NAKAHARA-LAB.net

2020.5.22 09:50/ Jun

「弱み」をゴリゴリ指摘されるよりも「Area of Growth」を伸ばしていきたい!? :フィードバックのときの重要ポイント!?

フィードバックのときは、「弱み」という言葉よりも、「Area of Growth(エリア・オブ・グロウス)」という言葉を使った方がいいのではないだろうか?
  
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 せんだって、コロンビア大学大学院の成人学習コースに留学している方々(水越香さん、寺本美欧さん)、OBの方々(桔梗哲也さん)と研究会でご一緒した際、彼らからうかがった言葉が、頭から離れません。
  
 人材開発やリーダーシップ開発のなかで、よく用いられる言葉のひとつに「弱み」というものがございますが、同コースでは、「弱み」という言葉を使わないのだとのこと。
  
 その代わり用いるのが
  
 Area of Growth
  
 だそうです。
  
 日本語にすると、どうなんだろう?
  
 成長領域?
 成長の幅?
 成長余地
  
 でしょうかね。
  
 僕の下手くそな和訳能力では、ちょっとあまりにイケてないので、話を先に進めるとして、
  
 この話のポイントは、
    
 弱み=ダメなところ
  
 と捉えるのではなく
  
 Area of Growth=まだ伸ばしていける可能性があるところ
  
 と捉えるところかと思います。
  
 この発想の転換って、ものすごく大事なことだよな、と思いました。
   
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 中原君、君の弱みはさ、ちょめちょめのように思えるよ。
  
 とフィードバックを受けるよりも
  
 中原君、君のArea of Growthはさ、ちょめちょめのように思えるよ
  
 と指摘された方が、まだマシのような気もする。
 「Area of Growth」という英語を使われると厳しいかもしれないけど、その背後にある発想が重要かなと思うんです。
 「Area of Growth」という言葉には、「まだ伸ばしていける可能性があるところ」を一緒に伸ばしていこうよ、というメッセージが聞こえてくる気がするのです(幻聴?)。
  
 問題は、Area of Growthに「適切な和訳」がないことなんですが・・・。
  
 どなたか、いい和訳を生み出しませんか?
 この国の、共通財産として(笑)。
 流行語大賞、めざそう。
  
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 あなたの「Area of Growth」は何ですか?
    
 そして人生はつづく
    
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