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2020.1.17 06:39/ Jun

自らクライアント組織に「働きかける」大学院の授業!?

1月20日(月曜日)のブログ更新は、所用のため停止させていただきます。次回は明日21日でお願いいたします!週明け、皆さん、よい一週間を!
   
 自ら、コンサルタントになり
 自ら、クライアント組織を見つけ
 自ら、現状を分析して
 自ら、人材開発・組織開発・リーダーシップ開発のワークショップを企画・実施し、
 自ら、評価する
  
 という「自ら」だらけの授業(!?)「人材開発・組織開発特論2」(立教大学大学院 経営学研究科:中原担当)が終わりました。
  
 この授業は、人材開発・リーダーシップ開発・組織開発の基礎理論を学ぶ「人材開発・組織開発特論1」とセットになっている授業です。通年で、理論・知識から実践まで、すべてをやりきることになります。
  
 受講生は、このたび、
  
 ・拡大期にあるNPO法人
 ・事業拡大期にある民間企業
 ・大学の部活
 ・中高の部活
  
 をクライアント組織に選び、現場の現状を「分析」して、自ら、人材開発・組織開発のワークショップを企画・登壇し、評価することをやりきりました。受講してくれた受講生の皆様に、心から「お疲れ様」といいたいです。また、受講生のリクエストに快く応えてくれたクライアント組織の皆様にも、心より御礼を申し上げます。こちらも学ぶべきところが多い授業でした。ありがとうございました。
  
  ▼
  
 最後の授業では、「プロフェッショナルは、自らも振り返りのなかにあれ」ということで、通年の授業を振り返りました。
  
 受講生からは・・・
  
・現場の現状や人間関係を把握することが難しかった
  
・現場のキーマンを巻き込むことが難しかった
  
・いっかいこっきりのイベントに終わらせないHRD、OD、リーダーシップ開発のありかたは、どのようなものがあるのだろうか?
  
・組織は「ゴールがひとつ」で統一されていると思っていた。でも、メンバーひとりひとり、様々な思いをもって働いていて、こんなに「ゴール」に違いがあるのだ、とわかった
  
 などの感想が寄せられました。どれも実践をやったからこそ、わかることかなと思います。
  
 特に印象深かったのは、
  
・組織開発、人材開発をおこなうときには、「仮説を自らもって現場に出かけることが重要だ」。
  
 という意見です。
  
 これは、人材開発・組織開発に限らずいえることかもしれませんね。
  
 この世は、
  
 自ら「仮説」をもって生きるのか、
 他人の仮説の「なか」に生きるのか
  
 大きくわければ、その2つしかないような気がします。疑問をもち、現状を分析して、自ら仮説をもつからこそ、見えてくるものがある。たとえ、当初の仮説がはずれたとしても、また再構築できる。
  
 ぜひ、「自ら仮説をもって生きる人材」になっていただきたいと願います。
  
  ▼
  
 そろそろ秋学期が終了です。
 院ゼミも、学部ゼミも、昨日で終了。
  
 わたしは、そろそろ来学期の準備にあけくれています。
 来年度は、こうした「人材開発・組織開発特論2」のような実践的な授業が満載の大学院新コース「リーダーシップ開発コース」が開講します。今日が願書提出の最終日ですね。来年、どのような方にお会いできるのか、楽しみでなりません。
 
立教大学大学院 経営学研究科 リーダーシップ開発コース:ひとづくり・組織づくりの大学院
https://ldc.rikkyo.ac.jp/
  
 入試が終われば、春です。
  
 そして人生はつづく
   
   
   
  ーーー
  
「フィードバック入門」10刷、「実践!フィードバック」が重版5刷です。ハラスメント時代に必要な部下育成の技術がフィードバック。耳の痛いことをいかに部下に通知し、そこから立て直しをはかることができるか。全国各所の管理職研修で用いられています。はじめてリーダーになる方、管理職になる方におすすめの2冊です。どうぞご笑覧くださいませ! この書籍をベースにした映像教材、通信教育教材、研修などもございます。
      
 
   
DVD『フィードバック入門』、通信教育、研修はこちら
https://www.php.co.jp/seminar/feedback/

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