NAKAHARA-LAB.net

2018.6.11 06:00/ Jun

「おまえは何をしてきたのだ」と、週末の「風」に吹かれて !?


   
 先週末は「山」に囲まれたところで、ゆっくり過ごしました。
 子どもと遊んだり、BBQを囲んだり、ブラブラと散歩をしたり。
 山で過ごす時間は「1時間1秒」ですね。
 あっという間でしたが、楽しい時間でした。
    
  ▼
  
 年をとりはじめているせいなのでしょうか、
 ここ数年、「山で囲まれたところ」で過ごしたい願望が、日に日に
 増しているような気がします。
 
 幼い頃から、「周囲を山で囲まれたところ」に暮らしていたせいか、
 そういう場所がとても落ち着くのです。
  
 山から吹き下ろす「清涼な風」に身をゆだねていると、
 張り詰めた心の糸が、ふっと緩むのを感じます。
  
「周囲を山で囲まれた場所」は、僕の「原点」なのかもしれません。
   
 
   
  ▼
  
 山が好きなのは、「もうひとつ理由」があるのかもしれません。
  
 どっしりと動かない山。
 いつも、そこにあり、明日もそこにある山を見ていると、
 自分の抱えている「悩み」や「とらわれ」が
 猛烈に「ちっぽけ」に思えてくるのです。
   
 僕が、世間で、どんなことを成し、何を考えようとも、
 この自然は、これから300年、ほとんど変わらない。
 昨日までの300年間同様、これからの300年も、そこにあるだろう。
     
 僕が、何を思い悩もうと、何に焦りを感じようとも、
 山は、今日も、明日も、ここにある。
     
 そう思うと、ふっきれるのです。
 「短い人生、思う存分、やってみようか」という気持ちに
 なるから不思議です。
  
 単純?(笑)
   

     
  ▼
   
 山は、今日も、明日も、そこにあります。
  
 清涼な風にあたり、遠くを見つめると、
 一遍の詩を思い出してしまいます。
  
  ・
  ・
  ・
  
 山では枯木も息を吐(つ)く
 ああ今日は好い天気だ
    路傍(みちばた)の草影が
    あどけない愁(かなし)みをする
  
 これが私の故里(ふるさと)だ
 さやかに風も吹いている
  
 ああ おまえはなにをして来たのだと……
 吹き来る風が私に云(い)う
  
(中原中也「故郷」より一部抜粋)
  
  ▼
  
 山は、梅雨の滴をえて、いつにも増して、青々としています。
 そして、
 おまえはなにをして来たのだ、と吹き来る風が
 僕に問いかけます。
  
 今週も一週間頑張りましょう!
 そして人生はつづく
   

       
  ーーー
    
先週は、妻ともども異常なほどスケジュールが立て込み、また家族が体調を崩したり、天気が悪かったりで、この週末の旅行は危ぶまれました。お誘いいただいたFさん、はじめ、御一緒させていただいたみなさま(Mさん、Yさん、Sさん)に心より感謝いたします。ありがとうございました。
  
  ーーー
 
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