NAKAHARA-LAB.net

2015.7.16 06:21/ Jun

若い人が見ているのは「上司の背中」よりも「スマホの画面」!?

 先だって電車に乗っていたときのことです。今となっては見慣れた光景のひとつなのかもしれませんが、自分の前に座っている人々、一列全員が、スマホをいじっている光景に遭遇しました。
「一列全員スマホ隊」というのは、なかなか珍しかったので、写真に撮ろうかとも思ったのですが、無断で撮影しては怒られそうなので、やっぱりやめました(笑)。
 しかし、「一列全員スマホ隊」状況が生まれるまで・・・いわばスマホが「生活のインフラ」に近くなるまで「普及」したのかなと思うと、「時代の変化のはやさ」というものを感じざるをえません。
 わずか、10年くらい前は、新聞を読んでいたり、雑誌を読んでいた人も多かったのに・・・。たまたまかもしれませんが、そのときは、そういう方はお見受けできませんでした。
 先だって、都内某所で元エンジニアの方から伺ったところによりますと、現在のスマホというのは、1990年代のコンピュータ(PC)の約8000倍から1万倍の計算能力があるそうです。
 いまや、当時のWindows95?時代のPCの1万倍の性能をもつコンピュータを、人々が、ズボンのポケットの中に忍ばせているのですから、とてつもない時代がおとずれているような気もします。
 しかし、「世の中の変化」が比較的ゆるやかな領域もあります。
「マネジメントの世界」「人材開発の世界」は、もちろん変化が激しいのですが、デジタル環境ほどの変化が押し寄せているか、というとそうとも言い切れない部分があります。
 人は用いるデジタルデバイスはすぐに買い換えますが、自分のマネジメントのOSを入れ替えることには非常に消極的です。いまだに、そこには旧来のマネジメント、旧来の人材育成の考え方がはびこっています。
 例えば、
 若手は「おれの背中」をみて育て!
 若手はてめーで勝手に育つんだ
 
 というのもそのひとつでしょう。
 しかし、これは一橋大学の守島先生が非常に的確なご指摘をなさっていたのですが、これからの時代は、現場で働く人々も多様化・多忙化して、「現場で、勝手にうごくOJTは、ますます期待できなくなること」が予想されます。組織や事業を安定的に継続するのならば、マネジメントのOSを入れ替える必要がでてきます。
 先生は、そういう状況を揶揄しながら、
 若い人は「上司の背中」なんて見ていない
 みんな「スマホ」を見てますから!
 とおっしゃっておりました。非常に印象的な言葉です。
JotNot_2015-07-16-page-1.jpg
(今日の絵は、あまりにも下手すぎて、この僕でも、公開を躊躇いました。デモ、時間が無いので、このままいきます。なぜか、若い人が、ラーメンマンになってしまった。。。泣)
 そう、人々の目線は、先だって僕が遭遇した光景と同様に、ポケットに忍ばせている1万倍の高速コンピュータに注がれているのです。
 ▼
 今日はスマホと人材育成を絡めて?エッセイを書いてみました。
 アクセス解析の結果によりますと、このブログは85%はスマホからのアクセです。おそらく、今、この記事をお読みのかたのうち、10人のうち9人は、スマホからアクセスいただいているものと思います(感謝です!)
 あなたは、1万倍の高速コンピュータにいま、目を注いでいます。
 この10年で、様々なデバイスがあなたの目の前を通り過ぎました。
 あなたのマネジメントのOSは、当時と、変化をしていますか?
 あなたのマネジメントのOSは、時代にあうものになっていますか?
 そして人生は続く
 

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