2024.4.15 08:05/ Jun
自分たちの学びは、自分でデザインせよ!
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これは学部・中原ゼミが第一期から大事にしている「理念」です。
要するに、
1.自分達がどのような活動を行い
2.それを誰に対してアウトプットするのか?
3.そのためには何を学ぶのか?
を「わからないながら」も、1学年20人で「とことん対話」して、結論を出すということです。3年間で何を学び、どういう人になりたいのかは、各期の学生が決めます。先生(わたし)は、冒頭で「話し合いの作法」の講義を少しだけするのみ。
もちろん、求められればアドバイスはしますし、情報提供やフィードバックも、助言も、指導もします。ただ「求められれば」です(笑)。基本的には何も申し上げません。
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こういうことを言うと、「おい、給料泥棒! 授業料かえせ!」と言われるかもしれません。
しかし、はっきり申し上げますが、教員の観点からすれば、「教員が押しつけない授業」の方が、大変です。逆に言うと、まことに申し訳ないのですが、
学生が話しあうよりも、教員が決めた方が、手っ取り早くて、ちょー楽
です。だって、わかっていることを、話せばいいんでしょ。あのね、、、四半世紀も教員をやっていれば「教える内容」なんて、全部に頭に入っています。それを「伝達」すればいいのなら、これ以上、楽なことはありません。
教員としては、学生に
活動内容を押しつけた方が、効率的で、苦労もありません
教員にとっては「予定調和」の世界です。
しかし、わたしとしては、手っ取り早く、効率がよいことは、敢えて、タイパ礼賛(タイムパフォーマンス)の時代に「拒否」させていただきます
そんなことは、中原ゼミの外で、好きなだけ、やればよろしい。オンデマンドビデオで学べばよろしい。Youtube、見とけ。
むしろ、中原ゼミでは、タイパ重視の時代だからこそ「時代遅れ!?のラーニング」を楽しむことを選びます。それが学生たちの「強み」につながると思うからです。
もちろん、教員のわたしも「覚悟」は決めています。学生のニーズに全力で応えることに尽力することに、腹はくくっているのです。問題は、先ほどの「求められれば」の部分です。「求められれば、どんな講義だろうと行い、どんなカリキュラムでも、どんなプレゼンでもつくります」。あなた方の学びたい内容にあった「完全カスタマイズ」の授業をします。「○○の講義をしてください、と言われれば、ちゃんとやります」「○○が知りたい、と言われれば、ちゃんと教えます」。ただ、その根幹には「自分たちの学びは、自分たちでデザインせよ」があります。
「タイパよく、答えや知識を知ることだけが、教育の目的」なら、「AIが、当たり障りない答えを教えてくれる時代」に、あえて「教育」がある意味はなんでしょうか。「AIが答えを教えてくれる時代」に「20名が対面で週に数回も集まって学ぶ=ゼミ」とは、どういう意味があるのでしょうか。 わたしは、「知識をあたえること」がゼミの意味だとは思えません。彼らに、徹底的に対話させ、練りに練った案を「決めてもらう、脳みそがちぎれそうな経験」に、その活路を見いだします。
わたしは「魚(答えや知識)」をあたえません。もとより、わたしに「答え」はありません。
わたしが知っているのは、「魚を釣る方法や考え方」です。それで魚が釣れるかどうかは、わたしにもわかりません。
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猛烈な「時代遅れラーニング」かもしれません。実際、彼らの話し合いは、ときに「迷走」し、「袋小路」に入り込み、ときに「葛藤」を覚えます。「葛藤」くらいですめば、まだマシです。
毎年「順調」に「先生、ゼミがうまくいかなないんです」と、ウミガメのように目をウルウルさせてくる学生が研究室を訪ねてきます。毎年、順調にです(笑)。ゼミ内部に香ばしい雰囲気が流れることも少なくありません。ひとつのことすら決めるのに、ものすごく長い時間がかかります。要するに、反タイパです。
しかし、だからといって「教員が押しつけて」しまえば、たしかにタイパがよくて、効率的かもしれませんが、
彼らが「決めたこと」にはなりません。
自分たちで「決めないこと」は「自分事」にはなりません。
自分事で学んだことしか、身につきません。
もしかすると、僕が学生時代に絶対に経験して欲しいことは、もしかすると人材開発・組織開発の知識を身につけることではないかもしれない、と思うことすらあります(いや、ちゃんと教えますよ)。
そうではなく
自分たちで「対話すること」
自分たちで「決めること」
自分事を生きること
の醍醐味と、しんどさと、パワフルさを体感して欲しいのだと思います。
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せんだって、ある先輩がキャンパスを訪れ、こんな嬉しいことを言ってくれました。
「わたしが、ゼミで学んだことは、人材開発・組織開発ではないかもしれない。わたしは「話し合い」の仕方を学んだ気がする。それは社会に出たあとでも役に立っている」
いいこというじゃん(笑)
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7期生(現在2年生)も活動をスタートさせたようです。
4期生(3月まで4年生)は、無事、キャンパスを旅立っていきました。卒業おめでとう!知的に暴れてきてください!
中原ゼミメンバーリスト
http://www.nakahara-lab.net/zemi
おおっ、なんと!立教に赴任して7年もたってしまったのか!と驚愕しつつも、僕としては、彼らの学び、彼らの決断を最大限サポートしていきたいと思います。
他の学年も(6期生、5期生)同様に。
そして人生はつづく
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同書の内容をサクっと学べる動画も公開されています。どうぞご笑覧くださいませ!
■仲が良くても心理的安全性が低い残念な理由【中原淳 立教大学経営学部教授】
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立教大学大学院 経営学研究科 経営学専攻 リーダーシップ開発コース(以下、LDC)では、経営学を基盤にしながら、次世代のリーダーシップ開発(人材開発・組織開発)を企業・組織で推進することのできる高度プロフェッショナル人材を育成しています。
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授業は「フルオンライン」。授業は金曜日夜と土曜日だけ行われており、2年間で、修士(経営学)が取得できます。来年1月に願書提出、2月に入試が予定されています。
在学生などの声、リーダーシップ開発コースでの授業の様子について知りたい方は、ぜひ、下記のニュース欄をお読みくださいませ!
ひとづくり・組織づくりの大学院での「学び」とは?
https://ldc.rikkyo.ac.jp/news/
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■アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)のWebページはこちら!■
https://jinzai.diamond.ne.jp/ub/unconscious-bias/
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新刊「チームワーキング」がオンライン管理職研修になりました。JMAMさんからのリリースです(共同開発をさせていただいた同社の堀尾さん、ありがとうございました。中原は共著者の田中聡さんと監修をつとめさせていただきました)。どうぞご笑覧ください!
「チームワーキング研修版」リリースされました!
https://www.jmam.co.jp/hrm/training/special/teamworking/
「チームワーキング」が「アセスメントを絡めた管理職研修」として利用されております。モニター利用各社の人事担当者の皆様、開発担当者の堀尾さんと、座談会をさせていただきました。ぜひご覧くださいませ!
チームワーキング座談会
https://www.jmam.co.jp/hrm/training/special/teamworking/case/index.html
書籍「チームワーキング」の方も、おかげさまで「重版」を重ねております。応援いただいた皆様に心より感謝いたします。
https://amzn.to/3esCOrW
すべてのリーダー、管理職にチームを動かすスキルを!
ニッポンのチームをアップデートせよ!
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職場診断ツール&ワークショップ「OD-ATRAS(オーディ・アトラス)」が多くの職場で使われはじめています。サーベイはもとより、それをいかに「フィードバック」するかに焦点をあてたツールです。ワークショップも開発しております。どうぞご笑覧くださいませ!
職場診断ツール&ワークショップ「OD-ATRAS」 (パーソル総合研究所・中原の共同開発)
https://rc.persol-group.co.jp/consulting/survey/service/od-atlas.html
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【好評発売中】1on1のコツをまとめた映像教材を、中原とPHPさんで共同開発しました。上司用、部下用あります。1on1について「同じイメージ」をもつことができます。どうぞご笑覧くださいませ!
上司と部下がペアで進める 1on1 振り返りを成長につなげるプロセス(上司用)
https://www.php.co.jp/dvd/detail.php?code=I1-1-061
経験を成長につなげる1on1(部下用)
https://www.php.co.jp/dvd/detail.php?code=I1-1-061
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【祝・eラーニング完成!】中原淳監修「実践!フィードバック」eラーニングコース完成しました。リーダー・管理職になる前には是非もっていたいフィードバックスキルを、PC、スマホ、タブレット学習可能です。ケースドラマでも学べます!
中原淳監修「実践!フィードバック」eラーニングコース:Youtubeでデモムービーを公開中!
https://youtu.be/qoDfzysi99w
「実践!フィードバック」コース ありのままを共有し、成長・成果につなげる技術(PHP)
https://www.php.co.jp/el/detail.php?code=95123&fbclid=IwAR2he6Z_PTe3YiahcnCv3z9pNRXvrajPwVaRS8LLAYFkbWVH167qHDfYF5Q
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新刊「フィードバック入門:耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術」絶賛発売中、13刷重版出来です!。AMAZON総合13位、1位(マネジメント・人材管理カテゴリー、リーダーシップカテゴリー)を記録!年上の部下、若手のトンガリボーイ、トンガリガール。職場には、多様な人々が集っています。難易度の高い部下育成に悩む管理職向けの新書です。どうぞご笑覧くださいませ。スピンアウト企画にDVD教材「フィードバック入門」、研修、通信教育もあります。こちらもどうぞご笑覧ください。
『フィードバック入門』スピンアウト企画
https://www.php.co.jp/seminar/feedback/
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【泣くな!新米管理職!】
おかげさまで10刷重版出来。「駆け出しマネジャーの成長論」は、「実務担当者」から「新任管理職」への役割移行をいかに進めるかを論じた本です。「脱線」をふせぎ、成果をだすためには「7つの課題」への挑戦が必要であることを解説しています!全国の管理職研修で用いられています。どうぞご笑覧くださいませ!
パーソル総合研究所と中原は、このテキストをもとにした「マネジャーになる研修」を開発しました。種部吉泰さんとディスカッションは、非常に楽しいものでした。このコースについても、どうぞご覧くださいませ!
「マネジャーになる」 研修:プレイヤーからマネジャーへの移行期支援プログラム
https://rc.persol-group.co.jp/seminar/become-a-manager.html
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Diamond Transition Program for Freshers(オンライン新人研修)
「新人研修をアップデートするための5つのコンセプト」に基づいて開発された、中原が監修をつとめる新人研修プログラムです。全4回にわたって実施する「オンライン研修」と「現場での実践&振り返り」を往還することによって、新人期に直面する壁を乗り越え、トランジションを果たせるよう手厚くサポートできるようになっています。経験学習を習慣化するほか、ストレスマネジメント、フィードバック、ジョブクラフティングなどについて学ぶことができます。
Diamond Transition Program for Freshers(オンライン新人研修)
https://jinzai.diamond.ne.jp/items/k00HD0024/
OJT指導員向け・短時間&動画で学べる 部下育成スキルの動画もございます。中原が新人育成のポイントについて解説しています!
短時間&動画で学べる 部下育成スキル・解説動画
https://jinzai.diamond.ne.jp/items/000HD6260/
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新刊「研修評価の教科書」好評発売中です。アカデミックな知見に根ざしつつも、実際の企業のなかで実践可能な研修評価とは、いかにあるべきか。「企業における」研修評価のあり方を論じた本です。質問事例などのワークシートなどもついております。3つの企業事例も含まれています。どうぞご笑覧くださいませ。
新刊「研修評価の教科書:数字と物語で経営・現場を変える」
https://amzn.to/3ta9mhf
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新刊「M&A後の組織・職場づくり入門」発売中です。AMAZON「企業再生」カテゴリー1位を記録しました(感謝です!)。
これまで税務・法律の観点からしか語られなかった「企業合併(M&A)」の問題に対して、ひとと組織(人材開発・組織開発)の観点からアプローチし、シナジーを生み出す可能性を考えます。
M&Aという「巻き込まれ事故」に関わってしまった経営企画・人事・現場の管理者・リーダーの皆様にぜひお読み意いただきたい一冊です!
購入はこちら!「M&A後の組織・職場づくり入門」
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拙著「経営学習論」の増補改訂版が、東京大学出版会より刊行されました。新たに「リーダーシップ開発」の章を追加し、カバーの装いも変わっています。人材開発の基礎的な理論を体系的に学べる一冊です。どうぞご高覧くださいませ!
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「組織開発の探究」HRアワード2019書籍部門・最優秀賞を獲得させていただきました。「よき人材開発は組織開発とともにある」「よき組織開発は人材開発とともにある」・・・組織開発と人材開発の「未来」を学ぶことができます。理論・歴史・思想からはじまり、5社の企業事例まで収録しています。この1冊で「組織開発」がわかります。どうぞご笑覧くださいませ!
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「中小企業の人材開発」(中原淳・保田江美著、東京大学出版会、2021年)マニアックなガチ・学術研究書なのですが、発売10日で重版出来となりました。ありがとうございます。中小企業の人材開発メカニズムに接近を試みています。どうかご笑覧くださいませ!
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【注目!:中原研究室記事のブログを好評配信中です!】
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