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2023.1.13 18:08/ Jun

研修やワークショップで、めっちゃ「出入り」が増えたよね!?

 リモート・在宅勤務の普及で、研修やワークショップで、めっちゃ「出入り」が増えたよね!?
    
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 最近、人材開発の領域で、よく耳にするのが、
    
 研修やワークショップのあいだの、参加者の「途中参加」「途中退出」が増えたよね
   
 という話題です。先日も、ある研修企画者の方が、ため息をついておられました。
   
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 この現象は、おそらくは、リモートワーク・在宅勤務が密接に関連しているものと思います。
 業種・業態にもよりますが、リモートワーク・在宅勤務の普及で、研修・ワークショップへの「途中参加」「途中退出(中座)」の心理的ハードルが、めちゃんこ下がった(笑)
  
 その結果、
  
 研修・ワークショップの途中で「ちょこっと」中座しても、戻ってこられる
  
 研修・ワークショップの途中から参加しても、あまり罪悪感を感じることがない
  
 という状態が生まれ、参加者の「途中参加」「途中退出」が増えたのかと思います。まー、気持ちはよくわかります。
   
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 この問題に対する認識・対応は、ステークホルダー(利害関係者)によって異なります。
   
 研修講師やファシリテーションする側、あるいは、人事の立場からすれば、「参加者に出入りがある」というのは大変です。誰が、どこまでわかっているか、認識しているかが、常にズレることになるので、ねらっている効果を保証できない可能性がある。またグループワークなどを行っているのであれば、さらに事態は深刻。対話や話し合いが成立しなくなります。講師・ファシリテータのなかには、「出入りを禁止する」方もおられるでしょう。
   
 一方、参加者の側からすると、典型的な反応は三つです。
    
「これまでは業務があるので、研修やワークショップに参加できなかったけど、途中参加・途中退出が可能になったので、参加できるようになった」
    
 というポジティブな反応もあります。特に忙しい業界は、そうおっしゃる方が少なくありません。それもお気持ちはわかります。
  
 一方、
  
「研修やワークショップのなかでも、自分にとって役に立つところだけいればいい。あとの部分は中座してもかまわない」
  
 という反応を示す方もおられます。
     
 他方、
    
「研修やワークショップには、他の参加者もいるのだから、ちゃんと時間を確保するべきだろう」
   
 という反応も生まれます。ややこしいのは、これらが「混在」するのです・・・。もはやカオス!
  
  ▼
   
 結局、この問題は、結局、何を目的にして、何を成果にする研修・ワークショップにするのか、で答えが異なります。結局、出入りを自由にして、目的を達成できるのかどうか、です。また、参加者本人として、何を目的として、この場に参加するかで、答えは異なります。
  
 皆さんはどう思われますか?
  
 そして人生はつづく
  
  ーーー
  
【ご報告】
  
 NAKAHARA-LAB(当ブログ)は、過去10年くらい、毎日、人材開発・組織開発の話題を届けることを目指しておりました。執筆は、早朝に行ない、日々、快調に、愉しんで書き続けていました(笑)。
 ただ、個人的な事情で恐縮なのですが、わたしが1年あたり前から体調を崩し、服薬のもと治療を進めています。早朝、たしかに起床してはいるのですが(元気です!)、やや意識朦朧としております。文章を書いて書けないことはないのですが、これまでよりも、さらにさらにトンデモなことを書いてしまいそうで、ちょっとびびってます(笑)。
 わたしも今年48歳になります。早朝に、文章を書きつづけることが難しい状況に、今はなっています(年齢ですかね・・・早すぎる更年期?)。よって、今後は、書けるときに書かせてください。薬をやめることができれば、また、日々書きたいと思います。なにせ、書きたいことだらけですので(笑)。
 ゆるゆると書き続けていきたいとは思います。引き続き、どうぞ宜しくお願いいたします。
    
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