教養のためのブックガイド

 巷で話題になっている本「教養のためのブックガイド」を読んだ。

小林康夫・山本泰(2005) 教養のためのブックガイド. 東京大学出版会, 東京

 東京大学教養学部の関係者の先生方が、「教養をかたちづくる書籍」について、それぞれの専門の立場から詳解した本。「教養とは何か?」ということをドグマティックに語るのではなくて、むしろ、「教養」に対する多層的な語りの中から、「教養なるもの」を浮かび上がらせよう、という試みです。

 かつて「知の技法」「知の論理」「知のモラル」という基礎演習の教科書がベストセラーになりましたね。僕もそれで授業を受けました。テイストはそれに少し似ているな、という印象を受けました。

小林康夫・船曳建夫(1998) 新・知の技法. 東京大学出版会, 東京

 それぞれの先生方の「教養なるもの」への語りはとてもオモシロク、思わず原著に手をだしてみたくなってしまいたくなる。

 で、同時に、この本、読んでみると、「自分の教養のなさ」に打ちのめされる。そういう意味では、学生さんだけでなく、一度、社会にでた方にもオススメです。

 学び続けて生きていきたい、と願う人ならば、どなたでも。
 いや、遅くなんかない。
 僕らはいつでも学べるよ。