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2007.8.23 07:44/ Jun

子どもの頃にやりすぎたこと、やれなかったこと

 子どもの頃禁止されたことは、大人になって、やりたくて仕方なくなる。逆に、子ども時代に過剰にやりすぎたことは、大人になると、見向きにしたくなくなる。どうも、人間、そういうものらしい。
 たとえば、僕の場合。
 僕は「丼」が嫌いである。「味」が嫌いなのではない。「丼」というスタイルで、ごはんの上におかずが乗せられるのが、どうしても苦手なのである。
 これは、子ども時代に、「丼」スタイルで食事を食べ過ぎたせいである。共働きであった我が家では、母親が仕事で家をあけると、「丼」が用意されることが多かった。用意も楽だし、後片付けも簡単だからだ。
 逆に、子どもの頃抑制されていたものが、「爆発」している例もある。その好例が「試食」だろう。
 今の僕には、デパチカなどの「試食コーナー」を素通りすることは難しい。なぜだか知らないけれど、試食を見ると血がさわぎ、どうしても、食べたくなってしまう。
 逆に試食は、子どもの頃に禁止されていたことだった。
「食べさせてない子みたいだから、絶対にやっちゃダメ」
 と、僕の親は、きつく我が子に言い聞かせていた。
 —
 こうした例は、他の人からもよく聞く。
 ある人は、小さい頃、牛乳を飲み過ぎた。「背が伸びるから」という理由で、毎日、浴びるほど牛乳を飲ませられたそうである。結果、今は、全く乳製品をうけつけないカラダになってしまった。
 ある人は、小さい頃に、「コーラ」を決して飲ませてもらえなかった。今は「爆発」。水がわりにコーラを飲むような、いわゆる「コークジャンキー」である。
 ある人は、小さい頃、テレビゲームを親から厳しく禁止された。大人になった今は、休みの日は、朝から晩までゲームをやってもあきない、という。
 —
 人生において、「行動の総量」は、決まっているのかもしれない。子どもの頃にやりすぎれば、大人になってできなくなる。逆に、子どもの頃に全くやらなければ、大人になってから取り戻そうとする。
 要はバランスである。
 —
追伸.
 TAKUは急に「つかまりだち」ができるようになった。
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