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2022.12.9 08:15/ Jun

組織開発と「パンドラの箱」:組織開発は社内でどのように「発展」していくのか?

 組織開発には「発達段階」がある!?
   
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 ここ5年ほど、組織開発の専任部署をつくる企業が、すこしずつ増えているような気がします。
  
 ここで組織開発とは、
  
 1.組織調査(ES調査・エンゲージメント調査)などの「手段」を用いて
  
 2.組織の状況を「見える化」し
  
 3.1と2の情報を現場にフィードバック(おかえし)しつつ
  
 4.現場の管理職や対話を促し
  
 5.組織がいかにありたいかを「決める」営み
  
 とします。
   
 組織調査の運営ふくめて、比較的規模の大きい企業では、こうした営みに、専任の専門家をあてるケースが増えているような気がします。もしかすると、その背景には、いわゆる「人的資本経営の動向」や「HRテックの隆盛」の傾向もあるのかもしれません。
    
  ▼  
    
 多くの企業のご担当者さまのお話しを伺っておりますと、僕は、ここに「発達段階(development stage)」があるような気がします。それは下記のように15のステージから構成されるのですが、いかがでしょうか。
    
 ファーストステップは、ひょんなことから、社内に、組織開発に興味をもつ「ファーストペンギン(最初のひとり)」が生まれるところからはじまります。ファーストペンギンさんを「Aさん」としてお話ししましょう。
    
【ステージ1】
 Aさんが、組織の現状を憂いつつ、組織開発に興味をもちはじめる
   
【ステージ2】
 Aさんは、自腹で組織開発の勉強会や研修会に通い始める
  
【ステージ3】
 Aさんは、自分の身近や、自分の職場・チームで、組織開発的なことをしはじめる
 少しずつ成果をあげはじめる
  
【ステージ4】
 Aさんの試みが「ひょんなこと」から、社内のキーマンの耳に入る
  
【ステージ5】
 Aさんの試みが他の部署に伝わり、実践が伝染する
  
【ステージ6】
 会社の経営者が「ひょんなこと」から、人的資本経営とか
 エンゲージメントとか、そういうワードを耳にする
  
【ステージ7】
 会社の経営者が「うちの会社は、人的資本経営やエンゲージメント
 はどうなっているんだ?」と人事にたずねる
  
【ステージ8】
 Aさんの試みが人事に注目され、専任となるか、ないしは
 専任部署がつくられる。多くはAさんが専任部署に異動する。
   
【ステージ9】
 専任部署が稼働すると、最初はポツポツと現場から相談がよせられる
 専任部署が直接現場に出向き、実践し、成果がではじめる
  
【ステージ10】
 噂を聞きつけた他の現場からも、ヘルプのリクエストがきはじめる
 だんだん専任部署だけでは回らなくなる
  
【ステージ11】
 このままでは仕事が回らないので、組織開発のマニュアルをつくり
 現場に配り始める。ないしは、現場のマネジャーやリーダーに
 組織開発を教えて、現場で実践できるようにする
   
【ステージ12】
 現場の管理職研修のなかに、最初から組織開発的な内容を
 入れておくようになる。ないしはHRBP(現場の人事担当者)
が現場に配備され、ひとと組織まわりの課題の、管理職支援を行う。
   
【ステージ13】
 本社の組織開発は何となくまわりはじめるが、
「グループ会社・子会社はどうするんだ?」という声がではじめる
    
【ステージ14】
 グループ会社・子会社の担当者を集めた勉強会が開かれ始める
     
【ステージ15】
 本社のツールを使いながら、グループ会社・子会社でも
 組織開発的なことがはじまる
    
  ▼
  
 上記は、ここ数ヶ月、わたしが見聞きした例を「エイヤッ」と並べたものです。わりと早くから、組織開発に興味をもってきた企業が、今、陥っているのは、ステージ10と11あたりの壁「専門部署の壁」と、ステージ13あたりの壁「本社はいいけどグループ各社はどうするんだの壁」かなと思います。
  
 組織開発は、もれなく、組織のなかの「パンドラの箱」をあけてしまいます。
 そして、そこには深淵な世界がある。問題が噴出する。組織とは、今日も明日も順調に課題だらけです。よって、どこかの組織改善がうまくいけば、うちもうちも、ということになる。
  
 かつてニーチェは言いました。
  
「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」
     
 皆さんの会社はいかがでしょうか?
    
  ▼
    
 今日は組織開発の発展段階について妄想してみました。話が複雑になるので、あえてオミットしましたが、このステージ論の最大のリスクは「Aさんの異動」です。この国には、人材開発・組織開発の専門性を有しているひとが、非常に少ないと思います。個人的には、残りの人生をかけて、この課題に取り組んでいきたいと思っています。
  
 そして人生はつづく
     
 ーーー
   
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