NAKAHARA-LAB.net

2018.10.19 06:20/ Jun

あなたは、最近「0.01の背伸び」をしていますか?「0.99」で仕事をこなしていませんか?

本日10月22日(月曜日)は、ブログの更新をおやすみします!明日から、また毎日更新いたします!
  
 日々の仕事のなかで、ほんの少しでもいいから「背伸び」をしよう!
  
  ・
  ・
  ・
  
 経験学習論を持ち出すまでもなく、人材開発の領域ではよく言われることです。
  
「昨日の自分にはちょっと難しかったこと」にチャレンジしてみるような、ほんの少しの「背伸び」が、長い目で見ると、自分の能力を高めることにつながる。
 こうした「背伸びのこと」を、専門用語では「ストレッチ(stretch)」とか「ディヴェロップメンタル・チャレンジ(Developmental Challenge)」といったりします。
  
 ところで、もともとのソースがどこかはわからないのですが、最近、ネットの世界では、「1.01」と「0.99」のお話が、プチバズっています。たとえば、こちらのような記事です。興味深いことです。
   
30歳を過ぎた頃から同じ社会人でも明確な差が出始める件
https://oreno-yuigon.hatenablog.com/entry/2018/10/14/225052?fbclid=IwAR1xOw_RzxZopkGa8UawmF1gU6NBjMJkOHMAoyVOiJdZeT36kmcYc8BZyPs
  
 記事では、背伸びを「1.01」にたとえ、反対に「手抜き」を「0.99」にたとえます。以下、引用・要約しつつ、このお話をご紹介させていただきます。
    
「1.01」と「0.99」は、それぞれ「0.01」しか変わらない。
 しかし、毎日、「0.01」でもいいから、「背伸び」や「チャレンジ」をしていたひとと、すこしずつ「0.01」ずつ手を抜いていた人は、365日後には、大きな差を生み出してしまう。
    
 1.01の365乗=37.78
 
 になるのに対して
  
 0.99の365乗=0.03
  
 にしかならない。
  
 というお話です。
  
 皆さんもどこかで目にしましたか? どんなことを思われましたでしょうか?
   
  ▼
  
 僕が真っ先に思ったことは、「0.01」ずつ背伸びをするというのは、かなりのハードワークだな、ということです(笑)。主旨にはまったく賛同しますし、共感もします。ですが、365乗と書いてありますが、なかなかこれは骨が折れるなぁ、と僕は思いました。
  
 学生に伝えるときは、1年が52週として、1週間に「0.01」だけ新しいことやプチチャレンジをやってみたら、と伝えようかなと思っていました。
  
 1.01の52乗=1.67
  
 0.99の52乗=0.59
  
 このくらいなら、なんとなく実感値にあっているような気がするのですが、いかがでしょうか?(笑)
  
 経験的にですが、1年間で、1.6倍くらい成長する学生はいます。
 一方、一年間で0.59化する学生もいます。
 その差は「おおよそ1」
 若いだけあって振れ幅が大きいものです。
  
  ▼
  
 今日は「背伸び」が重要だよ、というお話をさせていただきました。
  
 あなたは、最近、0.01の背伸びをしていますか?
 それとも、0.01の手抜きで仕事をこなしていませんか?
  
 そして人生はつづく
  
  ーーー
   
 中村和彦先生との共著、新刊「組織開発の探究」が予約販売されています。すでにAMAZONカテゴリー1位「マネジメント・人事管理」を獲得しました。組織開発とは何か? 組織開発はどのように発展してきたのか? そして組織開発をすすめる上では何がポイントか? 理論・歴史・思想からはじまり、5社の企業事例まで収録しています。この1冊で「組織開発」がわかります。どうぞご笑覧くださいませ!
  

  
  ーーー
  
【注目!:中原研究室のLINEを好評運用中です!】
 中原研究室のLINEを運用しています。すでに約8400名の方々にご登録いただいております。LINEでも、ブログ更新情報、イベント開催情報を通知させていただきます。もしよろしければ、下記のボタンからご登録をお願いいたします!QRコードでも登録できます! LINEをご利用の方は、ぜひご活用くださいませ!
       
友だち追加
   

ブログ一覧に戻る

最新の記事

「今、何が、流行っているの?」という問いかけ自体が「オワコン」であった件

2025.6.13 08:10/ Jun

「今、何が、流行っているの?」という問いかけ自体が「オワコン」であった件

2025.6.12 08:20/ Jun

【無料オンラインセミナー参加者募集!】あなたの会社の内定者に「良質な同期の関係性」を提供できていますか?:Z世代がつくる、Z世代のための「内定者フォローワークショップ」を体験してみませんか?

2025.6.11 07:38/ Jun

生成AIを活かしながら、経営・現場に「インパクト」を与える研修を、いかにデザインすればいいのか?:「研修開発ラボ」参加者募集開始!

2025.6.6 08:41/ Jun

登壇すると、わかります!:内定者フォローワークショップ完成成果報告会!

2025.6.5 14:56/ Jun

【ラーニングバー2025参加者募集中】「睡眠」とうまくつきあう方法をともに考えませんか?