月12日 08:27
コメント
>医者に免許更新制度が導入されず、教師にのみ適用されようとしている理由は
単純じゃないですか。
政治家への献金があるかないかです。
日本歯科医師連盟(日歯連)による旧橋本派への1億円献金隠し事件などでちょっとは表ざたになってますけどね。
教員の組合加入率はどんどん下がってますから,政治家としては医師ほど重視せずに済むのでしょう。
投稿者 落語弟子 : 2006年07月12日 16:22
私も献金の有無だと思っていました。
投稿者 Gorotsuky : 2006年07月12日 20:24
「献金の有無」といいますが、もしかしたらそれもあるかもしれません。でも、それは短絡的な認識です。おっしゃるように単純すぎるのではないでしょうか。
献金がないから教員免許が更新になったというのには理屈に無理があるでしょう。それじゃ、更新制度をちらつかせれば、教員から献金がもらえることを政治家が期待しますか。今の教員組合でそれはあり得ません。
理由はいくつかあると思います。セクハラなどの教員の不祥事、基礎学力・指導力のない教員が社会問題になったこと、などでしょうか。園は以後には、マスコミによる教員不信のあおりたて、というのも大きな理由かも知れませんね。
いずれにしてもそういう不適格教員を現場から排除するための理屈が必要だったということです。免許更新の際の講座で「不適格教員を排除できるのか、どうか」は、どうでもいいことです。機能しなくてもよいのです。制度としてそういうものがあれば、万が一のときに使える、クビを切れるということです。
でも、わたしは教員として、最大の理由は教員にあると思います。多くの職業には、同じ職業をもつ人々がもつ団体があります。政治とは利益の配分ですので、そういう団体の力をして、ロビー活動を行い、地位向上をねらい活動するのは必然。もちろん、賄賂をおくるのを正当化しているわけではありません。それは犯罪です。
教員にも組合があります。様々な団体があります。それらの団体は教員免許制に対して明確な反対をしたでしょうか?最近の教育改革に対して、意見を述べたでしょうか。地位向上のために、国民に説明責任を果たしたでしょうか。
教員は自分たちの職場、自分たちの職業を守るために、何もやっていません。国がどんな教育改革をうちだしても、最近は冷めた目で見ているだけです。見てるだけ。で、国は勝手にやってるというだけです。自分たちの地位や職場は自分たちで守って下さい。あんぐり口を開いていたって、大の大人にに給餌してくれる人はいません。
ちなみに、わたしの地域の組合では、コンピュータを職場に導入するな、とやっています。コンピュータが職員室にはいってくると、できる教員とできない教員がでるので、将来的に給与格差につながる、のだそうです。
また、わたしの知り合いの県では、教員の仕事時間がのびているので短縮せよ、とやっているようです。サラリーマンと比べて教員の仕事時間は長いとは言えないのではないでしょうか。そういう世の中からみて、全くズレたところで、主張を繰り返しても、世間から見れば、この人たちだめだな、ということにしかなりません。
とにかく言いたいことは、教員の身分の低下は、教員にも原因があるということです。ひとつの原因です。それがすべてだというつもりはありません。老婆心ながら。
投稿者 老いぼれ教員 : 2006年07月14日 11:15



















