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2006.5.11 07:09/ Jun

谷根千の散歩

 ゴールデンウィーク最中、一日まるまる空いていた日があったので、以前から行ってみたいと思っていた「谷根千」エリアの散歩にでかけました。
「谷根千」とは、谷中・根津・千駄木の頭文字をとった言葉ですね。東京の中でも、寺社仏閣が多く、昔ながらの老舗や通りが残っているエリアになります。
 このエリア、大学からは歩いて本当にすぐのところになります。ていうか、僕は、健康のため、たまーに一駅前でおりてキャンパスを横切って研究室に向かいますので、毎日のように、この表通りを歩いているんです。でも、今まで、表通りをさらにはいって探検することはなかったのですね。
 この地域には、「谷根千(やねせん)」という言葉を生み出すもとになった地域雑誌「谷中・根津・千駄木」があります。
谷中・根津・千駄木
http://www.yanesen.net/
 この雑誌は、この地域にすむ3人の主婦が、郷土の歴史などを紹介する目的で創刊されました。その立ち上げからの軌跡は、下記の単行本で辿ることができます。地域メディアの立ち上げに孤軍奮闘する様子は、とてもオモシロイですよ。よろしければ是非。

 さて、早速、谷根千エリアに潜入です。
 大学から言問通りにでて、根津の駅に近づいたあたりで、裏通りにはいっていきます。「札幌旅館」という、とてもレトロな旅館がありました。
nedu1.jpg
 クネクネとした道を道なりにすすんでいくと、東京大学農学部のちょうど裏手にでます。ここには、「おばけ坂」というちょっと暗い坂がありますね。これを降りると、なにやらすごい人だかりでした。
 ゴールデンウィーク中、ちょうど根津神社では、「つつじ祭り」をやっていたのですね。それで、多くの人々が参詣にきていたわけです。
nedu2.jpg
 あまり関係ないですが、「つつじ祭り」というと、学部時代に一度来たことを思い出しました。まだ僕が大学3年生だった頃、エスノメソドロジーの自主研究会かなんかに、参加していて、それが終わったあとで、佐伯先生や参加者たちと、つつじを見に来たのですね。とても綺麗だったことを思い出します。
nedu3.jpg
 そのときは、つつじの花壇に無料で入ることができたのですが、今は有料になってしまったようです。これはとても残念ですね。
 根津神社の北側から、もう一度、根津側に歩いていきます。そして、もう一方の谷中のエリアに足をすすめます。このあたりは、本当に素晴らしい下町ですね。
 ここらあたりには、下町情緒あふれる食べ物屋さんがたくさんあります。
根津の甚八(居酒屋)
http://hw001.gate01.com/izakayajunky/nezunojinpati.htm
根津 鷹匠(そば)
http://chibiyukarin.blog4.fc2.com/blog-entry-252.html
根の津(うどん)
http://allabout.co.jp/gourmet/udon/closeup/CU20040415A/
 うーん、どれも名店です。このあたりに住んでいる方に教えてもらったのですけれども(笑)、どこも癖になりますよ。特に僕がたまーにいくのは、「根の津」と「鷹匠」ですね、ここは(・∀・)イイ!。
 あー、思わずのれんをくぐってしまいそうになる気持ちを、何とかかんとか押し殺し、上野側に坂をのぼっていきますね。そしたら、あら不思議。なんだか知らないうちに、寺社仏閣ゾーンに突入です。
nedu4.jpg
 寺社仏閣というと、わたしたちは、すぐに「京都」とか「鎌倉」のような場所をすぐに思い浮かべてしまいますね。つまり、時の権力、体制とむすびついた祝祭の場を思い浮かべる。「そうだ、京都に行こう」は、そういう場所なのです。
 しかし、このエリアに関しては、どうもそういう雰囲気ではないですね。個人の邸宅のようでもあり、寺社仏閣のようでもあり。どちらかといいますと、住宅地にとけ込んでいる感じです。
 かといって歴史がないわけではありません。寺社仏閣の前には、立て看があって、そこでは、その建物の歴史的背景を説明している。
 それらを十分堪能したあとで、さらに足を進めると、ちょうどJR日暮里駅のあたりにでてきます。で、そこを左にまがると、夕焼けで有名な谷中銀座の「夕焼けだんだん坂」ですね。
anedu5.jpg
 僕は、午前中に探検をしていたので、夕焼けは見えませんでしたが、これは夕方にいくと、夕焼けが見えるのかな。ちょうど夕焼けが見えそうな場所に、マンションが2棟たっているような気がするのですが・・・。どなたか夕方にここを訪れたことのあるかた、教えて下さい。
 谷中銀座には、いろんなお店がありました。コロッケ屋さんには、ものすごい人だかりでしたね。あと、10円まんじゅうかな。みんな10個とか20個の単位で、買い求めているようです。
 ここも、思わず列に加わってしまいたくなる衝動を抑えて、なんとかゴールの千駄木駅へ。だいたい2時間くらいの散歩道でした。
 —
 谷根千・・・きっとまだまだオモシロイ空間が広がっているのでしょうね。このエリアは、天気のよい日には、とてもいい散歩道だと思います。ただ、谷中あたりは、あんまり日よけがなさそうだから、うだるような暑さのときには、ツライかも。今の季節におすすめです。

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