2019.1.22 06:26/ Jun
組織開発と人材開発の「あわせ技バーン」で、いわゆる「働き方改革」をすすめることができるのではないだろうか?
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昨年度から、中原研究室では、横浜市教育委員会と、いわゆる「教員のみなさまの働き方」に関する共同研究(調査研究)を開始させていただいております。
横浜市の先生方に質問紙調査(サーベイ)に回答いただき、そこで出た結果を、そっくりそのまま先生方にお返しすること(フィードバック)することで、先生方が、今後、どのような働き方を行っていったらよいのかを考える機会をもっていただくことをめざす、(とてつもなく泥臭い)実践的研究です。お忙しいところご回答をおよせいただいた、横浜市の先生方には、この場を借りて、あつく御礼を申し上げます。
調査研究の実際は、立教大学大学院の辻和洋さんと立教大学助教の町支大祐さんがあたっており、教育委員会の皆さんと連携しながら、プロジェクトを推進しています。
せんだって、この取り組みを教育新聞さんにご取材いただきました。そちらの記事が下記でございます。
個々の教員の気付きを促す 組織開発による働き方改革
https://www.kyobun.co.jp/commentary/cu20190117/
来年度は、いよいよ、この調査を活かした研修がはじまります。
まだまだ変化はあるかもしれませんが、今、考えている研修の概要は下記の通りです。、
1.管理職の方に、横浜市の先生方の「働き方」の現状のデータをおかえしする研修を行う
この研修では、自分の学校をサーベイする簡単な診断ツールを提供し、学校の働き方改革をどのようにすすめたらよいのかに関するデータ、ツールを提供する
2.学校のなかに働き方改革をすすめるコアチームをつくる
1を受講していない学校のキーマンの先生方には、1の研修のミニチュア化したオンデマンドビデオを視聴していただき(10分間)、その後、1で研修を受講した先生方と対話をしていただき、コアチームをつくっていただく
3.自校で簡単なミニミニサーベイを行い、これをもとに対話を進める
1と2の先生方が、まずは自校の状況を、簡易診断ツールで「見える化」していただき、それをもとに学校を巻き込みながら、何をこれから見直していくかを対話していただく機会をもつ
おおよそ、上記3つのようなプロセスで、横浜市流の働き方改革をスタートさせていただこうとしています。
この取り組み・・・
研修をするという意味では、人材開発?
サーベイフィードバックをするという意味では、組織開発?
といった感じの「あわせ技」バーンですね(笑)。
こういうの、得意よ・・・僕は(笑)。
よき人材開発は、組織開発とともにある
よき組織開発は、人材開発とともにある
これです。
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働き方をみなおすことは、今や待ったなしの組織が増えているような気がします。
今日は、教育現場のお話をさせていただきましたが、仕事柄、接点が多いのは民間企業の皆様です。様々な尾取り組みをなさっている企業が増えているような印象をもちます。
そのようななか、「手法に耽溺」せず、「よいもの」を組み合わせ、着実に、地に足のついたプロジェクトを推進するお手伝いをさせていただきたいと考えているこの頃です。
なお、この調査研究の成果に関しましては、毎日新聞出版様から、年度内に「データで見直す教師の働き方入門」として書籍を発刊させていただく予定です(辻和洋・町支大祐編著、中原淳監修)。今、辻和洋さんと町支大祐さんが、たぶん、気合いを入れて、最終作業を進めてくださっています。編集者の編集者には同社の久保田章子さんにサポートをいただいております。
こちらの書籍、対談章では、軽井沢風越学園設立準備財団の岩瀬直樹先生、大阪市立上町中学校の杉本直樹先生、横浜市立日枝小学校の住田昌治先生、横浜市教育委員会の立田順一さん、島谷千春さんにもご登場いただく機会をえました。ありがとうございます。
どうぞお楽しみに!
そして人生はつづく
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※このプロジェクトには、これまで多くの皆さんがかかわっています。横浜市教育委員会・教職員育成課の立田順一さん、柳澤尚利さん、外山英理さん、根本勝弘さん、松原雅俊さん、飯島靖敬さん。大学は、辻和洋さん、町支大介さん、飯村春薫さん、本当にお疲れ様でございました!引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
【関連ページ】
横浜市教育委員会 × 立教大学 中原淳研究室 共同研究のページ(調査結果)
http://www.edu.city.yokohama.jp/tr/ky/k-center/nakahara-lab/
教員の「働き方」や「意識」に関する質問紙調査の結果(PDFへの直接リンクです)
http://www.edu.city.yokohama.jp/tr/ky/k-center/nakahara-lab/txt/180514_hatarakikata.pdf
「仕事を減らして空き時間をつくっても、仕事がどんどん増えていく」ちょっぴり背筋が寒くなる理由とは何か?(関連記事)
http://www.nakahara-lab.net/blog/archive/8944
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