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2022.9.9 14:58/ Jun

中央教育審議会「令和の日本型学校教育を担う教師の在り方特別部会」8回目 中原の発言要旨メモ

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中央教育審議会
「令和の日本型学校教育」を担う教師の在り方特別部会
2022年9月9日 中原の発言メモ
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【当日資料】
https://bit.ly/3QrGSIp
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■中間まとめ全般へのコメント
      
「新たな教師の学びの姿」のビジョンとして、「個別最適な学び」
「協働的な学び」「主体的で対話的な学び」が位置づけられた
ことは望ましいと思う。それを実現して欲しい。

   
 ※「子どもの学び」と「教師の学び」は「連動」するべき!
 ※教員養成系大学の「学び」のあり方を議論する必要
    
また「新たな教師の学びの姿」を実現するために
「長時間労働の是正」が位置づけられているところがよいが
この「実行」が重要

    
 ※「長時間労働の是正」なくして「教師の新たな学び」はなし
   
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■校長等の管理職の育成及び求められる資質能力の
明確化・計画的な育成(p34)

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校長としてマネジメントの成果をあげられるための
「育成する仕組み・リソース=学習機会+サポート+時間」が必要

     
1.校長研修の見直し(学ぶためのリソース)
・従来の学校経営方針の提示・組織づくり・学校外と
のコミュニケーションに加えてアセスメント、
ファシリテーションを行うのならば、それらを体系的に学ぶ機会を
整備するべき
    
・また、その際の研修講師も見直しが必要。
多くの現場では、校長経験のない年齢の若い主事が、校長を
教えるようなかたちになっている=教えにくい

   ↓   
 Leader developing leaders
(リーダーを育てることができるのはリーダー)
の原則に従えば校長経験者がしっかり教える仕組みが必要
  
・研修で学んだことを実践する、研修転移のある校長研修が必要
 実践したことを研修に持ち寄るなどのアクションラーニング
 型の研修が必要
  
・360度フィードバックや、組織調査をプレポストで
組み合わせて、きちんと能力の伸長を測定するべき
  
・教職員支援機構の機能強化などが主導し、
国全体で共通して学ぶ仕組みを整えるべきところは、
しっかり国が行うべき

  
cf.資料4
次世代型教師研修開発センター
新任校長オンライン集合ハイブリッド研修
https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/content/000181526.pdf
     
  ▼
  
2.校長にメンタリングする機会の見直し
・校長になった「あと」に、組織的課題を抱えた際など、経験者などにメンタリング(相談)・フィードバックを
受ける機会がない
  
・校長経験者などが、校長に対するサポートを行っていく
などが必要
  
・学校はとかく「ブラックボックス」になる
(定期的な職場調査などを行い、マネジメントの機能不全
 をチェックする仕組みが必要)
  
  ▼
   
3.校長のジョブローテーション頻度の見直し
(マネジメントを行うためには、時間のリソースが必要)
  
・現在、1年・2年でジョブローテーションがなされる
ケースがある=これでは観察すらできず、変革のための時間がない
  
・1年、2年では十分マネジメントに取り組めない
(学校を変革するインセンティブがわかない)
  
・最低5年程度、しっかりとマネジメントに
取り組み、成果をあげる時間が必要

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■理論と実践の往還を重視した教職課程への転換養成
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・「理論と実践の往還」は「ビジョン」としては
よいが「リソース」なしでは「絵に描いた餅」になる

実践現場に学生を出す、ということは、
学生の同行・振り返り・フィードバックなどなど
個別に対応することが求められる=要するにものすごく「リソース」がかかる

(教員養成系大学の、一部の教員に実習などの負担が偏っていると聞く)
  
 ※誰が「その絵」を実現するのか?
 ※そのときのコストをどうするのか?
 ※学校現場、学校教員養成系大学に「丸投げ」
  せず、これを支えるリソースが必要=きちんと予算措置するべき

  
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