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2005.4.4 21:20/ Jun

ギンザのリョウテイ

 銀座の料亭…
 この言葉を聞くとさ、「ハラがやや黒めなピーポーたちが、夜な夜な、奥の座敷で座椅子に座りながら、内緒話をしてる」みたいなイメージをもっちゃいませんか。
 はたまた、「オテントさまのさしているあいだは、二人の仲は秘密だもんね」みたいな男女が、ひそかにワインなどを飲みながら、和食をたしなむ失楽園的雰囲気かな。
 どうも、この5文字だけでさ、想像膨らましちゃう僕は、やっぱり発想が貧困なのかもしれんな。しゃーねーだろ、縁遠いんだから、貧乏なんだから。
 まぁそんなこんなで、「銀座の料亭」は一生いくことはないと思っていたんだけど、先日、故あって、大変お世話になった方をそこにお連れする機会を得ました。
 行ったのは北大路魯山人の会員制料亭「星ヶ岡茶寮」で板前長をやっていた中嶋氏のお店「割烹中嶋」。
 いやー、美味かった、美味かった。「腹黒ピーポー」とか「失楽園カップル」がその日店にいたのかどうかは知らないけど、とりあえず、便所にたったときには、誰も見なかったぞ。健康的、健康的。
 もともと、僕は「ドカーン」と一品料理を食べるのは苦手で(特に丼モノは好きじゃない・・・昔死ぬほど食わされたので)、懐石みたいに「小分けにされた料理」を、少しずつ少しずつハシでつついて食べるのが好きなわけです。いやー、満喫しました、すべての料理に。
 さらに器がよかった。北大路魯山人ゆかりの器も多いらしいのです、この店には。そう聞いていたからね、非常に楽しみにしていったんです、お茶碗を。
 その日は、80年使われているという椀を見ました。感激ものですよね、よく生き残っていらっしゃいました。アンタ、80年っていったら、ウチのバーチャンなみだからね。
 あとは、特にね、綺麗だナーと思ったのは、日本酒をいれておくクーラーです。竹でできているお品で、そこに氷を張って、そこに日本酒がはいったガラスの器を傾ける。これがですね、清涼感があってよい幹事でした。クーラーっていうと、金属のものをすぐに思い浮かべるけどね、「竹」のクーラーってのはいいですね。
 それにしても、最近、僕は日本酒が「ウマイ!」と感じるようになったんだよなぁ。前は、苦手だったのにね、すっかり酒の好みがかわってきたわ。とはいえ、日本酒だったら何でもOKなわけではないですよ。
 1升で900円とかのオチャケじゃなくてさ。そういうお酒、嗚呼、名前を思い出したぞ、「鬼ごろし」だ。「鬼ごろし」なんかは、学生の頃、浴びるほど飲みました。オレが「殺されてる」っちゅうねん。
 オヤジ化してきたのかな、それとも日本酒の旨さを僕は、今まで知らなかったんだろうか。まぁ、いいや。ウマイと思えるものが増えたんだから。「丸儲け」だわな。
 また機会があったら、こういうお店に行きたいわ。
 次はいつになるかはわからないけれども。

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