Designing a video-mediated collaboration system

based on body metaphor

Hiroshi Kato,Keiichi Yamazaki,Hideyuki Suzuki,Hideaki Kuzuoka,

Hiroyuki Miki, and Akiko Yamazaki

Rep. Shingo YAMASHIRO

Graduate school of Human Sciences,Osaka University


-Summary-

遠隔共同作業システム、特に遠隔的指示のシステムの設計と評価。

「身体メタファー」概念を軸に。特に「指差し指示」。

(1)システムの概要

・対面的配置によるシステムに対して、「身体的メタファー」に基づいたシステム

・「身体メタファー」概念については、図2を参照。

・共同作業の内容は、アルゴブロックの操作。

・指示者は、天井のカメラ、遠隔操作カメラ、文脈提供カメラ、アルゴブロックの

・モニタ画面を見ながら、作業者に指示を出す。指示者はアルゴブロックのモニタ

 画面を指し示して、ここをこーして、という指示を出すが、この指先の画面と、

・指示者の顔の画面が作業者に伝わる。

・実際の配置は図5のようになっている。

   [指示者の顔] − [作業者・作業空間] − [指示者の指先]

・ちょうど、作業空間に指示者の見えない腕が伸びている感じ、

 作業者の肩越しに覗き込んで、指差しながらあーしてこーして、という具合か。

・作業者が指示者の顔と指先、どっちをみてるか伝わるように、顔の表示と

 指先の表示を離すことが重要。

・「指差し指示」が成立するための条件

1. 指示者の指差しが作業者に見える

2.その指差しに対する作業者の志向が指示者にわかる

3.その志向に指示者が気づいていることが作業者にわかる

・指示者の顔を見ることで相互行為が成立するためには

1. 作業者に指示者の顔が見える

2. 作業者が指示者の顔に志向していることが指示者にわかる

(2)実験結果

・指示者は、文脈表示画面を見ながら、作業者が自分の指差しを見てるか

 どうかを確認していた

  (face-to-face ではやたら確認をとろうとする)

・指示は指示者と作業者の協同による:指映像がリソースとなる

・作業者は指示者の顔を見て、反応を得る

(3)問題点

・指示者が作業者に注目しているか、作業者が知らないことも

 (二人が対等で共同作業ではなく、一方が指示を与えるのを想定していたから)

・指示者が作業者にわからない指差しを行ったことも(カメラの範囲外)

 どんな情報が相手方に伝わっているのか?

・複数の指示者・作業者がいる時の問題

 一方の作業者だけにしか指示が伝わらないことも

(4)結論

・「身体メタファー」によるシステム構築は有効であった

・教室・遠隔医療への応用

-critique-

○指示者が「いる」実感はどの程度あったのだろうか。

○遠隔救急医療や料理など、手先が重要な状況では面白そう。

○「超鏡」との比較:

 ・汎用性

 ・1人対複数、複数対複数

 ・実在感/一体感

 ・折り紙だと?

 ・「顔」「手先」−「上半身」全体

 ・作業者自身が、相手先にどのように写っているかを知る必要は?

  (どのようなフィードバック情報を返すか)

-suggestion-

○今後の方向性は? 「行為や場面の組織化」「共同作業の過程分析」

○特定用途への特化?

-reference-

・山崎他 「指示・道具・相互性−遠隔共同作業システムの設計と

  そのシステムを用いた人々の共同作業の分析」『認知科学』, 5(1), 51-63. (March 1998)

・森川先生のホームページ

  http://www.aist.go.jp/NIBH/ourpages/Morikawa/


NAKAHARA, Jun
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