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2021.4.6 08:12/ Jun

「わたしの常識」イコール「他人の常識」ではない、凄まじく広大な世界!? : 「マンガ人類学講義 ボルネオの森の民には、なぜ感謝も反省も所有もないのか」読了

 働くためには、学ばなければならない
 パートナーをもったなら、他に恋をしてはいけない
 人からものを借りたら、感謝しなければならない
     
  ・
  ・
  ・
    
 これらは「わたしたちの当たり前」です。しかし「わたしたちの当たり前」は、必ずしも「他人の当たり前」ではありません。所変われば、事情が変わり、常識も変わります。他者には「他者の合理性」があり、その「合理性」を育む文化があります。
   
 ところが変われば、
    
 人生に目的をもたない人々
 パートナーをもっても、他と性を結ぶひとびと
 人からものを借りても、感謝することのないひと
 いえいえ、そもそも「所有」という概念をもたないひとびと
    
 がいらっしゃいます。それはいいとか、悪いとか、いうことではありません。
   
 それは、わたしたちの感覚からすると「奇妙」に思えるかもしれませんが、その社会のコンテキストの中では、問題はありません。「圧倒的他者」とは、このようにコンテクストを共有しないひとびとのことです。そして「他者の合理性」とは、かくのごとく凄まじいものです。
  
「マンガ人類学講義 ボルネオの森の民には、なぜ感謝も反省も所有もないのか」(奥野克巳、MOSA著)を読み終えました。マンガというメディアを使いながら、ボルネオの森の民(プナン)の「合理性」を伝える良著です。マンガを用いることで、文化人類学という学問の入口を伝えている書籍でもあります。
  

  
 後半には、マンガになっている部分の解説、さらには、本書がなぜマンガというメディアを用いたのかに着いての解説もあります。著者はティム・インゴルドの理論に影響を受けておられるように見えましたので、そちらも注文してみました。門外漢ながら読むのが楽しみです。
 
 
  
 とりわけ、個人的には、文化人類学が文字テクストに束縛されてきた時代をへて、演劇、映像、ひいてはマンガのようなメディアをもった理由については、興味をもっています。久しぶりに、学部時代に読んだクリフォード&マーカスの「文化を書く」なども、開いてみようかなと思いました。
    

   
 ちなみに、この本、たまたま、リアル大型書店(八重洲ブックセンター)に出かけた際に、手に取りました。書店員さんの粋なはからいで、本書が平積みになってフィーチャーされていたのです。
   
 僕は、定期的にリアル大型書店に出かけますが、その際は、すべての棚を回遊することにしています。演劇、医学、人類学、コンピュータサイエンス、理学、生物学、もちろん哲学、社会学。もしかすると、僕があまり出没しない書棚は、経営の棚と、教育の棚かもしれません(それは毎日見てるからね)。ふだん「慣れ親しんでいない世界」に出会えることが、リアル書店のよいところですね。
    
 素敵な本との出会いに感謝です。
       
 おすすめの一冊です。
 文化人類学入門の最初の一冊としても。
    
 そして人生はつづく
    

   
(本書を読んでいると、どっかで見たような大学の校舎、どっかで見たような教室の配置がでてきました。なんか、立教っぽいなぁ・・・と思っていたら、著者の先生は、立教大学の先生でいらっしゃいました。大学とはまことに広いものです。コロナ禍ですので、なかなか難しいでしょうが、いつか著者の先生とお会いできる日を楽しみにしています!素晴らしい本に感謝いたします!)
  
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対話とフィードバックを促進するサーベイを用いたソリューション「OD-ATLAS」の詳細はこちら
https://rc.persol-group.co.jp/learning/od-atlas/
   
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「研修開発ラボ」(ダイヤモンド社)が、フルオンライン化して大幅リニューアルしました。人材開発の「基礎の原理」を学ぶことのできるトレーニングプログラムです。どうぞお越しくださいませ!
    
研修開発ラボ 特別講座「人材育成の原理・原則を学ぶ」
https://jinzai.diamond.ne.jp/seminar/SEMINAR0495/
  
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拙著「職場学習論」(東京大学出版会)のカバー・装いが10年ぶりに変わりました(内容は変わっていませんのであしからず!)。ひとは、職場でどのようにして学ぶのか、というテーマを考察しています。どうぞご高欄くださいませ!
    

    

      
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中原研究室では、一般社団法人ピアトラストさんとの共同研究で、相互称賛アプリ『Peer-Trust(ピア・トラスト)』の研究を行っています。
      
相互賞賛アプリ「ピアトラスト」が導入された職場では、職場のメンバー同士が、お互いの日々の仕事を観察し、そこにキラリと光るものがあったときに「称賛カード」というものをメッセージとともに送りあいます。利用人数20名までは「無料」だそうです。ご興味があえば、ぜひ、ご利用くださいませ。
    
強みの自己認知と意欲を高める『ポジティブ1on1』
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000059483.html
   
あなたの会社のリーダー・管理職は「部下の強み」を観察できますか?:相互賞賛アプリ「ピアトラスト」が示唆する「リーダーの条件」とは?
http://www.nakahara-lab.net/blog/archive/12062
   
ピアトラストお問い合わせ
https://www.peer-trust.com/contact/
  
ピアトラストの効果まとめページ
https://www.peer-trust.com/research/2020/
   
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