NAKAHARA-LAB.net

2007.8.2 07:40/ Jun

堤宇一(編)「はじめての教育効果測定―教育研修の質を高めるために」を読んだ!

smallbanner_wpl.jpg
 堤宇一(編)「はじめての教育効果測定―教育研修の質を高めるために」を読んだ。セオリーから具体的な手法の解説まで全体をカバーしており、大変わかりやすい内容であった。特に、教育評価に悩む実務家の方々におすすめしたい。

 これまで「教育評価」に関する一般的な概論書はあったものの、現場でコンパクトに実施できる具体的な「教育効果の測定」を紹介した本は非常に少なかった。
 僕も、自分自身がやる研修の中で時に「教育評価」のレクチャーをすることもあるが、本書はその際の参考書としても利用できるのではないか、と思った。
 企業・組織における「教育評価」とは、1)研修の改善、2)研修のアカウンタビリティの確保、3)研修のサスティナビリティの確保のために実施される。
 が、しかし、これを実施するからといって、特段の予算やリソースが組まれることは、ほぼない。ということは、常に、デイリーなオペレーションの中で実施できるコンパクトさ、簡便さが「現場で行われる教育評価」には要求されている。各社ごとに、必要な評価のレベルを見いだし、実行する戦略を構築する必要がある。
 そのために本書はとても役に立つと思う。かゆいところに手が届く。ありそうでなかった一冊である。
 —
四刷決定!、多くの企業人事部・教育部で一括購入されています。
あなたの会社に、人を育てる科学はありますか?
中原・荒木・北村・長岡・橋本著「企業内人材育成入門」、ダイアモンド社より、好評発売中です! ぜひ、ご一読いただければ幸いです。

ブログ一覧に戻る

最新の記事

2025.8.4 11:00/ Jun

新刊「学びをやめない生き方入門」どうぞご高覧くださいませ!

2025.7.19 11:28/ Jun

生成AIを用いて「リフレクションの質」を「爆上げ」する方法とは何か!? 

エンゲージメントサーベイの数字を「こねくり回す」だけでは「組織課題」は見えてこない!?

2025.7.18 18:23/ Jun

エンゲージメントサーベイの数字を「こねくり回す」だけでは「組織課題」は見えてこない!?

2025.7.4 16:20/ Jun

SHRM2025(米国人材マネジメント大会)報告:「巨大な嵐」の到来で、ある日突然、「DE&I」が放送禁止用語になった日、各社は今後どう動くのか?

「今、何が、流行っているの?」という問いかけ自体が「オワコン」であった件

2025.6.13 08:10/ Jun

「今、何が、流行っているの?」という問いかけ自体が「オワコン」であった件