NAKAHARA-LAB.net

2014.5.26 08:16/ Jun

「成功事例」こそリフレクションすることの意味!?

 先だって、某授業で、松尾睦先生(北海道大学)のご講義をお聞かせ頂く時間を得ました(松尾先生、ご出講をありがとうございます!感謝です)。
 松尾先生には「経験学習」についてご講義をいただいたのですが、その中で特に印象深かったのは「リフレクション」についての、松尾先生のお考えです。
 
 一般に「リフレクション」で、その対象となるのは「うまくいかなかった過去の出来事(すなわち失敗事例)」であることが多いのですが、松尾先生によると、それでは片手落ちで、「うまくいったこと(すなわち成功事例)」もリフレクションするとよい、というお話をいただいきました。
 確かに、通常、リフレクションといいますと、わたしたちが真っ先に想定するのは「過去の失敗のプロセスを振り返り、分析したうえで、次のアクションにつなげること」です。
 しかし、もうひとつ大切なのは、「うまくいった成功事例」を対象として「なぜうまくいったのか? これを継続させるためには何を為すべきか」を考えることも大切だと感じました。
 リフレクションを促される側のモティベーションの観点からも、それは大切なこと事ではないか、と。それら成功事例をしっかり分析し、共有できたとすれば、ポジティブな組織学習にもつながる可能性があります。
 ▼
 今日は「リフレクション」について書きました。リフレクションという営為事態に、ポジティブも、クソもへったくりもないのですが、曇りのない目で、それを実践したいものですね。
 週明け、そして人生は続く

ブログ一覧に戻る

最新の記事

2025.9.26 18:14/ Jun

立教大学中原ゼミの学生たちが開発した「ワークショップ」が、220社の内定者教育・新人教育として導入されています(感謝感激!):8期生・新プロジェクト・キックオフ会を開催しました!

「最近の学生」や「新入社員」を「十把一絡げ」にする「便利な言葉」が嫌いなのである!?

2025.8.31 08:12/ Jun

「最近の学生」や「新入社員」を「十把一絡げ」にする「便利な言葉」が嫌いなのである!?

2025.8.26 20:52/ Jun

【無料イベント参加者募集中】アンコンシャスバイアス研究の最前線!:アンコンシャスバイアスとうまく付き合う方法をさぐる!?

【イベント参加者募集中】若手社員と学生の本音から考える「新卒オンボーディング」

2025.8.25 18:16/ Jun

【イベント参加者募集中】若手社員と学生の本音から考える「新卒オンボーディング」

大学教育の改善は「データ」だけでは進まない!? : 高等教育機関のIRについて思うこと!?

2025.8.14 21:25/ Jun

大学教育の改善は「データ」だけでは進まない!? : 高等教育機関のIRについて思うこと!?