大学院生向けの教科書

 ジェットラグに苦しんでいる。日中はアメリカ教育学会に参加。日本が朝になる午後6時あたりから、日本の仕事をする。寝る時間がめちゃくちゃになって、もう、何が何だかわからない。「今、眠いのはジェットラグのせい?」ってな感じである。昨日は夜3時に目が覚めた・・・それ以降一睡も出来ていない・・・地獄である。

 AERAでは、MIT留学時代に話したことのある、いろいろな方にあったけれども、先日、日本人では静岡大学の大島純先生にお逢いした。まさかお逢い出来るとは思っていなかったので、とてもラッキーだった。
 周知のとおり、大島先生は、学習科学(Learning sciences)の研究者として世界的にご活躍なさっている方である。

 大島先生とは、いろいろなお話をさせていただき大変勉強になった。が、その中でも、ひとつ印象に残ったことがあった。

 日本語で読むことのできる、学習科学の、大学院生向けの教科書みたいなものがないよねぇ・・・

 ということである。

 もちろん、放送大学の「学習科学とテクノロジ」「学習科学」、そして、北大路書房からでている「How people learn」は秀逸な本だと思う。ただ、より高度に、かつ体系的な知識を獲得するために、大学院生が読むような教科書が、そろそろ必要なのではないかという話になった。

   

 折しも、学習科学のハンドブックとして、「The cambridge handbook of learning science」が発刊される。こちらは前評判通り、かなりよい本になるとのことで、これをたたき台に何かできないか、ということで盛り上がった。

 前にアナウンスしたとおり、今年度、「学習科学の研究会」を東京大学で開催しようとしている。

魁○○塾 : 学習科学の研究会
http://www.nakahara-lab.net/blog/2006/03/post_131.html

 もちろん、これは僕だけの一存では決められないが、何らかのかたちでこちらと連携を果たし、学習科学の発展のために、何かできないかということを模索したいと思っている。

 やっぱり学会には参加するもんだよ・・・いろんなことがはじまるきっかけになるから。

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