「自ら発信すること」で「自分のキャリア」を考える:電子書籍「東大発2012」のiTunesU無償公開

 「働く」をテーマにしたインタビューをもとに、東大学部1年生・2年生が電子書籍をつくるプロジェクトの成果が公開されました。

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 電子書籍の名前は「東大発2012」といいます(EPUB形式)。iTunes Uから無料でダウンロードでき、iPhoneやiPadでテキストとビデオが視聴できます。もしよろしければ、どうぞご高覧ください。問題設定の鋭さも、切り込み方も、結論の深さも、多種多様ですが、ところどころに現代の学部生の感覚がにじみ出ているようにも感じます。

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今年の「東大発2012」で東大学部生がインタビューさせていただいたのは

 株式会社ユーグレナの出雲充さん
 元VOGUE編集長の斎藤和弘さん
 カフェ経営者・柳田俊樹さん
 とーきょよるヒルズ編集長の高木新平さん
 合同会社街オリの佐々木文平さん
 キャリアカウンセラーの見舘好隆さん

 です。この場を借りて心より感謝いたします。ありがとうございました。学生のために貴重なお時間をたまわり本当に感謝しております。

東大発2012
http://itunes.apple.com/jp/course/dong-da-fa2012/id518239744

「働く」をテーマにした東大学部生によるインタビュー集、電子書籍「東大発2012」をiTunes Uにて無償公開(PDF版はこちらから)
http://www.he.u-tokyo.ac.jp/2012/04/2011itunes_u.html

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「東大発2012」は、中原と重田先生で実施した駒場での授業です。「学生が自らメディアをつくること」を経験するプログラムであり、大学の早い時期から、「社会につながるメディア創造経験」をすることを試みています。
 学生は「働く」をテーマに、有識者にアポをとり、インタビューを行い、グループで討論し、テキストを書き、ビデオを編集し、電子書籍をつくります。

 アポをとることから、一苦労です。全く「なしのつぶて」であることもあります。また、社会人の時間意識にも驚きます。「社会人にとって、時間とはリソースであり、10分・20分でもコストを払ってくれているのだ」ということに気づくグループもあります。そういうひとつひとつが、学生にとっては驚きであることが多いのです。

 僕と重田先生の中で、この授業は「キャリア教育と言わないキャリア教育」だとも思っています。キャリアの専門家ではないので、詳細はよく知りませんが、私たちはそう考えています。

 記事を書くためには、先達の仕事人たちのキャリアを「聴く」だけではすみません。いったん、先達のキャリアを聴いたうえで、原稿を校正するためには、自分たちの将来・キャリアのあり方を見直さざるを得なくなります。
 また、それを「個」に閉じるのではなく、社会に公開することで、さらに様々なコメントを友人などからもらうことができるでしょう。

 「自ら発信すること」で「自らのキャリア」を考える

 これがめざすべきことです。そこには、単に、先達の仕事の苦労を講演会形式で聴く、といったこと以上の価値が、含まれると考えています。

 この授業には、ダイヤモンド社・記者の間杉さん、映像ディレクターの大房さんなど、多くのご協力をいただきました。この場を借りて御礼申し上げます。EPUB開発を含め最終詰めなどは重田先生が渾身の力で行って頂きました。ありがとうございました。

 先ほども申し上げましたように、問題設定の鋭さも、切り込み方も、結論の深さも、多種多様ですが、もしよろしければ、ぜひご高覧ください。なかなか映像も面白いものが増えています。

 そして人生は続く。

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■2012/04/23 Twitter

  • 22:07  (2) 僕と重田先生の中で、この授業は「キャリア教育と言わないキャリア教育」だとも思っています。この授業には、記者の間杉さん(@masugit)、映像ディレクターの大房さん(@junofusa)など、多くのご協力をいただきました。この場を借りて御礼申し上げます。
  • 22:06  (1)「東大発2012」を作成する授業「メディア創造ワークショップ」は、「学生が自らメディアをつくること」を経験するプログラムです。学生は「働く」をテーマに、有識者にインタビューを行い、テキストを書き、ビデオを編集し、電子書籍をつくります。http://t.co/NR9Uw3eb
  • 21:59  (後半)今年の「東大発2012」には、合同会社街オリの佐々木文平さん、広告会社を辞め新たな働き方を模索なさっている高木新平さん、キャリアカウンセラーの見舘好隆さんらのインタビューが掲載されています。この場を借りて心より感謝いたします。http://t.co/HnIf3hzs
  • 21:58  (前半)今年の「東大発2012」で東大学部生がインタビューさせていただいたのは、株式会社ユーグレナの出雲充さん、元VOGUE編集長の斎藤和弘さん、カフェ経営者・柳田俊樹さん(続く)この場を借りて心より感謝いたします。ありがとうございました。http://t.co/CeE3yUxQ
  • 21:46  RT @shigejam: 「東大発2012」は、EPUBを見れない方のためにPDFファイルでも提供しています。下記ページ末尾リンクより取得をお願い致します:http://t.co/ka2WuYlr
  • 21:46  RT @shigejam: 先ほどおしらせしました「東大発2012」は、iTunes Uの新しい機能Course Packで提供されます。iPhoneやiPadなら、インタビューテキストとビデオを一括で取得でき、メモを書くとiCloudで同期されます。便利です: http ...
  • 21:46  RT @shigejam: 【おしらせ】「働く」をテーマにした東大学部生によるインタビュー集、電子書籍「東大発2012」をiTunes Uにて公開しました。iPhoneやiPadでEPUB電子書籍とビデオが視聴できます:http://t.co/hjX0jGcy http: ...
  • 21:44  ちびまるこちゃんのおじいちゃんの声優の青野さんが、旭川東ご出身とは。ご冥福をお祈りいたします@clione 亡くなられた声優の青野さん、旭川東高校ご出身だったとのこと。 中原先生の大先輩ですね。→青野武氏死去 http://t.co/15ekDmMd  [in reply to clione]
  • 21:41  仁平さん(@nihenori)、法政大学のボランティアセンター長なんですね。同期でセンター長はすごいですね。僕の博士の指導学生で、「サービスラーニングの教育効果測定」を研究している木村君(@mitsuru_3261)という大学院生がいます。またいろいろ教えて下さいね。
  • 21:34  仁平さん、お久しぶりです。学部時代は愉しかったですね。またコラボしましょう。RT @nihenori 『インプロする組織』ありがとうございました!まだ初めの2章ですがテンションあがりました。学部の頃、一緒に勉強会してたお二人の共著なんて、何だか感無量です。  [in reply to nihenori]
  • 17:18  リクルートワークス研究所・豊田義博さんにも「勉強会」に関する研究でご登壇いただけることになりました!感謝です。とても楽しみです。>ACADEMIC HACK!「プロフェッショナル人材の育成(!?)を考える - 越境学習と新しいキャリア」 http://t.co/PfUgmxoQ
  • 06:15  アウェイの学会・研究会にいくたびに、僕は、いつも参加している人の「多様性」を見ます。大学院生、若い人が活躍できる学会なのか、そうでないのか、も含めて。RT @tkanai1954 RT @nakaharajun だってさ「新規参入がない領域」ってのは、いつか枯れちゃうんだよ  [in reply to tkanai1954]
  • 06:13  とても勉強になりました、感謝です!RT @tkanai1954 ブログでの、中原さんらしいご紹介に、感謝です RT 金井壽宏・楠見孝(編著)「実践知 - エキスパートの知性」を読んだ:エキスパートの熟達理論に関する総合研究書: http://t.co/FWqhEgt5  [in reply to tkanai1954]
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投稿者 jun : 2012年4月13日 07:04