NAKAHARA-LAB.net

2008.2.29 08:21/ Jun

ホントでもなく、ウソでもない:佐々木夫妻の仁義なき戦い

 真反対の性格が災いして、離婚寸前にある個性的弁護士夫妻を描いたドラマ「佐々木夫妻の仁義なき戦い」をおもしろおかしく見ている。
佐々木夫妻の仁義なき戦い
http://www.tbs.co.jp/sasaki-fusai/
 先週の日曜日、稲垣五郎扮する夫弁護士がこんなことを言っていた。
「(ウソをついて情報を隠すときは、万が一のことも考えて)すべて本当ではないけれど、完全にウソでもないことを語らなければ・・・」
 ほほー(笑)。
 すべて本当を語れば、そもそも「ウソ」にはならない。しかし「完全にウソ」をついてしまえば、万が一、バレたときに「なぜウソをついたのか?」ということが問題になり、問い詰められてしまう。
 ウソをつくときには、「本当のことを語っているけれど、その語り方を曖昧にすることで、もしバレたときには
“だって、オマエ、あのときそれ以上きかなかっただろ? オレはそのつもりで言っていたけど”
 と言い訳ができるように、情報を隠さなければならない。ウソではないけど、ホントでもない。そういう情報の出し方をしなければ、万が一のリスクヘッジができないのである。
 ほほー、なるほど(笑)
「佐々木夫妻」は夫婦間の話であるが、これは、あらゆるところで使えそうなテクニックであるようにも思う。
 ただし非常に残念なことに僕は性格上、ふだんは非常に「ハッキリしたものの言い方」を好む。
 僕がモゴモゴと言い始めたら、きっと、それは、「すべて本当ではないけれど、完全にウソではないこと」を語っているときである。きっと、めちゃくちゃわかりやすいと思う。

ブログ一覧に戻る

最新の記事

2025.7.19 11:28/ Jun

生成AIを用いて「リフレクションの質」を「爆上げ」する方法とは何か!? 

エンゲージメントサーベイの数字を「こねくり回す」だけでは「組織課題」は見えてこない!?

2025.7.18 18:23/ Jun

エンゲージメントサーベイの数字を「こねくり回す」だけでは「組織課題」は見えてこない!?

2025.7.4 16:20/ Jun

SHRM2025(米国人材マネジメント大会)報告:「巨大な嵐」の到来で、ある日突然、「DE&I」が放送禁止用語になった日、各社は今後どう動くのか?

「今、何が、流行っているの?」という問いかけ自体が「オワコン」であった件

2025.6.13 08:10/ Jun

「今、何が、流行っているの?」という問いかけ自体が「オワコン」であった件

2025.6.12 08:20/ Jun

【無料オンラインセミナー参加者募集!】あなたの会社の内定者に「良質な同期の関係性」を提供できていますか?:Z世代がつくる、Z世代のための「内定者フォローワークショップ」を体験してみませんか?