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2006.12.15 08:13/ Jun

納豆は平気ですか、と30回は聞かれる?

【日本で暮らすならこれだけは覚えよう】
 ・歌舞伎は歌舞伎座ではやっていない
 ・納豆は平気ですか?、と30回は聞かれる
 ・作家とサッカーの違いは大きい
 ・電車が遅れてると思う前に、君の時計を疑え
 
 
【こうなれば君は日本で暮らしていける】
 ・電話を切るとき、思わずお辞儀をしてしまう
 ・お忙しいところすみませんが
  (I know you’re busy)と前置きしてしゃべる
 ・シャツにプリントされたヘンな英語を読まなくなる
 ・マスクをつけた人と笑わずに会話できるようになる
 ・居酒屋でお通しがでてくると、ホッとする
 
 —
 帯のコピーにマンマと魅了され、一冊の新書を手に取った(また本代がかさむ・・・)。コリン=ジョイス著、谷岡健彦訳「ニッポン社会入門」を読んだ。

 英高級紙デイリーテレグラフの日本特派員の氏が、14年間の日本生活を、そこで見聞きした経験を、オモシロおかしく綴っている。
 日本文化を過剰に礼賛するのでもなく、日本の価値を過度に貶めるのでもなく、あくまでニュートラルに、Witにとんだ文章で、日本文化を記述する。
 読んでいて、
「へー、そういうもんかねー。日本にずっといると、アタリマエのように思っちゃうけどね」
 という感じに思うことが多い。日本のよさ、悪さを再発見するための本として最適だと思う。
 特派員の目を通せば、あなたの知らなかった日本が見えてくる。
 また、日本にきた外国人を案内する前に本書を読んでいたら、お決まりの「浅草寺」「皇居」以外の、愉快でエキサイティングな日本の姿を紹介できると思う。
 余談だが、原宿あたりに週末たむろするゴスロリキッズ、アニメキッズは大変な人気らしい。


「古い日本も見たいけど、今、やっぱり若い人が見たいのは、アニメな日本、オタクな日本、カワイイ日本なんじゃないの」
 とある外国の友人が言っていた。ゴスロリがカワイイかどうかは別の問題だとは思うけど。
 ちなみに、文章としても、本書は素晴らしい。簡潔で、読みやすくて、流れるようで、かつ深い。非常に好感がもてる。こんな風に文章が書けたら、と嫉妬する。

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