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2019.6.10 06:36/ Jun

新刊発売!「未来を語る高校」が生き残る―アクティブラーニング・ブームのその先へ!」:消える学校、生き残る学校・・・「未来を語りうる」のはどちらか?

週のどあたまから、めでたいニュースです!(パチパチパチ)
    
新刊『「未来を語る高校」が生き残る−−アクティブラーニング・ブームのその先へ』(村松灯・渡邉優子編著、中原淳監修、日本教育研究イノベーションセンター編集協力)が、このたび、発売になりました。ここ4年にわたって、河合塾様、日本教育研究イノベーションセンターと中原研究室が積み重ねてきた研究知見が、一冊の本になったのです!
  
「これからの高校教育」の「未来」をいかに「きりひらくか」を考える一冊。
我が子の通う「これからの高校」「これからの入試・大学」がどうなるかを知る一冊
「アクティブラーニング・ブーム」の核心に迫り、確実な次の一歩を踏み出すための本になっています。
現在、AMAZONで予約注文がはじまりました!どうぞご高覧くださいませ!
   

【早速予約注文!:「未来を語る高校」が生き残る−−アクティブラーニング・ブームのその先へ】
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 2020年から導入される新入試制度、2022年から実施される次期学習指導要領への対応・・・高校の現場には具体的で切実な課題が山積しています。 そんななか教育業界はもちろんのこと、保護者も、子どもも、教育政策担当者も、右往左往する状況が続いています。
  
 しかし、課題への早急な対応が求められているのは、実は「高校」ひとりだけではありません。
 実は「課題への早急な対応」は、高校も、大学も、会社も「みんなの課題」なのです。
  
 というのも、これらの課題が生まれてきた背景には、より広い社会・経済的な背景があるからです。
 少子高齢化、グローバル化、情報化など今日の社会は加速度的に変化しています。
 そうしたなかで、企業も大学も、そして高校も、新しいあり方を模索しなければ「生き残れない」状況にあるのです。
   
 こうした状況をふまえると、今回の高校教育改革は、制度レベルでの変更というよりは、新たな社会に向けて、高校での学びの質やあり方についての根本的な問い直しを迫るものだといえるのではないでしょうか。
  
 高校での学びの質やあり方を問い直す――このより大きな課題に対する取り組みは、次期学習指導要領に向けてのキーワードとして、中央教育審議会の諮問や答申の中で「アクティブ・ラーニング」に言及された時にまで遡って捉えることができるでしょう。
  
 学校も選ばれなければ消える今日において、どのような高校が「生き残る」のか。急激な変化に晒され、確実な何かなど描けない、予測困難な状況の中で、高校教育の未来はどのようにして紡がれていくのか。
  
 本書は、こうした今日の高校教育をめぐる根本的で切実な問いに向き合うべく、編まれています。
  

  
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 本書は、2015年度より中原淳研究室と日本教育研究イノベーションセンター(JCERI)が共同で進めてきた「高等学校におけるアクティブラーニング型授業を推進するための高大連携プロジェクト 」(通称:マナビラボ・プロジェクト)の活動成果をもとに編まれています。
  
 ここで、本書のもとになった、マナビラボ・プロジェクトについて少しご紹介したいと思います。本プロジェクトは、アクティブラーニングを中心とした高校教育改革の実態を調査研究する目的で発足しました。
  
 実際、アクティブラーニングをめぐって高校での学びはどのように変化してきたのか、あるいは、していないのか――
  
 高校の学びの実態に関するデータをもとに議論される必要があります。
 しかし、そうした検討に必要なデータが十分に揃っているとは言えない状況です。
  
 そこで、マナビラボ・プロジェクトでは、アクティブラーニングを「教育の手法」「教室における教え方」の問題としてのみ捉えるのではなく、学校そのものがアクティブラーニングを生み出す組織であることに注目しながら、高校の学びの実態に関する調査をすすめてきました。
  
 とりわけ、こだわったのが下記の3点です。
  
 1.全国調査を通した〈数字〉によって、高校の教育の実態を「見える化」すること
 2.個別調査を通した〈事例〉によって、高校の教育の素晴らしさを「見える化」すること
 3.ウェブサイトやイベント、研修を通して〈対話〉の場をひらき、人々の関心をここにあつめること
  
 実態を〈数字〉や〈事例〉によって「見える化」すること。
 それらのデータを踏まえ、共通の土台に立つこと。
 これが〈対話〉をはじめる鍵になると考えています。
  
  ▼
  
 本書「「未来を語る高校」が生き残る」も〈数字〉〈事例〉〈対話〉がキーワードになっています。
  
 予測困難な未来が待ち受けている中で〈数字〉や〈事例〉というデータを手がかりにしながら高校教育の「これまで」を捉え「これから」について〈対話〉するとはどのような作業であるのか、言い換えるならば、個々の先生方や学校が「未来を語る」主体であるとはどのようなことであるのか、本書全体を通して実際に提示することを試みています。
  
 本書は、高校の先生方に限らず、学校や教師の「これから」を考えることに興味をお持ちの方にも、ぜひ手にとっていただきたい内容です。学校の未来を紡いでいくヒントが得られるのではないかと思います。
  
・高校で日々授業実践をおこなっている先生方
・授業実践において一定程度の成果を実感しているが、行き詰まりを感じている先生方
・高校教育に興味がある小・中学校の先生方、保護者の方、一般の方
  
 にお読みいただけるよう、構成しております。
  
 構成は以下のようになっています。
  
はじめに
  
第一部 大転換期の高校教育
 第1章 高校教育をとりまく今日的状況
 第2章 高校はどう変わったのか?――改革を見える化するマナビラボ・プロジェクトの挑戦
   
第二部 数字から見えてきた高校教育のこれまでと今
 第1章 アクティブラーニングの広まりと取り組みの変化
 第2章 授業改善を支えるカリキュラム・マネジメント
  
第三部 対話と事例から見えてきた高校教育のこれから
 第1章 高校教育に求められるものとは
【鼎談】研究者が語る高校教育のこれから
 (安彦忠彦先生、田中義郎先生、溝上慎一先生)
【事例】
  社会で活躍できる人材を育てる
 (京都市立西京高校エンタープライジング科)
  高校生が地域と学校を活性化する
 (愛媛県立長浜高校水族館部)
  
第2章 社会にひらかれた学びが未来をひらく
【鼎談】教員が語る高校教育のこれから
(大畑方人先生、殿垣哲也先生、宮崎芳史先生)
【事例】
 高校生のアイディア!高島平に「にぎわい」を取り戻すために
 (東京都立高島高校)
 スポーツの面白さで対等な関係を紡ぎ出す(兵庫県立東播工業高校)
 プロジェクト継続の鍵としての地域(新潟県立佐渡中等教育学校)
  
第四部 アクティブラーニング・ブームを超えて生き残る高校
  
おわりに
  
 どうぞご高覧くださいませ。
  

  
  ▼
  
 ちなみに・・・目次だけじゃわかんないよ!
 という皆様へ
  
 そんな皆様へ、下記に、より詳細に『「未来を語る高校」が生き残る――アクティブラーニング・ブームのその先へ』をご紹介させていただきます。
  
 先ほどお話しをさせていただいたように、本書のウリは、〈数字〉〈対話〉〈事例〉です。
 それが下記になります。
  
〈数字〉
 第Ⅱ部では、第Ⅰ部で、高校教育を取り巻く今日的状況、マナビラボ・プロジェクトの概要、改革動向について確認したうえで、〈数字〉という切り口から、高校の学びの実態を把握することを試みています。
   
 そこでは、マナビラボ・プロジェクトが実施した全国調査の結果をもとに、のべ5万人のデータから、アクティブラーニング、カリキュラム・マネジメント……についての高校教育の「現在地」を明らかにしています。〈数字〉というデータを通して、噛み合った議論を進めていくための共通の土台を確認しています。 たとえばアクティブラーニングは、カリキュラムマネジメントによっていかに促進されるか。
   

   
 また学校ごとにカリキュラムマネジメントがいかに行われているかを、徹底的に数字を通じて「見える化」してきました。
    

   
 このほか、本書には、アクティブラーニングにまつわる様々な課題、カリキュラムマネジメントに関する様々な課題や実態が掲載されています。
         
〈対話〉
 第Ⅲ部第1章では「高校教育のこれから」について、研究者による鼎談形式の〈対話〉を採録しています。先生方には、中等教育のカリキュラム学・教育課程論、比較・国際高等教育学、青年心理・高等教育、それぞれの専門的観点から、高校教育の未来について語っていただきました。ご登壇いただきました安彦忠彦先生(神奈川大学)×田中義郎先生(桜美林大学)×溝上慎一先生(桐蔭学園)らに心より感謝をいたします。
  

  
また、第Ⅲ部第2章では「高校教育のこれから」について、教員による鼎談形式の〈対話〉を取り上げています。教員による現場目線の実践ベースの語りから見えてくる高校教育の未来には注目です。
  

  
 ご協力いただきたました大畑方人先生(東京都立高島高等学校)×殿垣哲也先生(兵庫県立東播工業高等学校)×宮崎芳史先生(新潟県立佐渡中等教育学校)に心より感謝いたします。
  

  
最後に〈事例〉です!
    
〈事例〉
第Ⅲ部第1章と第Ⅲ部第2章には、それぞれの〈対話〉の内容をリアルにイメージできるよう、〈事例〉を採録しています。研究者鼎談の中で重要性が示唆された「これから」の学校のあり方を体現している〈事例〉としては、京都市立西京高等学校エンタープライジング科と愛媛県立長浜高等学校水族館部の先進的な取り組みを紹介しています。
  
また、教員鼎談に登壇していただいた3名の先生方の実践の一部を、〈対話〉の内容を具体的にイメージできるよう〈事例〉として紹介しています。
  
 このように本書は
  
 〈数字〉〈対話〉〈事例〉をキーワードに高校教育の未来を考える
  
 という作業を実際に一通りやってみた一冊です。
    
 どうぞご笑覧ください!
  

   
  ▼
  
 最後になりますが、この場を借りて、志に賛同し、本書を一緒に作り上げてくださったみなさまに、心から感謝を申し上げます。
   
 まず取材・鼎談にご協力くださった、安彦忠彦先生、田中義郎先生、溝上慎一先生、竹田昌弘先生、岩佐峰之先生、重松洋先生、大畑方人先生、殿垣哲也先生、宮崎芳史先生、お忙しい中、ありがとうございました。
  
 さらに、「高等学校におけるアクティブラーニングの視点に立った参加型授業に関する実態調査2015」「高等学校におけるアクティブラーニングの視点に立った参加型授業に関する実態調査2016」「高等学校におけるアクティブラーニングの視点に立った参加型授業に関する実態調査2017」にご協力くださった、全国ののべ約5万人の先生方、日本の高校の学びの実態を把握するうえでの貴重なデータを得ることができました。心より感謝申し上げます。
  
 日本教育研究イノベーションセンター(JCERI)の信實秀則さま、真嶋智さま、高井靖雄さま、木山さゆりさま、木村充さま。学校法人河合塾の成田秀夫さま、竹内幸哉さま、伊藤寛之さま、赤塚和繁さま、石鍋京子さま、片山まゆみさま。プロジェクトへのご協力、感謝申し上げます。
  
 制作でご協力いただいた、カメラマンの松尾駿さま、イラストレーターの加納徳博さま、書籍をデザインしてくださった三宅由莉さま。おかげさまで、先生方にお届けする一冊を仕上げることができました。そして、学事出版編集者 二井豪さま。本企画にご賛同いただき、サポートしていただきまして、ありがとうございました。
  
 とりわけ、若き俊英・編者の村松灯・渡邉優子さんらは、本当に御苦労なさいました。この世に、この1冊が生まれるのは、お二人なしではありえなかったと思います。また「未来を語る」というマナビラボらしい提案も、お二人のお智恵でした。僕も本当にそう思います。私たちは「未来を対話すること」からはじめなければならない。ありがとうございました。
  

   
 みなさま、本当にありがとうございました!
『「未来を語る高校」が生き残る――アクティブラーニング・ブームのその先へ』、どうぞご高覧くださいませ!
  

  
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 以下は中原の監修者の言葉の全文です。
 ご笑覧くださいませ。
  
 【監修者からのご挨拶】
  
まずは、高校教育を「見える化」するところからはじめよう。
「地に足をつけて集めた数字と事例」をもって、新たな学びのあり方を、世に問おう。
現場を「ゲンナリ」させるのではなく「希望をもってもらえる研究」を為そう。
  
 今から4年前の2015年――中原淳研究室と日本教育研究イノベーションセンター(河合塾グループ)は、日本全国の高校で授業をなさっている先生方を支援させていただくプロジェクトとして「マナビラボ」プロジェクトを立ち上げました。
  
 マナビラボ・プロジェクトは、
  
1.日本全国の高校のアクティブラーニングの実態を「見える化」するべく、モニタリング調査を行なわせていただくこと
  
2.アクティブラーニングの視点に立った高校の先進的な授業実践事例を収集し、多くの人々に知っていただく機会をつくりだすこと
  
3.それらをWeb、書籍、報告書などのメディアを用いて世に広く問い、アクティブ・ラーナーの育成に貢献すること
  
 を願い、幾人かの「志ある若手研究者」の献身的な努力に支えられながら3年間、様々な現場を訪問し、様々な事例を収集してきました。その知見は、『アクティブ・ラーナーを育てる高校――アクティブ・ラーニングの実態と最新実践事例』(中原淳+日本教育研究イノベーションセンター編著、学事出版)、『ひとはもともとアクティブ・ラーナー!――未来を育てる高校の授業づくり』(山辺 恵理子、木村 充、中原淳編著、北大路書房)の2冊にまとめられてきました。また、Webには数十万件を超えるアクセスをいただき、多くの教育現場に、様々な知見を届けてきました。
  
 このたび、書籍第三弾として『「未来を語る高校」が生き残る――アクティブラーニング・ブームのその先へ』を上梓できることを、監修者としてとても嬉しく思います。
  
 本書では1)高校教育が今、いかなる転換期にあるのかを論じたうえで、2)これまで3年間にわたって行なわれてきたアクティブラーニングに関する全国調査の知見を概観し、3)専門家の対談や議論、そして現場の教育事例をさらに見つめ、4)アクティブラーニング・ブームのさらに「その先」を構想しています。
  
 タイトルにもある通り、そこでキーワードとなるのは「未来を語る」ということです。高校教育を取り巻く状況が大きく変わろうとしている今日、長期的な視点に立って、学校のあり方を考えていくことが求められています。これから社会はどのように変化していくか。そのなかで、高校はどのように変わっていくことができるのか。それぞれの学校で、未来を見すえた対話が欠かせません。そして、先生方の間に生まれる対話こそが、高校の未来を形づくっていくのでしょう。
  
 本書は、これまで3年間のマナビラボの集大成となる書籍です。これまで上梓してきた2冊の書籍同様、多くの教育現場の皆様にお読みいただけるとしたら、監修者として望外の幸せです。
   
 私はいつも、現場の研究員、大学院生たちに繰り返している言葉があります。
  
 現場を変えることができるのは、フロントラインで奮闘なさっている現場の先生方です。
 間違っても「研究者」ではありません。
 これをゆめゆめ、間違ってはいけません。
  
 そして
  
 現場の先生方を奮い立たせるのは、政策でもなければ、研究でもありません。
 それは「明日への実践」に向かうための「一筋の希望」であり、その先にある「子どもたちへの思い」です。
  
 マナビラボの3年間の研究知見が、現場で奮闘する先生方にとって「一筋の希望」となることを願っています。
  
 中原 淳(立教大学 経営学部 教授)


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