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2007.6.15 17:00/ Jun

国語の便覧が好きだった!

 こんなことを言うと、「アンタ、変わりもんね」と言われそうですが、高校時代の僕は「国語の便覧」が好きでした。
「国語の便覧を使って勉強すること」が好きだったのではありません・・・残念ながら全くそんなことはありません。
 授業中、暇なとき、退屈なときに、便覧にのっている「作家」の「破天荒な一生」を読み、勝手に、思いをはせたりすることが好きだったのです。
 授業で扱われるテキストにはあまり感情移入はできませんでした。が、なぜか便覧には「ぐぐっ」と入っていけたのです。
 特に好きだったのは、「太宰治」「芥川龍之介」「坂口安吾」などでしょうか。うーん、いかにも、「思春期の青年」によくありがちなリストですね。
 恥の多い生涯を送ってきました
 人間は生き、人間は堕ちる
 人生は地獄よりも地獄的である
 なんていうような彼らの「無頼な文章」に出会うと、ひょえー、という感じで、「そうだそうだ」と、一人、深く人生にうちひしがれる「フリ」をしておりました。
 —
 先日、電車に乗っていたら、たぶん高校生くらいだと思うのですが、国語便覧を熟読している学生に出会いました。なんか物憂げな顔をしながら、30分以上も、フンフンと読んでいる。
 あー、こいつも好きなんだなぁ・・・。
 15年前の自分を見るようで、何だか、懐かしくなりました。こんな共通点をもつ人なんか、あまりいないと思うので、「握手」くらいしとけばよかったけれど。

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