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2017.6.8 05:31/ Jun

あなたは「なりふりかまわない自分」に戻りたいと思う日はありますか?:為末大 × 中原淳「仕事人生のリセットボタンー転機のレッスン」最終校正中&予約販売です!

 元・アスリートの為末大(ためすえ・だい)さんと共著で本を書かせていただいております。
 書名を「仕事人生のリセットボタンー転機のレッスン」といい、ちくま新書から7月あたりに発売される予定です。今、最終のゲラが僕の手元にあります。本当に隙間時間を駆使して、原稿(ゲラ)を校正する日々が続いています。書影はまだのようですが、一応、AMAZONには登録が済んだ模様です。予約販売がはじまりました!
  

     
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「仕事人生のリセットボタン」は、今を懸命に生きる30代ー50代のビジネスパーソンが、「長期化する自らの仕事人生を、いきいきと過ごすために必要なヒント」を、為末大さんと中原がゆるゆると対話している本です。
   
 本書の前提になっているのは、
      
「これからのビジネスパーソンは、アスリートのキャリアに学ぶところが多いのではないだろうか?」
  
 という壮大な妄想(!?)です。
    
 一般に、アスリートには、ファーストキャリアとセカンドキャリアがあります。競技人生を長く続けることは誰しも夢見ることですが、加齢という制約があり、それはかないません。アスリートがアスリートになった瞬間には自分の人生を「RESET(リセット:たてなおす)」一瞬が訪れることを宿命づけられています。
  
 本書が注目しているのは、この「RESET(リセット:たてなおす)」の瞬間です。これをビジネスパーソンにあてはめるという思考実験をとおして、長くいきいきと働くことを見つめ直してみたいと願うのです。
 
 端的に申し上げるならば、これからのビジネスパーソンも「RESET」が必要になるのではないだろうか?
 より具体的には、長期化する仕事人生のなかで、ひとつの組織だけでキャリアをつむのではなく、様々な”踊り場”や”方向転換”を経験しつつ ー RESETをときに行いながら ー 自らの仕事人生を”完走”するようになるのではないか、ということです。
      
 本書は、この妄想的仮説にもとづき、為末大さんという一流のアスリートの競技人生、そして競技人生の終焉後の生き方から、「RESET」のヒントを学ぶことを目的にしています。
   
 具体的には、
     
 為末さんはいかにして「第二の人生」を覚悟したのか?
 為末さんはどのように「方向転換」をおこなったのか?
 為末さんは今、何をしようとしているのか?
  
 といったような一連の問いと、それに対する為末大さんの答えを通して、
    
 ビジネスパーソンとしての仕事人生を「完走」するためのヒントをひとりひとりが考えてもらうことをめざしています。
  
 新書にはほとんど例がないとは思いますが(!)、世界初!「ワークシートつきの本」になります。しかも・・・・とんでもない場所に(!)
 新書にして、ワークショップを受けたような読後感をお楽しみいただけることと思います。
   
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 昨日ゲラを読んでいて、思わず、自分でメモしてしまった箇所があります。
 著者が自分の本を「メモ」するというのは変なのですが、この「本の主張」を端的にあらわしている表現しているやりとりだと思ったのです。それはアスリートがファーストキャリアを終え、引退し、セカンドキャリアにうつる瞬間のことを表現した一節です。
    
為末さん「アスリートの苦しみの多くが、実は、「なりふりかまなわない自分に戻れない」ということからはじまるのです・・・」
  
 この為末さんの言葉に対して、中原は、下記のようにお答えしています。
  
中原「なりふりかまわない自分に戻れない、というのはアスリートだけでなく、ビジネスパーソンも同じだと思いますし、研究者も同じだと思います」
  
 人間、「なりふりかまわないで仕事をしていた時期」を終え、年齢や経験を重ねれば、誰しも「なりふりかまわない自分」に戻るのは「億劫」になります。
 過去の成功体験にしがみついたり、これまでの栄光で何とか逃げ切ろうとしたり。
 もう一度「RESET(リセット:たてなおし)」を行い、「なりふりかまわない自分」からやり直すことから逃げてしまいます。
  
 本書は「なりふりかまわない自分」に戻りたいとひそかに思っている人。しかし、そこに「逡巡」してしまう人。「なりふりかまわない自分」のことをちょっとだけうらやましく思っている人に向けて、書いているのだ、と改めて認識を新たにしました。
   
 著者二人ともが「なりふりかまわない自分」に戻りたいと願いながら、時に逡巡しながら。
   
  
   
  ▼
  
 本書籍プロジェクトがスタートしたのは、もう1年以上前でしょうか。
 筑摩書房の橋本陽介さん、ライターさんと松井克明さんに伴走いただきながら、何とかここまで来ました。
 もう少し、あと少しです。
 今日にはゲラをかえします。
 著者のひとりとしても、とても楽しみです。
 どうぞご笑覧くださいませ!
  
  
  
 あなたは「なりふりかまわない自分」に戻りたい、と願う日はありますか?
  
 そして人生はつづく
  
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