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2006.8.2 00:58/ Jun

京都大学にて

 京都大学で開催された「人材育成に関する研究会」に参加させていただいた。ボストンでお友達になった京都大学大学院の三原さんのご紹介がきっかけとなっての参加である。
 研究会には、京都大学の教育学部、医学部の先生方、現役の学部学生さん、市議会議員の方など多彩なメンバーが参加なさっていた。
 この日の研究会テーマは、「海上保安庁の人材育成」であった。
 海上保安大学校を卒業した奥薗さんが、大学校における人材育成の特徴について1時間半のプレゼンテーションを行ってくれた。
 Aさんから語られる話は、僕にとっては、どれも新鮮だった。ここ最近、僕は様々な企業の方を対象に聞き取り調査を実施しているのだけれども、そのどの話とも海上保安庁の人材育成は異なっていた。
 この場では詳解しないけれども、個人的には、
 1) プロフェッショナル育成における公共性意識の役割
 2) 全寮制という人格形成、モティベーション維持の仕組み
 3) 任官という教育システム
 などについて、とても考えさせられた。
 —
 研究会終了後は、三原さん、奥薗さん、元・同僚の稲葉さん、ボストン日本人研究者交流会で一緒に発表した三木さん、高雄さんらとともに、四条で飲んだ。
 化学、脳科学、医学、海上保安、コンピュータサイエンス、教育学・・・全員全く違う「お畑」であるはずなのに、なぜか話がはずみ、とても愉快な時間を過ごすことができた。
 ほとんどの参加者が1975年生まれだったというのも、その原因のひとつかもしれない。同時代人は今日も奮闘している。僕もまだまだ頑張ろう、と思った。そういえば、新幹線車内で読んだAERAの特集には、Web進化論の梅田さんがでていて、こんなことを言っていた。

 「2015年には、1975年生まれの人が40歳になる。その頃に日本は変わります」
 受験戦争は激烈、青春時代にバブルははじけ、就職は氷河期。住宅ローンや土地の値段はあがり、年金は期待薄。
 勇気づけられる一言であった。

 最後に、研究会への飛び入り参加をすすめてくれた三原さん、ステキな発表をしてくれた奥薗さんには感謝しております。ありがとうございました。 

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